詐欺罪の時効は何年で完成?|刑事・民事・慰謝料に分けて解説!
詐欺事件に巻き込まれてしまった…
詐欺罪の時効は何年?起算点はいつ?
時効には刑事の時効と民事の時効がある?
いきなり刑事とか民事とか言われても、よく分からないですよね。
大丈夫!
ここではアトム法律事務所の弁護士と一緒に、詐欺罪の時効についてしっかり掘り下げていきます。
難しい法律用語も出てきますが、先生にわかりやすく説明してもらうので安心してください。
目次
詐欺罪と時効の関係
「この事件は、もう時効だ」なんて、刑事ドラマでよく聞きますね。
時効って、それを過ぎたらもう捕まらないってやつですよね?
今回は、詐欺罪の時効はどれくらいか、弁護士の先生に聞いてみましょう
詐欺罪の時効は、刑事の時効と民事の時効に分けることができます。
詐欺罪の刑事の時効とは、公訴時効のことです。
公訴時効とは、一定期間の経過によって刑事裁判が起こせなくなる時効のことです。公訴時効が成立すれば、検察官は詐欺事件を起訴することができなくなります。
なお、告訴期間が「刑事の時効」と表現されることもあるようです。
告訴期間とは、親告罪の告訴をできる期間のことです。しかし、詐欺罪は親告罪ではありませんから正確な表現ではなさそうです。
詐欺罪の民事の時効とは、損害賠償請求権の消滅時効のことです。
民法724条は、事件から20年間、「損害および加害者を知った時」から3年間権利を行使しないときには、その権利は消滅すると定めています。
一口に時効といっても、色々あるんですね。
これはつまり、民事の時効と刑事の時効は違うってことですね。
まとめ
詐欺罪と時効の関係
公訴時効 | 告訴期間 | 消滅時効 | |
---|---|---|---|
分類 | 刑事 | 刑事 | 民事 |
意味 | 検察官の公訴する権限を消滅させる時効 | 親告罪の告訴をできる期間 | 損害賠償請求権の消滅時効 |
期間 | 詐欺罪は7年 | 詐欺罪は無関係 | 3年 |
詐欺罪の時効に関するQA
詐欺罪の公訴時効の時効期間は何年?いつから進行する?
詐欺罪の、刑事事件のほうの時効は何年でしょう?
ワンクリック詐欺とか、オレオレ詐欺とかよく聞きますが・・・・
こういう事件の時効はどれくらいなのか、気になりますよね?!
詐欺罪の公訴時効は7年です。公訴時効は犯罪行為が終わった時から進行します。
詐欺事件が終わった時から7年が経過した後は、検察官は詐欺事件を起訴することができないということになります。
7年ですか~
結構長い!
詐欺事件から7年経つまでは、捕まる可能性があるってことですね。
まとめ
詐欺罪の公訴時効の時効期間は何年?いつから進行する?
公訴時効 | |
---|---|
分類 | 刑事 |
意味 | 検察官の公訴する権限を消滅させる時効 |
起算点 | 犯罪行為が終わった時から進行 |
期間 | 詐欺罪は7年 |
効果 | 検察官は起訴できない |
詐欺罪の告訴期間は何年?いつから進行する?
「告訴期間」ていうのもたまに聞きますけど・・・
これは、詐欺罪ではどれくらいですか?
親告罪の告訴期間は犯人を知った日から進行し、告訴ができる期間は6か月と定められています。
しかし、詐欺罪は親告罪ではないので、6か月の告訴期間の規定は適用されません。
詐欺罪の被害者は、犯人を知った日から6か月が経過した後も、詐欺罪の加害者を告訴することができます。
なるほど、「告訴期間」は親告罪のときだけ使う言葉なんですね。
詐欺罪には関係ないのか。
というわけで、この6ヶ月という期間は、詐欺罪では気にしなくていいようです。
まとめ
詐欺罪の告訴期間は何年?いつから進行する?
告訴期間(※) | |
---|---|
分類 | 刑事 |
意味 | 親告罪の告訴をできる期間 |
起算点 | 犯人を知った日から進行 |
期間 | 6か月 |
効果 | 被害者は告訴できない |
詐欺罪の民事の時効期間は何年?いつから進行する?
刑事とか民事とか、よく分からないですよね~
詐欺罪という犯罪で訴えられても、それとは別に民事で何かあるんですかね。
先生、民事のほうの時効っていうのは、何年なんですか?
