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死亡事故の時効|過失運転致死や危険運転致死などの時効一覧を紹介!

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死亡事故の時効|過失運転致死や危険運転致死などの時効一覧を紹介!

「不注意で起こしてしまった交通事故、しかも『ひき逃げ』になるとは・・・。」

死亡事故を起こしてしまったら、だれだって今後どうなってしまうのか不安になります。

なかには、逃走をはかり、時効直前で逮捕される人もいます。

今回は、死亡事故を起こしてしまった方の切実なお悩みにお答えすべく、

  • 死亡事故の「時効」の年数
  • そもそも「時効」とは何か
  • 死亡事故の損害賠償請求権の時効

など、「死亡事故の時効」に関するトピックをまとめます。

死亡事故の時効にまつわる詳しい解説は、刑事事件を扱う弁護士の岡野武志先生にお願いします。

よろしくお願いします。

死亡事故の時効について、法律的、実務的な観点から詳しく説明します。

「死亡事故」の時効期間の年数一覧

「死亡事故」の時効期間の年数一覧

はじめに:公訴時効の意義、告訴期間との違い

ひき逃げ事件の時効が問題になったニュース

まずは、死亡事故時効が問題になったニュースを少し読んでみましょう。

この事件は、自転車で帰宅途中の小学生をひき逃げした事件です。

市道で平成21年9月30日、自転車で帰宅途中(略)ひき逃げされ死亡した事件で(略)署などは26日、(略)駅で情報提供を呼びかけるチラシを配布した。

(略)

事件をめぐっては昨年、道交法違反(ひき逃げ)の時効が成立し、自動車運転処罰法違反(過失致死)の時効は2年後に迫っている。

この死亡事故時効については、

  • 道路交通法違反については、時効が成立
  • 自動車運転処罰法上の過失致死罪については、時効直前

という状態のようです。

ほかの「ひき逃げ」事案の死亡事故のニュースも見てみましょう。

路上で近くに住む女性(88)が倒れているのが見つかり、搬送後に死亡した事件で(略)署は15日、自動車運転処罰法違反(過失運転致死)と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で、(略)容疑者(71)を逮捕した。「人の姿は見ていない。何の感触もなかった」と容疑を否認しているという。

逮捕容疑は11日午後4時半ごろ、路上で女性を軽トラックではねて死亡させ、そのまま逃走したとしている。

このひき逃げ事件は、2018年2月11日に起きた死亡事故です。

こちらの死亡事故は、事件直後に逮捕されているようです。

時効について騒がれていません。

「公訴時効」の意義

時効にかかっている刑事事件については、処罰されません。

このような時効のことを、「公訴時効」といいます。

それでは、この「公訴時効」について確認していきましょう。

「公訴時効」とは、犯罪終了後、一定の期間が経過することにより、その後の起訴が許されなくなる制度をいいます。

公訴時効が完成した事件については、起訴されません。

仮に起訴されたとしても、免訴判決がだされて、刑事手続が打ち切られることになります。

公訴時効が完成しているにもかかわらず、逮捕されてしまうことが稀にあります。

このような場合、犯人はどうなってしまうのでしょうか?

次のニュースは、死亡事故ではなく脅迫事件ですが、時効完成後の逮捕について問題になった刑事事件です。

19日、公訴時効を過ぎていた脅迫事件で、時効に気づかないまま誤って(略)30代男性を逮捕していた(略)男性は18日、金を借りていた男性を脅迫し金銭を要求したとして、暴力行為処罰法違反容疑で逮捕されたが、事件は2006年6月の発生で、公訴時効の3年を1年近く経過していたという。

