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死亡事故で不起訴となる割合はどれくらい?|不起訴率を犯罪白書から紹介!

  • 死亡事故,不起訴率

死亡事故で不起訴となる割合はどれくらい?|不起訴率を犯罪白書から紹介!

自動車で死亡事故を起こしてしまった!

そんなとき、検察官から起訴されてしまうのかとても不安ですよね。

そこで、この記事では

死亡事故における加害者不起訴率

についてお伝えしていきます。

それ以外にも民事上の示談や、無免許の場合についてなど、気になる情報を一挙にお届け!!

法的な解説はテレビでもおなじみのアトム法律事務所の弁護士にお願いしていきます。

よろしくお願いします。

死亡事故は誰もが当事者となりうる事故です。

不起訴との関係をよく分かっていただけるように解説していきます。

起訴をされると有罪となり、前科がつく可能性も。

死亡事故を起こしてしまった場合、不起訴となる可能性がどのくらいあるのか、分析してみました。

死亡事故の不起訴率を統計から計算!

死亡事故を起こした場合、加害者は何罪になる可能性がある?無免許は?

そもそも死亡事故を起こしてしまった場合、大きく分けて2つの罪にあたる可能性があります。

それが

  1. 危険運転致死罪
  2. 過失運転致死罪

の2つです。

どちらの罪も「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」に定めがあります。

危険運転致死罪は、8種類の類型が定められており、これによって人を死亡させた場合は懲役1年以上の刑に処せられる可能性があります。

  • アルコールや薬物で正常な運転が困難なのに運転した場合。
  • 制御できないほどのスピードで運転した場合。
  • 信号をわざと無視して高速で交差点に進入した場合。

などが定められています。

なお、この法律で「自動車」とは通常の自動車に加え、原動機付自転車も含まれています。

いわゆる「原付」でも危険な運転をすることで、この罪にあたる可能性があります。

次に、過失運転致死罪をご紹介しましょう。

法律によれば、

自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。

とされています。

過失で事故を起こしてしまった場合、この規定が適用される件数がとても多いです。

さらに、この法律では、無免許の場合を別に規定しています。

法律の第6条によれば、無免許で危険運転や過失運転の罪を犯した場合、さらに重く処罰されることになります。

以上が死亡事故の場合に加害者に成立しうる罪です。

なお、交通事故の刑罰については『死亡事故は実刑判決?交通事故の懲役刑でも執行猶予はつく?』で特集しているので、是非ご覧ください。

では死亡事故を起こした加害者が不起訴になる可能性はどのくらいあるのでしょうか。

実際の統計から不起訴率を計算していきたいと思います。

なお、不起訴について詳しく知りたい方は、下の記事をご覧ください。

刑事事件全体での不起訴率はどのくらい?

まず刑事事件全体の不起訴率を見ていきましょう。

検察統計2016年版からデータをまとめてみました。

いったいどの程度が不起訴となっているのでしょう。

注意

ここで不起訴率計算の母数となるのは、起訴件数と不起訴処分の件数の合計です。

送検された全件数ですと、他の検察庁へ移送する場合なども含むため、これらを抜いて計算しました。

刑事事件全体での不起訴率
2016年件数と率
起訴352,669
不起訴処分701,719
合計数1,054,388
起訴・不起訴合計からの不起訴率66.55%
※検察統計2016年版

見ていくと、起訴された件数は352,669件

不起訴処分となった件数は701,719件でした。

ここから計算すると、不起訴率は66.55%ということができます。

刑事事件全体では約6割以上が不起訴になる!

半数以上と、予想以上に不起訴が多いと思われたのではないでしょうか。

この傾向は前年も同様だったのでしょうか。

2015年の不起訴率もみてみましょう。

刑事事件全体での不起訴率
2015年件数と率
起訴371,459
不起訴処分739,937
合計数1,111,396
起訴・不起訴合計からの不起訴率66.57%
※検察統計2016年版

なんとここでも不起訴率は66.57%!!

ほとんど同じといってもよいでしょう。

では、これと対比して死亡事故における不起訴率はどの程度なのでしょうか。

死亡事故における不起訴率はどのくらい?

危険運転致死傷罪の不起訴率

ここからは死亡事故の不起訴率について解説していきたいと思います。

ただし、死亡事故のみの不起訴率は見つかりませんでした。

そこで、以下では死亡事故と、傷害を負った事故の合計についての統計に基づく不起訴率についてお伝えしていいます。

傷害事件を含むため、死亡事故に限れば不起訴率が少し低下すると推察できます。

その点にだけご注意ください。

では、まずは危険運転致死傷罪の不起訴率についてみてみましょう。

2016年のデータはこちらです。

危険運転致死傷罪での不起訴率
2016年件数と率
起訴416
不起訴処分82
合計数498
起訴・不起訴合計からの不起訴率16.47%
※検察統計2016年版

危険運転致死罪の不起訴率は何と16.47%!!