詐欺罪の民事の賠償請求権の消滅時効期間は3年です。
損害賠償請求権の消滅時効は損害および加害者を知った時から進行します。
詐欺罪の被害者は、事件から20年以内で、損害および加害者を知った時から3年以内であれば、詐欺罪の加害者に対して損害賠償を請求できるということになります。
これに対して、詐欺罪の加害者は、事件から20年が経過するか、詐欺罪の被害者が損害および加害者を知ったのち3年が経過すれば、損害賠償の請求を受けないということになります。
3年かあ。
刑事の時効より短いんですね。
詐欺事件から3年は、被害者に損害賠償請求される可能性があるんですね。
ちなみに2020年4月1日施行の民法改正で時効に変更があったとの噂を小耳にはさみました。
どのような変更があったのか、簡単に説明お願いできますでしょうか。
新民法では、人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効期間は3年間から5年間と変更されています(新民法724条の2)。
例えば、傷害事件や交通死亡事故の損害賠償請求権は、被害者が損害および加害者を知った時から5年間行使しないときは、時効で消滅することになります。
なお、事件から20年間経過すれば時効により消滅する点に変更はありません。
なるほど、例えば交通事故で人的損害と物的損害が生じた場合、人的損害の時効は5年で、物的損害の時効は3年ということになるんですね。
被害者からすればありがたい改正と言えますね。
まとめ
詐欺罪の民事の時効期間は何年?いつから進行する?
消滅時効 | |
---|---|
分類 | 民事 |
意味 | 損害賠償請求権の消滅時効 |
起算点 | 損害および加害者を知った時から進行 |
期間 | 3年 |
効果 | 被害者は損害賠償請求できない |
詐欺罪の慰謝料の時効期間は何年?いつから進行する?
皆さん!
慰謝料って言葉も、よく聞きますよね?
損害を被ったときに、法律上相手にお金を請求できる、アレです。
詐欺罪で慰謝料請求できる期間にも、制限があるんでしょうか?
詐欺罪の慰謝料は、詐欺罪の民事の賠償請求権と同じ意味で使われます。
詐欺罪の慰謝料請求権の時効期間は、詐欺罪の民事の賠償請求権の消滅時効期間と同様に3年です。
これも3年なんですね。
詐欺事件から3年は、被害者に慰謝料請求される可能性がある、ということです。
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ここまで、詐欺の時効について、弁護士の解説と共にお送りしました。
これで一般的なことはカバーできました。
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まとめ
今回は、詐欺罪とその時効について、弁護士の先生に聞いてみました。
いやあ、色々な基準があって、難しかったですね~
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詐欺罪の時効についてのQ&A
詐欺罪の時効は?
詐欺罪の時効は、刑事の時効と民事の時効に分けることができます。刑事の時効とは、公訴時効のことです。公訴時効とは、一定期間の経過によって、検察官が詐欺事件の刑事裁判を起こせなくなる時効のことです。民事の時効とは、損害賠償請求権の消滅時効のことです。民法724条は、事件から20年間、「損害および加害者を知った時」から3年間権利を行使しないときには、その権利は消滅すると定めています。 詐欺罪の時効と期間を解説
詐欺罪の公訴時効の時効期間は何年?いつから?
詐欺罪の刑事事件の方の時効、詐欺罪の公訴時効は7年です。公訴時効は犯罪行為が終わった時から進行します。詐欺事件が終わった時から7年が経過した後は、検察官は詐欺事件を起訴することができないということになります。 詐欺罪の公訴時効の時効期間について解説
詐欺罪の「告訴」期間は何年?いつから進行する?
そもそも詐欺罪は親告罪ではないので、告訴期間は関係ありません。たしかに親告罪の告訴期間は、犯人を知った日から進行し、告訴ができる期間は6か月と定められています。しかし、詐欺罪は親告罪ではありません。よって詐欺罪には6か月の告訴期間の規定は適用されません。詐欺罪の被害者は、犯人を知った日から6か月が経過した後も、詐欺罪の加害者を告訴することができます。 詐欺罪の告訴期間について解説
詐欺罪の民事の時効期間は何年?いつから?
詐欺罪の民事の賠償請求権の消滅時効期間は3年です。損害賠償請求権の消滅時効は損害および加害者を知った時から進行します。詐欺罪の被害者は、事件から20年以内で、損害および加害者を知った時から3年以内であれば、詐欺罪の加害者に対して損害賠償を請求できるということになります。 詐欺罪の民事の時効期間について解説
詐欺罪の慰謝料の時効期間は何年?いつから?
詐欺罪の慰謝料は、詐欺罪の民事の賠償請求権と同じ意味で使われます。詐欺罪の慰謝料請求権の時効期間は、詐欺罪の民事の賠償請求権の消滅時効期間と同様に3年です。 詐欺罪の慰謝料の時効期間を解説