今年3月、(略)時効に気づかないまま逮捕状を請求(略)検察官が時効に気づき、男性を釈放した。

この事件では、容疑者は時効に気づかれず、逮捕されてしました。

しかし、時効に気づいた検察官によって釈放されています。

「告訴期間」との違い

公訴時効と似たような概念として、「告訴期間」というものがあります。

この告訴期間も、起訴されるかどうかに関係してくる概念です。

「告訴期間」とは、どのようなものなのでしょうか。

「告訴期間」とは、親告罪について、告訴を有効にすることのできる期間です。

親告罪については、有効な告訴がなければ起訴されません。

告訴期間は、原則として「犯人を知つた日から6か月」とされています。

親告罪では、告訴期間内に告訴がされなければ、起訴されません。

このような意味で、起訴されるかどうかに、告訴期間が関係してきます。

ちなみに、ひき逃げ事件は、親告罪ではありません。

したがって、告訴期間のシバリは、ひき逃げ事件には関係しません。

1.死亡事故の類型

では、死亡事故については、どのような犯罪が成立するのでしょうか?

交通事故で死亡した場合の類型を確認していきましょう。

死亡事故に該当する犯罪には、

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律

に、規定されています。

この法律に規定されている類型としては、

  • 危険運転致死
  • 過失運転致死

が、あります。

死亡事故に当たる犯罪類型には、「危険運転致死」、「過失運転致死」という犯罪があるようです。

それぞれ、どのような犯罪なのでしょうか。

(1)危険運転致死罪の類型その1

まずは、危険運転致死罪の条文から確認していきましょう。

(危険運転致死傷)

第二条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。

一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為

二 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為

三 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為

四 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

五 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

六 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条によると、

人を死亡させた者は、1年以上の懲役

に、処せられます。

この場合、有期懲役の上限は20年となるため、最大20年の懲役刑が言い渡される可能性があります。

(2)危険運転致死罪の類型その2

危険運転致死罪には、もう一つの類型があります。

3条の類型です。

3条の危険運転致死罪は、2条の危険運転致死罪よりも、法定刑が軽い類型になります。

第三条 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は十二年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は十五年以下の懲役に処する。

2 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。

こちらの類型だと、

人を死亡させた者は、15年以下の懲役

に、処せられます。

(3)過失運転致死罪の類型

次は、過失運転致死罪の条文について、確認しましょう。

(過失運転致死傷)

第五条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

この過失運転致死罪に該当する場合、

「7年以下の懲役もしくは禁錮」または「100万円以下の罰金」

に、処せられます。

(4)無免許運転だと、さらに法定刑が重くなる?

上記の死亡事故を起こした場合に、無免許運転だったときは、法定刑が重く設定されています。

まず、3条危険運転致死罪で死亡事故を起こした場合に、無免許運転だったときは、次のとおりです。

第三条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は六月以上の有期懲役に処する。

次に、5条(過失運転致死罪)の死亡事故の場合に、無免許運転だったときは、次のとおりです。

前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、十年以下の懲役に処する。

死亡事故にも様々な類型があるようですね。

(5)道路交通法上の義務違反も・・・

上記の犯罪以外にも、

道路交通法72条1項の違反

に、該当する場合もあります。

では、道路交通法72条1項を確認してみましょう。

(交通事故の場合の措置)

第七十二条 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

この条文の前半部分では、

交通事故があったときの「救護義務」

が、規定されています。

この条文の後半部分では、

警察官への「報告義務」

が、規定されています。

もし仮に、死亡事故を起こしてこれらの義務を怠った場合、いわゆる「ひき逃げ」となってしまいます。

では、この道路交通法72条1項に違反した場合、どのような刑罰が待っているのでしょうか?

