恐喝罪の意味・定義と構成要件とは?恐喝罪のポイントを徹底解説
恐喝罪の容疑をかけられてしまった…
でもそもそも、恐喝罪ってどんな犯罪なの?
ここでは、恐喝罪の意味や定義、構成要件について、徹底調査しました。
法律的な部分の解説は、テレビや雑誌でおなじみのアトム法律事務所の弁護士にお願いします。
目次
恐喝罪の定義とは
今回は恐喝罪について、見ていきます。
恐喝っていうと、不良少年に絡まれるイメージですが・・・。
皆さんはどんなイメージを持ってますか?
法律でいう恐喝罪とはどんなものか、弁護士先生に聞いていきましょう。
恐喝罪とは、簡単にいうと人を脅して財産を脅し取ることによって成立する犯罪です。
刑法249条1項は、「人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」と定めています。
また同条2項は、「前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。」と定めています。
人を脅して、お金を脅し取る。
イメージしてたのとそんなに変わらないですね。
まとめ
恐喝罪の定義とは
恐喝罪 | |
---|---|
定義 | 人を脅して財産を脅し取ること |
刑罰 | 10年以下の懲役 |
恐喝罪の構成要件とは
では、恐喝罪の「構成要件(こうせいようけん)」を見ていきましょう。
先生、構成要件って一体なんですか?
恐喝罪の構成要件とは、恐喝罪が成立するための要件のことです。
恐喝罪の構成要件が認められれば、精神障害などで責任が認められないなどの特別の事情がない限り、恐喝罪が成立します。
へえ。犯罪が成立するための要件を、構成要件っていうんですね。
恐喝罪の構成要件の判断方法は?
じゃあ次は、構成要件の中身を見ていきましょうか。
先生、恐喝罪が成立するための要件を教えてください!
恐喝罪の構成要件の該当性は、
- ①恐喝罪の実行行為があるか、
- ②恐喝罪の結果が生じたか、
- ③恐喝罪の実行行為と結果との間に因果関係が認められるか、
- ④恐喝罪の故意が認められるか、
によって判断されます。
なるほど。
恐喝の行為と結果が、因果関係できちんと結びついている。
そして故意で、わざと恐喝をした。
こういうときに初めて、恐喝罪が成立するんですね!
恐喝罪の構成要件のポイント
恐喝罪の保護法益は?
保護法益?
なんだか難しそうなコトバが出てきましたよ、皆さん。
先生に聞いていきましょうね。
法律が守りたい利益か、なるほど。
恐喝罪は、被害者の財産や意思決定・行動の自由を守るために、定められているんですね。
恐喝罪の実行行為は?
構成要件の最初の要素として、「実行行為」というのが出てきました。
でも、なんのことだか全然わかりませんよね?
先生、恐喝罪の実行行為って、どういうものをいうんですか?
恐喝罪の実行行為は人を脅して財物を交付させることあるいは人を脅して財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させることです。
人を脅して、財物あるいは財産上不法の利益を得るまでには、5つの段階があります。
第一段階は、被害者を畏怖させる(怖がらせる)程度の脅迫または暴行を加え、財物の交付を要求することです(恐喝行為)。
第二段階は、恐喝行為により被害者が畏怖することです(畏怖)。
第三段階は、被害者が自らの意思で、財物あるいは財産上の利益を処分することです(処分行為)。
第四段階は、財物あるいは財産上の利益が、加害者か第三者に移転することです(財物・利益の移転)。
第五段階は、財物・財産上の利益が移転したことにより、被害者に損害が発生することです(損害の発生)。
ええっ!五段階も・・・?!
「金出せ」って脅すだけで恐喝、みたいなイメージでしたけど・・・。
法律的には、こんなにいくつもの段階があるんですね。
恐喝罪の結果は?
じゃあ、恐喝罪の結果ってなんでしょう?
脅された被害者がお金を渡しちゃったら結果発生、って感じですかね?
恐喝罪の結果は、簡単にいうと脅された人が財産を渡す、もしくは他人に財産を渡させることです。
おお~正解でした!
財産を渡したところでようやく結果発生。
つまり、ただ脅しただけだったら、まだ恐喝罪の結果は発生してないんですね。
恐喝罪の故意は?
