刑事事件の執行猶予とは?執行猶予の意味や取り消しになる条件

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弁護士事務所の掲載順と弁護士の力量とは無関係です。相性を考慮して、ご自身に合った弁護士をお探しください。

刑事事件をおこしたが、執行猶予がつく可能性はあるのだろうか?

執行猶予がつくのかどうか気になるという方は多いと思います。

刑事事件の流れと執行猶予の関係

執行猶予の意味や条件

再犯でも執行猶予がつくのか

このような疑問や不安をお持ちかもしれませんね。

そこで今回は、「刑事事件と執行猶予」についてレポートしていきます。

解説者には、刑事事件専門の弁護士・岡野武志先生にお越しいただいています。

刑事事件の流れと執行猶予がつくタイミング

刑事事件の流れと執行猶予がつくタイミング

刑事事件の流れを簡単にチェック

執行猶予について解説をはじめる前に、刑事事件の流れを簡単にチェックしていきたいと思います。

刑事事件は、厳格に決められた時間制限のなかで手続きがすすめられていきます。

逮捕されると「48時間以内」に、警察によって検察に送致するかどうかの検討がおこなわれます。

送致を受けると、検察官は「24時間以内」に

勾留

起訴

釈放

いずれかを決定します。

勾留決定となれば、警察署内の留置場などで「10日間」も生活を強いられます。

逃亡のおそれがある証拠隠滅のおそれがある住所不定であるような場合、勾留されることになります。

さらに継続して、刑事事件を捜査する必要があると判断されれば「最長で10日間」延長になります。

勾留の間は、警察や検察からきびしい取り調べなどを受けることになります。

検察官は法律の専門家としての立場から、刑事事件を起訴するか・不起訴にするかの判断をおこないます。

起訴されると刑事裁判にかけられ、有罪か無罪かが言い渡されます。

刑事事件の流れについて、動画にまとめてみました。

こちらもあわせてご覧ください。

執行猶予は刑事事件の判決に登場する制度

執行猶予という言葉はニュースなどでよく耳にしますが、どのような内容のニュースで登場するのでしょうか。

ネットニュースを検索してみました。

架空の県の制度などをかたり、知人から金をだまし取ったとして詐欺罪に問われた、県職員の妻(略)の判決公判は19日、長野地裁であった。

室橋雅仁裁判官は懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。(略)

判決などによると、被告は昨年2〜4月、知人女性2人に対し、「県の子育て支援事業に金を預けると高い利子が付く」「がん患者を支援する目的の高金利の預金がある」などとうそを言い、計約325万円をだまし取った。

知人に詐欺行為を働いて、お金をだましとったという刑事事件の判決ニュースです。

「懲役3年、執行猶予4年」の判決が言い渡されています。

このように執行猶予は、刑事事件の判決に登場する制度となります。

執行猶予付きの判決を受けた被告人は、どうなるのでしょうか。

執行猶予

刑の執行を一定の期間、猶予する制度

執行猶予付きの判決が言い渡されると、すぐさま刑務所に入ることはありません。

刑務所の流れ

一定期間なにごともなく社会の中で過ごすことができれば、刑の言い渡しの効力がなくなります。

では、執行猶予の期間はいつからいつまでとなるのでしょうか。

執行猶予の期間

いつからいつまで?