条文を確認してみましょう。

まずは、救護義務に違反した場合の刑罰についてです。

第百十七条 車両等(軽車両を除く。以下この項において同じ。)の運転者が、当該車両等の交通による人の死傷があつた場合において、第七十二条(交通事故の場合の措置)第一項前段の規定に違反したときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

2 前項の場合において、同項の人の死傷が当該運転者の運転に起因するものであるときは、十年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

では、次に、道路交通法72条1項後段の「報告義務」に違反した場合の刑罰を見てみましょう。

第百十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。

(略)

十 第七十二条(交通事故の場合の措置)第一項後段に規定する報告をしなかつた者

違反する義務によって、処せられる刑罰が異なっていますね。

死亡事故どのような犯罪にあたるかについて、詳しく知りたい方は、以下のリンクも参考にしてみてください。

2.死亡事故の類型別・時効年数一覧表

死亡事故がどのような犯罪にあたるのかについては、理解していただけたかと思います。

ここからは、このような死亡事故に関する「公訴時効」について、レポートします。

公訴時効期間は、刑事訴訟法に規定されています。

まずは、条文を確認してみましょう。

第二百五十条 時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの(死刑に当たるものを除く。)については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。

一 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については三十年

二 長期二十年の懲役又は禁錮に当たる罪については二十年

三 前二号に掲げる罪以外の罪については十年

○2 時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの以外の罪については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。

一 死刑に当たる罪については二十五年

二 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については十五年

三 長期十五年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については十年

四 長期十五年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については七年

五 長期十年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については五年

六 長期五年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については三年

七 拘留又は科料に当たる罪については一年

この公訴時効に関する条文を一覧にしたのが、下の図です。

今までまとめてきた死亡事故に関する各犯罪について、公訴時効を一覧できるようになっています。

まずは、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律に関する公訴時効です。

①「人を死亡させた罪」の公訴時効*
2501 法定刑 公訴時効の期間 自動車運転処罰法**
柱書 死刑に当たる罪 なし
1 無期の懲役又は禁錮に当たる罪 30
2 長期二十年の懲役又は禁錮に当たる罪 20 2
62
3 表の①~③以外の罪 10 3
5
64

*この表は、「刑事訴訟法第250条第1項」の公訴時効についてまとめたもの。 **「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」の略称。

こちらは、道路交通法上の義務違反に関する公訴時効です。

②「人を死亡させた罪であって禁錮以上の刑」以外の犯罪
2502 法定刑 公訴時効の期間 道路交通法721項の義務違反
1 死刑に当たる罪 25
2 無期の懲役又は禁錮に当たる罪 15
3 長期十五年以上の懲役又は禁錮に当たる罪 10
4 長期十五年未満の懲役又は禁錮に当たる罪 7 救護義務違反
5 長期十年未満の懲役又は禁錮に当たる罪 5
6 長期五年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪 3 報告義務違反
7 拘留又は科料に当たる罪 1

この表は、「刑事訴訟法第250条第2項」の公訴時効についてまためたもの。

さいごに、今回ご紹介した「死亡事故」の公訴時効と刑罰を一覧表にまとめておきました。

死亡事故の時効一覧・刑罰一覧
  罪名 根拠条文 時効 刑罰
危険運転致死 自動車運転処罰法
2
20 1年以上20年以下の懲役
危険運転致死 自動車運転処罰法
3
10 1月以上15年以下の懲役
過失運転致死 自動車運転処罰法
5
10 1月以上7年以下の懲役または禁錮
100万円以下の罰金
3条の無免許運転 自動車運転処罰法
62
20 6月以上20年以下の懲役
5条の無免許運転 自動車運転処罰法
64
10 1月以上10年以下の懲役
救護義務の違反 道路交通法
721項前段
1172
7 1月以上10年以下の懲役
100万円以下の罰金
報告義務の違反 道路交通法
721項後段
119110
3 1月以上3月以下の懲役
5万円以下の罰金

※①~⑤の条文は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律による。 ※⑥、⑦の条文は、道路交通法による。

おまけ:公訴時効以外の「時効」とは?