とても低い数値が出てきました。

危険運転致死罪は、行為自体が極めて危険なものですから、起訴される可能性が高いのだと思われます。

2015年のデータもみてみましょう。

危険運転致死傷罪での不起訴率
2015年件数と率
起訴433
不起訴処分66
合計数499
起訴・不起訴合計からの不起訴率13.23%
※検察統計2016年版

2015年でも不起訴率は13.23%と極めて低い数値でした。

これは危険運転で傷害を負わせた場合も含まれています。

よって死亡させた場合の不起訴率はさらに低いと推察することができるでしょう。

危険運転で死亡事故を起こした加害者の不起訴率はとても低いといえる。

では次に過失運転致死傷罪についてみていきましょう。

過失運転致死傷罪の不起訴率

まずは2016年の統計からみていきます。

過失運転致死傷罪での不起訴率
2016年件数と率
起訴50,210
不起訴処分419,961
合計数470.171
起訴・不起訴合計からの不起訴率89.32%
※検察統計2016年版

こちらは89.32%と非常に高い数値になっています。

2015年はどうだったのでしょうか。

過失運転致死傷罪での不起訴率
2015年件数と率
起訴51,389
不起訴処分453,956
合計数505,345
起訴・不起訴合計からの不起訴率89.83%
※検察統計2016年版

こちらも89.83%と高い数値です。

ですが、過失運転で傷害を与えた場合も含んでいることにご注意ください。

犯罪白書2016年版によれば、2015年の事故の死亡者数は4,117人、負傷者数は666,023人となっています。

負傷事故の件数が圧倒的に多いため、不起訴率にも影響があると思われます。

負傷に比べ、死亡事故の方が不起訴率は低くなるでしょう。

そのためこれらの数値は参考程度とお考え下さい。

過失運転致死傷罪の不起訴率は高いが、死亡事故に限れば不起訴率は低下すると推察される。

無免許過失運転致死傷罪の不起訴率

最後に無免許運転中に、過失によって死傷させた場合はどうなのでしょうか。

2016年の統計からみていきます。

無免許過失運転致死傷罪での不起訴率
2016年件数と率
起訴848
不起訴処分156
合計数1,004
起訴・不起訴合計からの不起訴率15.54%
※検察統計2016年版

統計によれば、無免許過失運転致死傷罪の不起訴率は15.54%

とても低い数値です。

では2015年はどうだったのでしょう。

無免許過失運転致死傷罪での不起訴率
2015年件数と率
起訴877
不起訴処分179
合計数1,056
起訴・不起訴合計からの不起訴率16.95%
※検察統計2016年版

こちらも16.95%と大変低い数値です。

先ほどみた過失運転致死傷罪の不起訴率は非常に高かったですよね。

そう考えると、無免許運転はとても厳しく対処されていることが分かりますね。

起訴するかどうかの判断は、行為の悪質性も重視されているといえるのではないでしょうか。

無免許過失運転致死傷罪は不起訴率が非常に低い。

いかがでしたか。

死亡事故の加害者が不起訴になる可能性がどの程度か、イメージできたのではないでしょうか。

ただし、これはあくまで一般的な確率にすぎません。

起訴されるかどうかは事案ごとに異なりますので、不安な場合は弁護士に相談してみましょう。

なお、死亡事故以外の交通事故も含めた不起訴率については『交通事故の不起訴で前科・罰金を回避。検察庁の通知・呼び出しにどう対応?』で詳しく解説しているので、是非見てみてくださいね。

死亡事故における不起訴の可能性を具体例からみていく

死亡事故で起訴された例3選

ここまで一般的な不起訴率についてみてきました。

しかし、

具体的にどんな場合に不起訴となるの?

と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

そこでここからは、具体的な事例についてみていきましょう。

まずは死亡事故で起訴された事例をご紹介します。

▼起訴事例1
〇事例:高速道路で被害者が自損事故のために停車していたところに、追突し、死亡させた。
・処分:起訴(略式請求)
・判決:罰金30万円

高速道路で止まっていた被害者車両に追突したという事案です。

高速道路は少しハンドル操作を誤っただけで大きな事故を引き起こす危険な場所です。

運転者には細心の注意を払った走行が求められます。

この運転手は起訴されましたが、被害者の行為も加味し、罰金となったのではないでしょうか。

▼起訴事例2
〇事例:信号が黄色の段階でアクセルを踏み込み、赤の状態で交差点に進入したところ、左から侵入してきた自転車に衝突させて死亡させた。
・処分:起訴(公判請求)
・判決:禁固1