起算日・起算点 判決が確定した日
満了日 X年後

判決が確定した日とは、上訴期間が満了した翌日となります。

上訴とは、裁判の確定前に判決の言い渡しの取消しや変更を求めることです。

上訴期間は、判決の言い渡しを受けた日の翌日から14日間となります。

判決の確定は、上訴期間満了の翌日となります。

具体例をもとに、考えてみたいと思います。

判決の言い渡し:201841
判決:懲役3年、執行猶予4

これを規定に当てはめてみると…

回答
はじまり 2018416
おわり 2022415

このような期間となります。

猶予期間満了になっても、通知が特に届くことはありません。

執行猶予の残り期間は、自分で数えておく必要があります。

執行猶予中は、保護観察付きでなければ特に制限なく普通に生活を送ることができます。

ただ、日常生活の中で車の運転には注意を払いましょう。

交通事故をおこすと、執行猶予が取り消される可能性があります。

執行猶予の取り消しについては後ほど解説します。

執行猶予中の行動は、制限はないですが細心の注意を払って生活することが大切です。

執行猶予の意味とその条件

執行猶予の意味とその条件

執行猶予の意味

そもそも、執行猶予という制度がある意味は何なのでしょうか。

執行猶予の意味

社会生活の中で自らの罪を反省し、更生をうながす

執行猶予は、自発的な更生が求められます。

自らの罪を悔い改め、再犯を犯すことなく、社会の一員として復帰できるようにうながす制度となっています。

更生は、社会の安全で安心な暮らしにつながると考えられています。

執行猶予には、最短と最長の期間が決められています。

最短:1年

最長:5年

実務の運用は、3年~5年の範囲で執行猶予期間が決められることが多くなっています。

短いものだと、執行猶予期間が2年というケースもあるようです。

執行猶予がつく条件

執行猶予の意味や期間についてご理解いただけたと思います。

では、どのような刑事事件であれば執行猶予はつくのでしょうか。

執行猶予の条件が気になります。

執行猶予の条件

今までに懲役刑も禁錮刑も科せられたことがない

科せられたことがあっても、執行が終わってから5年以内に懲役刑も禁固刑も科せられていない

今回の刑罰が、3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金である

これらの条件を「すべて」満たす必要があります。

酌むべき情状があることも重要視されます。

執行猶予がつくのは、刑罰が懲役刑であることがほとんどです。

理論上、罰金刑にも執行猶予を付けることができますが、実際に罰金に執行猶予がつくことはないといっていいでしょう。

罰金を支払えない場合は、1日以上2年以下のあいだ労役場で労役が強いられることになります。

執行猶予についての解説動画を紹介します。

あわせてチェックしてみてください。

執行猶予は刑事事件の再犯(執行猶予中)なら取り消し?

執行猶予は刑事事件の再犯(執行猶予中)なら取り消し?

再犯でも執行猶予の可能性はある?

懲役刑に執行猶予がつかないと、すぐさま刑務所に入ることになってしまいます。

再犯の場合は、執行猶予がつく可能性はあるのでしょうか。

再犯でも、一定の要件をみたせば執行猶予がつく可能性があります。

要件はつぎのとおりです。

再犯の執行猶予

言い渡される刑が1年以下の懲役・禁錮である

特に酌量すべき情状がある

前科について保護観察がつけられ、その期間中に再犯をしたのではない

再犯でも執行猶予がつくには、このような厳しい要件を「すべて」満たさなければなりません。

再犯でも、被害者と示談が成立していたり、被害者が加害者を許しているなどすれば執行猶予がつく可能性があります。

執行猶予期間中に犯した再犯でも、近年、依存症などによって引き起こされる犯罪では執行猶予がつく傾向にあるそうです。

こちらをごらんください。

有罪判決後の執行猶予期間中に万引きを繰り返すなどした認知症の高齢者らを刑務所に送らず、治療を受けさせながら社会の中で更生を模索する動きが広がっている。

高齢者による犯罪の増加や、刑事裁判で高齢者らの弁護を担当する弁護士と社会福祉士との連携が背景にあるが、課題も少なくない。(略)

万引きや覚醒剤・麻薬といった薬物事件は、再犯のなかでもとくに再犯が多いといわれています。

このような再犯を引き起こす原因は、依存症である場合が多いそうです。

刑務所に入れられて更生したように見えても、原因である依存症を治療しなければ根本的な解決にはなりません。

そのような解釈から、刑務所より「執行猶予によって治療施設へ」という流れに変化してきているそうです。

執行猶予の裁量的取消と必要的取消

一般的に、執行猶予中に再犯を犯すと厳しい判決が言い渡されることが予想されます。

執行猶予中の再犯で有罪判決を受けると、前回の執行猶予が必ず取り消されるか取り消される可能性があるかのどちらかになります。

執行猶予の取り消し
✔必要的取消し:必ず取り消される
✔裁量的取消し:取り消される可能性がある

この2つのケースになります。

それぞれのケースを簡単に解説していきます。

必要的取消し

執行猶予の期間内に再犯を犯して「禁錮以上の刑」に処せらせ、その刑について執行猶予の言渡しがないときなど

このような場合、前に出された執行猶予は必ず取り消されることになります。

裁量的取消し

執行猶予の期間に再犯を犯して「罰金」に処せられたときなど

このような場合、前に出された執行猶予が取り消されるかもしれないが、取り消されないことも多くなっています。

執行猶予中に再び罪を犯すと、きびしい判決となるのが一般的です。

懲役刑が言い渡されると、再度の執行猶予が付かない限り、前の執行猶予は必ず取り消されます。

その結果、前の刑と今回の刑の刑期をあわせた期間、刑務所に入ることになります。

再犯の場合、執行猶予が必ず取り消されることもあれば、取り消されないこともあるということが分かりました。

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最後に一言アドバイス

それでは、最後に弁護士から一言アドバイスをいただきたいと思います。

執行猶予付きの判決を得るためには、反省や更生の意欲を示さなければなりません。

これらを証明するためには、一定の準備が必要となります。

弁護士への相談は早ければ早いほど、弁護士の活動の幅がひろがります。

弁護士相談はハードルが高いと感じられることもあると思います。

無料相談などをおこなう弁護士も多いので、気軽に弁護士に相談することからはじめてみてください。

まとめ

刑事事件と執行猶予についてのレポートでした。

刑の執行を一定期間猶予されるのが執行猶予

執行猶予は社会の中で更生を期待される制度

再犯でも執行猶予がつくこともある

執行猶予についての疑問や不安は解消できたでしょうか。

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あわせてご覧ください。

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