刑事事件の時効は、「公訴時効」以外も存在しています。

それは、刑の時効です。

では、「刑の時効」とは、どのような時効なのでしょうか。

「刑の時効」とは、裁判で言い渡された刑罰が執行される際に問題になる「時効」です。

裁判で刑罰が言い渡されて確定したとします。

その後、その刑の執行を受けることなく一定期間が経過すれば、刑の執行が免除される制度です。

刑の時効について規定しているのは、刑法です。

では、「刑の時効」について規定している条文を見てみましょう。

(刑の時効)

第三十一条 刑(死刑を除く。)の言渡しを受けた者は、時効によりその執行の免除を得る。

この条文では、「死刑を除く」と規定されています。

したがって、死刑については、刑の時効がありません。

死刑以外の刑罰については、刑の時効が存在します。

それでは、次に「時効期間」について規定した条文を見てみましょう。

(時効の期間)

第三十二条 時効は、刑の言渡しが確定した後、次の期間その執行を受けないことによって完成する。

一 無期の懲役又は禁錮については三十年

二 十年以上の有期の懲役又は禁錮については二十年

三 三年以上十年未満の懲役又は禁錮については十年

四 三年未満の懲役又は禁錮については五年

五 罰金については三年

六 拘留、科料及び没収については一年

このように、裁判で言い渡された刑罰の軽重に従って、刑の時効が分けて規定されています。

【時効年数・起算例】死亡事故から時効完成までを起算

【時効年数・起算例】死亡事故から時効完成までを起算

はじめに:時効の起算日・時効の停止について

(1)公訴時効の起算日について

公訴時効期間が刑事訴訟法に規定されているということは、わかりました。

では、いつからカウントすればよいのでしょうか?

時効起算日について、確認していきましょう。

時効は、犯罪行為が終つた時から進行する。

この条文でいう、「犯罪行為が終った時」とは、構成要件に該当する事実が終った時という意味です。

簡単にいうと、条文に書かれている犯罪に該当する事実が終った時です。

ちなみに、犯罪には、結果も含まれます。

たとえば、相手に日本刀で切りかかった傷害致死罪の場合を考えてみます。

この場合、相手に日本刀で切りかかった段階では、まだ「犯罪行為が終った時」とは言えません。

相手が死亡した結果が生じた時が、「犯罪行為が終った時」にあたります。

(2)公訴時効の停止について

さて、公訴時効が完成すれば、処罰されることはないと聞いて、

「公訴時効が完成するまで逃げ続てしまおうか・・・。」

と、考えた人もいるのではないでしょうか。

しかし、時効期間が停止してしまうこともあるんです。

どのような場合に、時効が停止されるのでしょうか。

公訴時効が停止するのは、

  • 公訴の提起があった場合
  • 犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合

です。

では、時効の停止に関係する条文を確認しておきましょう。

まずは、公訴の提起による時効の停止の条文です。

時効は、当該事件についてした公訴の提起によつてその進行を停止し、管轄違又は公訴棄却の裁判が確定した時からその進行を始める。

停止した時効は、

管轄違いや公訴棄却の裁判が確定した時から

再び、進行を始めます。

次に、犯人が国外にいる場合などが時効の停止事由として規定されている条文を見てみましょう。

犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れている期間その進行を停止する。

この条文では、犯人が、国外にいる期間や、逃げ隠れている期間、時効が停止されると規定されています。

死亡事故の時効年数・起算例その1

では、実際に、死亡事故公訴時効の年数をカウントしてみましょう。

まずは、最近の死亡事故のニュースを読んでみます。

17日午前5時15分ごろ(略)交差点で「人がはねられた」と、通行人が通りかかったパトカーに通報した。(略)路上に倒れており死亡が確認された。頭などを強く打っており(略)署はひき逃げ事件として調べている。

この死亡事故について、公訴時効期間の算定に必要な情報をまとめてみました。

設例①~危険運転致死罪~

▼事案

2018年2月17日、午前5時15分、赤信号を殊更に無視して交通の危険が生じる速度で運転したため、横断中の女性を死亡させた。

▼逮捕容疑

 危険運転致死罪(2条5号)

