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交通事故(死亡事故)の示談金相場2022年版!よくあるQAもチェック

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交通事故(死亡事故)の示談金相場2022年版!よくあるQAもチェック

ある日突然、あなたやあなたのご家族・ご友人が、交通事故(死亡事故)の加害者になってしまったら…

想像したくないことですが、車を運転している以上、あり得なくありません。

刑事事件の解決に「示談」が非常に大切なのは、よく知られたことです。

…でもいざ示談となると、わからないことだらけではないでしょうか。

  • 示談金の相場は?
  • そもそも示談のメリット・デメリットは?
  • 示談の流れ示談書の書き方は?

疑問や不安でいっぱいになることでしょう…

でも、大丈夫。ご安心ください。

ここでは、交通事故(死亡事故)の示談金やよくあるQAについて、徹底調査しました。

法律的な部分の解説は、テレビや雑誌でおなじみ、アトム法律事務所の弁護士にお願いしています。

よろしくお願いします。

今回は交通事故(死亡事故)ですね。

示談金の相場やよくあるQAを、過去の実績最新の動向を踏まえて解説していきます。

【厳選3ケース】交通事故(死亡事故)の示談金の相場

皆さん、示談といえば、やはり示談金の相場がいくらくらいか気になりますよね?

ここでは、死亡事故の示談金の相場を見ていきます。

今回は特別に、アトム法律事務所が過去に取り扱ったケースの一部を公開してくれました。

いずれも、過去実際にあった死亡事故の解決事例です。

現場で弁護活動してきた我々だからこそ提供できる生のデータ

どうぞご期待ください。

なんとも力強いお言葉をいただきました。

これは期待できそうです。

さあ、まずはちょっと意外なケース。

示談金が0円だった事例からです。

示談金が0円だったケース

示談金0円のケース

  事案の概要 示談金
自動車を運転中、横断歩道に歩行者がいないことを一瞥したのみで安全確認が不十分なまま進行し、横断中の被害者に衝突して路上に転倒させたことで、被害者に右急性硬膜下血腫の傷害を負わせ、死亡させた死亡事故事件。 0円

死亡事故なのに示談金0円…

ご遺族の方が示談金の受け取りを拒否したのでしょうか。

示談金が発生した場合、どれくらいの金額になったのかが気になりますね。

示談金が100万円~300万円だったケース

示談金100万円~300万円のケース

  事案の概要 示談金
路上で普通乗用自動車を時速45キロ程度で走行中、道路を横断中の60代女性と衝突し、女性に多発外傷の傷害を負わせて死亡させた死亡事故事件。 120万円
自動車を運転中、赤色信号に変わったと同時に交差点に進入して、左方道路から進入してきた自転車と衝突し、自転車に乗っていた被害者に外傷性クモ膜下出血や脳挫傷などの傷害を負わせて死亡させた死亡事故事件。 300万円

同じ死亡事故でも、②と③では示談金の金額に倍以上の開きがあります。

被害者の年齢や事故態様にもよるのでしょうか。

さて、3件の実例を通して、死亡事故の示談金の相場が少し見えたでしょうか。

なお、その他の示談金の相場はこちらからかんたんに確認できるようにしておきました。

以下では死亡事故の示談に関するよくあるQAを見ていきます。

一つ一つ、弁護士先生に分かりやすく答えていただくので、安心してご覧ください。

交通事故(死亡事故)の示談に関するよくあるQA

交通事故(死亡事故)の示談とは?

そもそも死亡事故はどんな犯罪?

死亡事故の示談について知りたいのはもちろんですが、その前に…

  • そもそも死亡事故とはどんな犯罪なのか?
  • 死亡事故をすると、どんな刑罰が待っているのか?

というところから押さえておきましょう。

死亡事故は、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」に定められている過失運転致死罪にあたります。

過失運転致死罪は、自動車の運転上必要な注意を怠り人を死亡させることにより成立する犯罪です。

フムフム。死亡事故は過失運転致死罪になるんですね。

では、その条文を見てみましょう。

第五条  自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

最長7年の懲役・禁錮や、100万円の罰金になる可能性があるんですね。

懲役刑・禁錮刑

懲役」とは、懲役刑のことで、死亡事故で有罪判決を受けた人物を刑務所に収監し、刑務作業を行わせる刑罰です。

禁錮」とは、禁錮刑のことで、死亡事故で有罪判決を受けた人物を刑務所に収監する刑罰です。

懲役刑や禁錮刑が言い渡されても、加害者に有利な事情が考慮されて執行猶予になれば、直ちには刑務所に収監されません

執行猶予になると、直ちには刑務所には入らず、執行猶予期間中は社会で日常生活を送ることになります。

そして執行猶予期間内に再び犯罪を犯さなければ、刑務所への収監を免除されます。

執行猶予期間中に再び犯罪を犯した場合、執行猶予が取り消されて、その取消しの時から懲役刑・禁錮刑の刑期分、刑務所に収監されます。

罰金刑

罰金」とは、罰金刑のことで、死亡事故で有罪判決を受けた人物から一定の金銭を強制的に取り立てる刑罰をいいます。

死亡事故の場合、100万円を超える額の罰金を科すことができません。

そこで悪質な死亡事故に対しては、罰金刑ではなく懲役刑や禁錮刑が言い渡されることになります。

死亡事故はどんな犯罪?