信号が変わりそうなので加速して交差点に進入した事案です。

侵入時に赤信号に変わることを予測し、しっかりと止まることが求められました。

それを怠り、加速した点に着目して起訴されたと推察できます。

▼起訴事例3
〇事例:トレーラーを連結した大型車であおり運転をし、同トレーラーを対向車線に飛び出させ、対向車両と衝突させて同運転手を死亡させた。
・処分:起訴(公判請求)
・判決:懲役12

この事案は危険運転致死罪が適用されました。

高速道路で同じ方向に走る自動車にあおり運転をし、その反動で自社が牽くトレーラーを対向車に衝突させたものです。

行為自体が大変危険なこともあり、起訴されています。

刑も懲役12年であり、上でみた過失運転致死罪とは大きく異なりますね。

死亡事故で不起訴となった例

では次に不起訴となった場合についてみていきましょう。

危険運転をして不起訴となった事例の詳細は見つかりませんでした。

そのため、ここでは過失運転致死罪の疑いで送検されながらも、不起訴となった例をご紹介します。

▼不起訴事例1
〇事例:追越車線に車がいたため、右からの自転車に気付かず、横断歩道上で衝突。被害者は路上に転倒し、死亡した。
・処分:不起訴

この事案では、自転車が赤信号を無視して走行してきたようです。

そのため自動車を運転している人が避けられなかったと考慮された可能性があります。

▼不起訴事例2
〇事例:信号が変わり、発進したところ飛び出してきた自転車に衝突。被害者が転倒、病院に搬送された後死亡した。
・処分:不起訴

この事案でも被害者が飛び出しています。

とっさのことで、自動車側が十分注意していても死亡事故が避けられなかったと考えられた可能性があります。

▼不起訴事例3
〇事例:走行中、歩道にいた被害者がいきなり自動車道に倒れかかったところに衝突させ、死亡させた。
・処分:不起訴

こちらも同様に被害者側の行動が考慮されたと思われます。

急に自動車道路側に倒れこむという予想外の事態を重視したのでしょう。

まとめ

総じて考えると、予期せぬ被害者の行動がある場合に不起訴になる可能性があるといえます。

運転者が通常の注意をしても死亡事故が避けられない場合に処分が不起訴となる傾向にあります。

以上、死亡事故について起訴された場合と、不起訴になった場合をみてきました。

死亡事故で不起訴となるためにすべきこと

加害者と被害者の事情をすぐ調査!

ここから、死亡事故を起こした場合に気を付けることが浮かび上がってきました。

一つ目がこちらです。

加害者側と被害者側の事情をすぐに調査する!

死亡事故を起こしても、それが被害者側の行為に原因がある場合は不起訴となる可能性が高いです。

ですが、事故が起きてから日が経つほどに証拠を集めることは難しくなります。

目撃者の記憶も薄れるでしょうし、道路の傷跡なども風化してくる可能性があるためです。

そもそも記憶というのは曖昧なもの。

日が経つにつれさらに曖昧になってきますから、死亡事故を起こした場合にはすぐに調査をしましょう。

被害者の行為を証言してくれる目撃者が見つかるかもしれません。

加害者側の事情も同様です。

加害者の車両が過失なく故障した場合などは、修理前に調査しなければ発覚しません。

どちらにせよ、迅速に調査をすることをお勧めします。

民事における示談

また、上の事案ではどの程度寄与していたかは分かりませんが、民事における示談も起訴の判断に影響を及ぼします。

示談の定義はこちらになります。

民事上の紛争について、裁判外における当事者間の話合いによって解決すること。

起訴の判断をする場合、被害の賠償も考慮されます。

示談が成立し、しかも被害者の処罰感情も低下している場合は、不起訴となる可能性が高まるでしょう。

死亡事故における示談の詳細については、以下の記事をご覧ください。

そのため、死亡事故を起こしてしまった場合は、なるべく示談を成立させるよう努力していきましょう。

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最後に一言アドバイス

いかがでしたでしょうか。

最後にアトム法律事務所の弁護士からひと言アドバイスをお願いします。

死亡事故でも示談の成立などにより不起訴となる場合があります。

早急に弁護士に依頼すれば、被害者と話し合う時間がしっかり持て、示談が成立する可能性が高まります。

死亡事故でお悩みの場合は、ぜひ早めに弁護士に相談してください。

まとめ

いかがでしたか。

死亡事故の不起訴率について、具体的な例も踏まえてお伝えしてきました。

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それ以外にも関連記事をご用意しましたので、ぜひご覧下さい。

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