▼公訴時効期間

 20年

危険運転致死罪の公訴時効が成立するのは、2018年2月17日から、20年を経過した時になります。

死亡事故の時効年数・起算例その2

こちらの事件では、犯人は、ひき逃げをした後、逮捕されているようです。

路上で近くに住む女性(88)が倒れているのが見つかり、搬送後に死亡した事件で(略)署は15日、自動車運転処罰法違反(過失運転致死)と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で(略)容疑者(71)を逮捕した。「人の姿は見ていない。何の感触もなかった」と容疑を否認しているという。

逮捕容疑は11日午後4時半ごろ、路上で女性を軽トラックではねて死亡させ、そのまま逃走したとしている。

こちらの事件については、救護義務違反についても、考えてみましょう。

設例②~過失致死・ひき逃げ~

▼事案

2018年2月11日、午後4時、女性がひき逃げされ死亡した。

▼逮捕容疑

  • 過失運転致死罪
  • 道路交通法上の救護義務違反

▼公訴時効期間

  • 過失運転致死罪については、10年
  • 道路交通法上の救護義務違反については、7年

過失運転致死罪の公訴時効が成立するのは、2018年2月11日から、10年を経過した時になります。

救護義務違反の公訴時効が成立するのは、2018年2月11日から、7年を経過した時になります。

なお、ここでは取り扱わなかった死亡事故以外のひき逃げの時効は『ひき逃げの時効・基準・慰謝料は?』で解説しています。

「死亡事故」にともなう損害賠償請求の時効

「死亡事故」にともなう損害賠償請求の時効

はじめに:民事上の債権(損害賠償請求権)の意義

(1)刑事事件でも、民事の損害賠償を請求される

ここまで、公訴時効について、まとめてきました。

しかし、刑事事件であっても、民事上の損害賠償を請求される場合もあります。

次のようなニュースがありました。

磁気治療器などの預託商法(略)の消費者トラブルで、(略)契約者らが(略)損害賠償を求める訴訟を(略)来年2月にも提訴する。原告は10人以上になる見通し。(略)被害対策弁護団は20日(略)詐欺や預託法違反などの容疑で(略)刑事告発した。

この事件では、刑事告発だけでなく、民事訴訟を起こされてしまいました。

このように、刑事事件といえども、民事上は不法行為になります。

そのため、民事上の損害賠償を請求されてしまいます。

(2)不法行為にもとづく損害賠償請求権の消滅時効

民事上の債権の請求についても、時効があります。

この時効は、「消滅時効」といわれるものです。

消滅時効とは、どのような時効なのでしょうか。

「消滅時効」とは、権利を行使しない状態が一定期間継続することにより、その権利を消滅させる制度です。

不法行為にもとづく損害賠償請求権の消滅時効は、

被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間

です。

不法行為の時から20年を経過したときも、損害賠償請求権は、消滅します。

損害賠償の債権が消滅するケース
  • 被害者・被害者の法定代理人が、損害及び加害者を知った時から3年間行使しないとき
  • 不法行為の時から20年を経過したとき

「時効の年数はわかったけれど、いつから算定すればいいのかな?」

と、ギモンに思った方もいますよね!?

次に、時効の起算日について確認していきましょう。

1.起算日は死亡事故発生日?

死亡事故の損害賠償を請求される起算日は、

死亡した日

です。

死亡した日から3年で、損害賠償請求権は消滅時効にかかります。

また、死亡事故を起こして逃げてしまって、自分が犯人だとバレていない場合もあるでしょう。

その場合の起算日は、

事故日

です。

加害者不明の場合には、事故日から20年で、損害賠償請求権は消滅します。

交通事故の示談の時効
  起算点 損害賠償請求権の消滅時点
①死亡事故 死亡した日 3年(消滅時効)
②加害者不明の死亡事故* 事故日 20年(除斥期間)

*事故当初、加害者不明でも、後日発覚した場合には、加害者が発覚した時点から3年の消滅時効が進行することになる。 そのため、20年経過前に、3年の消滅時効が成立することがある。