  懲役 禁錮 罰金
法定刑 7年以下 7年以下 100万円以下
意味 刑務所に収監し、刑務作業を行わせる刑罰 刑務所に収監する刑罰 一定の金銭を強制的に取り立てる刑罰

死亡事故の示談の効果は?

さて、過失運転致死罪にあたるという死亡事故。

  • 死亡事故で示談をするとは、どういう意味なのでしょう?
  • 示談をした場合、どんな効果があるのでしょう?

死亡事故の示談とは、死亡事故によって生じた賠償金をめぐるトラブルを、加害者と被害者の合意をもって解決することをいいます。

示談書の作成は、示談成立の必要条件ではありません。

しかし、その後のトラブル(「示談が成立した、しない」の言い争い)を防ぐためにも、示談書を作成することが大切です。

示談が成立すると、その効果として、死亡事故の加害者は、被害者に示談金を支払い、その他の示談の条件を履行する義務を負います。

死亡事故の被害者は、加害者が示談の条件を履行しない場合、成立した示談書を証拠として、その後の民事手続きを有利に進めることができます。

なるほど。

「示談」とは、犯罪で生じた賠償金問題を、当事者たちが合意で解決することなんですね。

後々の「言った、言わない」問題を避けるためにも、示談書はぜひとも作っておいたほうが良さそうです。

死亡事故の示談の効果は?

  加害者側 被害者側
意味 死亡事故の賠償金のトラブルが当事者間の合意によって解決した
権利・義務 示談金の支払い義務が生じる 示談金を受け取る権利が生じる

交通事故(死亡事故)の示談のメリットは?

加害者側のメリット

お金問題を話し合いで解決する示談。

死亡事故の加害者にとって、示談をするメリットはなんでしょうか?

死亡事故の示談が成立すれば、加害者はその後の刑事手続きにおいて、示談が成立しなかった場合に比べ有利に扱われます。

具体的には、不起訴となり刑事裁判にならないことで、前科がつかない可能性が高まります。

刑事裁判や前科がつくのを避けられれば、社会復帰もスムーズです。

死亡事故の加害者側にとって、示談のメリットは非常に大きいです。

なるほど。

刑事処分が軽くなる可能性が高いということで、加害者はぜひとも示談したほうが良さそうです。

被害者側のメリット

死亡事故の加害者にとって、とてもメリットの大きそうな示談。

示談は被害者側にとっても、メリットがあるのでしょうか?

死亡事故の示談が成立すれば、被害者側は民事裁判などの面倒な手続きを経ることなく、賠償金を受け取ることができます。

もっとも、示談の成立と同時に賠償金を受け取らなければ、その後に加害者が支払わないリスクもあるため、注意が必要です。

加害者が支払わない場合、賠償金を受け取るためには、示談書を証拠として民事裁判などの手続きを取る必要が出てきます。

とはいえ、死亡事故の被害者側にとって、示談のメリットは大きいです。

示談をすれば、被害者側は民事裁判をせずとも早期に賠償金が手に入るのですね。

やはり示談は、加害者・被害者双方にとってメリット尽くしのようです。

次は反対に、示談のデメリットを見ていきましょう。

交通事故(死亡事故)の示談のデメリットは?