最後は恐喝罪の故意について、聞いてみましょう。
先生、「わざと恐喝をした」といえるには、どんな状態だったらいいんですか?
恐喝罪の故意は、簡単にいうと人を脅して財産を脅し取ることを知っていることです。
そして、恐喝罪が成立するためには、上記の故意とは別に不法領得の意思が必要であるとされています。
不法領得の意思とは、簡単にいうと他人の物を自分の物として自由に扱おうとする意思です。
財産に興味はなく相手を困らせるためだけだった場合は不法領得の意思はないとされます。
なるほど~
自分が相手を脅して財産を脅し取ってるんだ、という認識が必要なんですね。
さらに、脅し取った財産を自由に使おうとしていない限り「わざと」とはいえないんですね。
恐喝罪が未遂の場合はどうなる?
色々な犯罪の未遂犯について耳にしますが・・・
恐喝の未遂も刑罰を科されるんですかね?
恐喝罪の未遂は、罰せられます(刑法250条)。
したがって、恐喝に着手したものの財産を脅し取ることはできなかったという場合であっても、恐喝未遂罪で処罰されます。
うわあ。恐喝の未遂も犯罪なんですね。
じゃあ脅された人がお金を渡すところまでいかなくても、未遂犯として犯罪になるんだ。
まとめ
恐喝罪の構成要件のポイント
恐喝罪 | |
---|---|
保護法益 | 被害者の財産および被害者の意思決定・行動の自由 |
実行行為 | 人を脅して財物を交付させること、あるいは人を脅して財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させること |
結果 | 脅された人が財産を渡す、もしくは他人に財産を渡させること |
故意 | 人を脅して財産を脅し取ることを知っていて、人の財産を自分の物として自由に扱おうとする意思があること |
未遂の場合 | 恐喝未遂罪が成立する |
恐喝の相談なら弁護士にお任せ!
ここまで、恐喝について、弁護士の解説と共にお送りしました。
これで一般的なことはカバーできました。
でもできれば、自分の事件に即した具体的なアドバイスも欲しいですよね?
…ということで、以下では、弁護士に無料で相談できるサービスをご紹介します。
今すぐ相談予約!24時間受付の無料相談窓口
こちらの弁護士事務所は、刑事事件の無料相談を24時間365日受け付ける窓口を設置しています。
いつでも専属のスタッフから無料相談の案内を受けることができるので、緊急の時も安心です。
来所相談は、土日や祝日も可能とのことです。
急を要する刑事事件の相談ができるので、頼りになりますね。
刑事事件でお困りの方へ
ご希望される方はこちら
24時間365日いつでも全国対応
※無料相談の対象は警察が介入した刑事事件加害者側のみです。警察未介入のご相談は有料となります。
広告主:アトム法律事務所弁護士法人
代表岡野武志(第二東京弁護士会)
ちなみに問合せは、全国対応で受け付けているとのこと。
誰にも知られずに、お悩み解決に近づけるのが魅力的ですね。
地元の弁護士にじっくり相談するなら
なおコチラから、全国47都道府県の、刑事事件に強い弁護士を検索することができます。
使い方は簡単!
お住まいの地域をタップするだけです。
相談してみたい弁護士は見つかりましたか?
掲載されているのは、当サイトの編集部が厳選した頼りになる弁護士たちです。
きっと、お困りごとを相談できる先生が見つかるでしょう。
最後に弁護士からメッセージ
では先生、最後にひとことメッセージをお願いします。
恐喝でお困りの皆さん。
今後のことを考えると、不安な気持ちになるでしょう。
しかし、刑事事件の解決はスピードとタイミングが勝負です。
落ち込んでいる暇はありません。
早い段階でご相談いただくことで、弁護士としてもやれることが増えます。
まずはとにかく、弁護士に積極的にご相談ください。
まとめ
どうでしょう?
恐喝罪がどのような犯罪なのか、イメージがわきましたか?
当サイト「刑事事件弁護士カタログ」には、他にもお役立ちコンテンツが満載です。
- 下の関連記事で情報をしっかり押さえて
- 24時間受付の無料相談窓口
- 全国47都道府県の全国弁護士検索
を活用してください。
弁護士への相談は、早いに越したことはありません。
あなたのお困りごと、まずは弁護士に相談してみましょう。