不法行為にもとづく損害賠償請求権については、債権の消滅について、

  • 3年
  • 20年

という2種類の期間が設定されているので、注意しましょう。

ちなみに2020年4月1日施行の民法改正で時効に変更があったとの噂を小耳にはさみました。

どのような変更があったのか、簡単に説明お願いできますでしょうか。

新民法では、人の生命・身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効期間は3年間から5年間と変更されています(新民法724条の2)。

例えば、傷害事件や交通死亡事故の損害賠償請求権は、被害者損害および加害者を知った時から5年間行使しないときは、時効で消滅することになります。

なお、事件から20年間経過すれば時効により消滅する点に変更はありません。

なるほど、例えば交通事故で人的損害と物的損害が生じた場合、人的損害の時効は5年で、物的損害の時効は3年ということになるんですね。

被害者からすればありがたい改正と言えますね。

2.時効が進行しないこともある?|時効の中断・時効の停止とは

(1)時効の中断について

消滅時効についても、時効が進行しなくなる事由があります。

一つ目は、時効中断です。

「時効の中断」とは、どのような制度なのでしょうか。

時効の中断とは、時効が完成するのに必要な期間の進行が、一定の事実の発生によって中断し、既に進行した期間が無かったことになる制度です。

民事の時効の中断は、次のような場合に認められます。

  • 請求
  • 差押え、仮差押え又は仮処分
  • 承認 

中断した時効は、原則として、その中断の事由が終了した時から、新たにその進行を始めます。

たとえば、時効にかかる直前に、被害者から民事訴訟を提起されたとします。

これは、中断事由の「請求」にあたります。

この場合には、裁判確定時から、新たに3年の時効期間が進行することになります。

(2)時効の停止について

消滅時効が、進行しなくなる事由としての二つ目は、「時効の停止」です。

時効の停止は、公訴時効にもありました。

しかし、停止事由の内容は、異なっています。

時効の停止事由としては、次のような事由があります。

「時効の停止」についての規定
・未成年者又は成年被後見人と時効の停止(158条)
・夫婦間の権利の時効の停止(159条)
・相続財産に関する時効の停止(160条)
・天災等による時効の停止(161条)

一例として、天災等による時効の停止について、見てみましょう。

時効の期間の満了の時に当たり、天災その他避けることのできない事変のため時効を中断することができないときは、その障害が消滅した時から二週間を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

この条文によると、天災などで「請求」などの中断のアクションを起こされない場合もあるでしょう。

この場合でも、「時効の停止」という制度により、時効の進行が阻止されてしまいます。

ちなみにここも民法改正で変わった部分とのことです。

どのように変わったのか簡単に説明をお願いします!

民法改正により、時効の中断は、「時効の更新」となり、時効の停止は、「時効の完成猶予」という制度に改められました。

更新・完成猶予となる事由は、細かく見れば変更されていますが、基本的には改正前と同様に考えておけば大丈夫です。

基本的には名前が変わったと考えておけばいいのですね。

確かに時効の「中断」と「停止」って少しわかりにくいですよね…

死亡事故を起こしてお困りの方は弁護士に相談しましょう

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さいごに

今回は、「死亡事故の時効」についてレポートしてきました。

死亡事故といっても、犯罪類型によって時効の年数は異なっていました。

また、公訴時効だけでなく、損害賠償の請求にも時効がありました。

死亡事故といっても、多種多様です。

自分の死亡事故の類型によって、公訴時効の年数は異なってきます。

時効直前で逮捕されてしまう人もいます。

早めの準備をしておけば、その分、逮捕に対する不安も解消できます。

ご自身の死亡事故事件の時効について不安のある方は、今すぐ弁護士にご相談いただきたいと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「死亡事故の時効」について、概要をつかんでいただけたら幸いです。

さっそく弁護士に相談したいという方は、今回ご紹介したサービスをぜひご利用下さい。

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