加害者側のデメリット

示談は、加害者・被害者どちらにとってもメリットが大きいということでした。

では逆に、デメリットはあるのでしょうか。

まず加害者側から見ていきましょう。

死亡事故の加害者側にとって、示談成立のデメリットは特にありません。

仮に示談が不成立に終わると、

  • 被害者に対する賠償責任を負い続ける
  • 刑事処罰が軽くならならない

というデメリットを負います。

しかし示談が成立した場合、加害者側にとっては良いこと尽くしで、デメリットはありません。

もちろん、示談交渉を頼むと弁護士費用はかかります。

でも、示談が成立して刑事処分が軽くなるのであれば、弁護士費用の出費はデメリットとはいえませんよね。

デメリットはなさそうなので、やはり加害者は積極的に示談を目指すべきでしょう。

被害者側のデメリット

では最後に、死亡事故で示談することによる被害者側のデメリットを見てみます。

死亡事故の被害者側にとって、示談成立のデメリットは、加害者に対する刑事処罰が軽くなることです。

示談が成立したという事実は、その後の刑事手続きにおいて、加害者に有利に扱われます。

ですから示談が成立していると、加害者に対する刑罰は軽くなる傾向にあるのです。

死亡事故の被害者は、加害者に対し強い処罰感情を抱いている場合が多いでしょう。

加害者の刑事処分が軽くなるのは、デメリットといえるかと思います。

示談が成立すると、加害者への刑事処分が軽くなるのですね。

それは確かに、被害者にとっては納得のいかない事態でしょう。

自分が死亡事故の被害遺族だったら、

  • 加害者と示談して早めに賠償金を受け取るか
  • 示談を断固拒否し、加害者に重い刑事処分が下されるのを待つか

結構悩むところです。

死亡事故の示談のメリット・デメリット

  加害者 被害者
示談成立のメリット ①賠償責任を免れる
②不起訴の可能性が高まる
早期に賠償金を得られる
示談成立のデメリット 特になし 加害者に対する刑事処罰が軽くなる

交通事故(死亡事故)の示談の流れとは?

では実際に示談するとして、気になるのは示談の流れです。

具体的に、まずはどうしたらいいのか。

示談はどんな風に進んでいくのか。

先生、教えてください。

死亡事故の示談の流れは、通常の事件の示談の流れと同じく、加害者側と被害者側との交渉により進行します。

死亡事故の加害者が被害者の連絡先を知っている場合、当事者同士で示談の話し合いを進めることができます。

示談成立の流れとしては、

①話し合い
        ↓
②示談条件の確定
        ↓
③示談書の作成
        ↓
④示談金の支払い
        ↓
⑤示談書にサイン

という流れを経ることが多いです。

これに対して、死亡事故の加害者が被害者の連絡先を知らない場合、示談を進めるためには弁護士を選任する必要があります。

弁護士を選任すれば、警察官や検察官から被害者の連絡先を聞けるケースが多いからです。

弁護士を選任した後は、弁護士が被害者と話し合って、示談が成立することになります。

まずは被害者と連絡がとれなければ、示談が始まらないのですね。

弁護士に頼むなり、なんとかして被害者と連絡をとること。

これが示談の第一歩です。

死亡事故の示談の流れは?

  加害者側 被害者側
相手の連絡先を知っている 自分で示談を進めることが可能 自分で示談を進めることが可能(※)
相手の連絡先を知らない 弁護士を選任する必要がある

※ただし、加害者の側から示談の申し入れがあるまで待つことも多い

交通事故(死亡事故)の示談書の書き方は?

死亡事故を起こしてしまったら、示談を目指すべきということがわかりました。

示談金の相場示談の流れも、だいたい分かりました。

…ところで、示談書はどうやって書いたら良いのでしょうか。

以下では、示談書の書き方を教えていただきましょう。

死亡事故の示談書の書き方は、通常の示談書の書き方と特に変わりません。

ポイントは、示談の対象と内容を明確にすることです。

示談書には通常、以下の項目を盛り込んでいきます。

①事件の内容(日時、場所、加害者・被害者の氏名など)

②示談金の金額、支払方法

③示談書に記載されたもの以外の賠償義務がないこと(清算条項

④加害者と被害者の署名

⑤被害者が加害者を許すこと(宥恕条項)、被害者が告訴を取り下げること(告訴取消

示談金の一括払いが難しい場合は、分割払いの合意を結ぶことも可能です。

示談書に、「被害者は加害者のことを許します」という旨の宥恕条項(ゆうじょじょうこう)を設けた場合、その後の刑事手続きでは加害者に有利に考慮されます。

なるほど。

非常によくわかりました。

示談書には、いくつかの決まった項目があるんですね。

ここで教わったことを踏まえて、示談成立を目指したいところです。

死亡事故の示談書の書き方は?

  書き方 要否
事件の内容 死亡事故が起きた日時、場所、加害者と被害者の氏名などを記載する
一般的によく盛り込まれる
示談金の記載 示談金の金額と支払い方法を記載する
清算条項 示談書に記載されたもの以外の賠償義務がないことを記載する
署名 被害者と加害者双方がサインする
宥恕条項 加害者を許す旨の文言を書く
任意
告訴取消 被害者が告訴を取り下げる旨の文言を書く

以下のページでは、示談書のひな型が公開されています。

示談書作成の際には、ぜひ参考にしてください。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここでは、死亡事故の示談金相場や、示談についてよくある質問を見てきました

交通事故の示談については『交通事故(死亡事故)の示談金の相場はいくら?|過去の事例を紹介』でも特集しているので、もっと知りたい!という方は是非ご覧ください。

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