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死亡事故は実刑判決?交通事故の懲役刑でも執行猶予はつく?

  • 死亡事故,執行猶予

死亡事故は実刑判決?交通事故の懲役刑でも執行猶予はつく?

死亡事故(交通事故)についてくわしく知りたい…

そう思っても、気軽にだれかに相談できるような話ではありません。

自分だけで調べるにしても、限界があります。

そこで、みなさんがお持ちの「死亡事故についてのギモン」を調査しました。

  • 死亡事故で執行猶予はつくのか
  • 死亡事故で実刑判決となった事例
  • 死亡事故の実刑判決を回避するポイント

死亡事故の気になる内容を中心にレポートしていきます。

本日は、死亡事故(交通事故)を多くあつかう専門家に解説をお願いしています。

テレビや雑誌でおなじみの、アトム法律事務所の弁護士です。

死亡事故となるとデリケートな問題だと思います。

法律家の視点から、わかりやすい解説をしていきたいと思います。

よろしくお願いします。

自動車は生活に欠かせない便利なツールです。

その分、危険とも常にとなり合わせです。

いつ起こってもおかしくない、死亡事故については疑問がたくさんあると思います。

そんな疑問がすこしでも解消できるようにレポートしていきます。

死亡事故(交通事故)は執行猶予判決になるのか?

死亡事故に関しては、法律上に明確な定義はありません。

人の命に関わる死亡事故は、日々さまざまな場面でおこり得ます。

  • 交通事故による死亡事故
  • 火事による死亡事故
  • 水難による死亡事故

など、死亡事故の定義はかなり幅が広いです。

ですが、この記事は全体をとおして自動車の交通事故(死亡事故)を前提として解説をすすめていきます。

まずは、死亡事故についてくだされた判決のニュースを確認してみましょう。

こちらをごらんください。

神戸市のJR三ノ宮駅前で昨年5月、てんかんの発作で意識を失って乗用車を暴走させ、歩行者5人に重軽傷を負わせたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の罪に問われた(略)に神戸地裁(佐茂剛裁判長)は29日、懲役3年、保護観察付き執行猶予4年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。

病気の発作によって、意識を失い歩行者を自動車ではねたという事件です。

この事件は、歩行者に重軽傷を負わせた事故であったようです。

このニュースでおさえていただきたいのが…

ポイント
  • 自動車運転処罰法の違反
  • 執行猶予つきの判決

という点です。

このような点をくわしくみていきながら、死亡事故を起こしたらどうなるのか理解を深めていきましょう。

執行猶予とは?

まず、執行猶予について解説していきます。

言葉自体は聞いたことはあると思いますが、どのようなものかご存知でしょうか?

執行猶予とは?

刑の執行を一定期間猶予する制度のことです。

刑事裁判で懲役刑が言い渡されたとしても執行猶予がつけば、すぐさま刑務所に入ることはありません。

社会の中で生活を送ることができます。

一定期間、無事過ごすことができれば、刑の言い渡しの効力はなくなります。

たとえば「懲役3年、執行猶予4年」の判決が言い渡されたとします。

再び犯罪を犯したりせずに社会の中で何事もなく4年経過すれば…

3年の懲役刑が執行されることはありません。

ですが、執行猶予がつくには、2つの要件が必要です。

執行猶予の要件①
  • いままでに懲役刑禁錮刑も科せられたことがない
  • 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない
執行猶予の要件②

3年以下の懲役もしくは禁錮

 または

50万円以下の罰金

これらの要件を満たせば、執行猶予の可能性がでてきます。

自動車の死亡事故はどんな判決になる?

自動車の運転による死亡事故については、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」で規定されています。

通称、「自動車運転処罰法」と言われています。

この法律で、死亡事故にあたる犯罪はおおきく2つに分けられます。

自動車運転処罰法
  • 過失運転致死
  • 危険運転致死

それぞれ具体的にいうと…

過失運転致死

自動車を運転するうえで必要な注意をおこたり、人を死亡させること

危険運転致死

自動車を運転することがむずかしい状態や正常な運転がむずかしい態様などで運転し、人を死亡させること

このように、自動車の運転によって人を死にいたらしめる行為が規定されています。

過失運転致死も危険運転致死も、人を殺そうとする意思はないことが前提です。

人を殺そうとする意思をもって、自動車でひくと殺人罪になるでしょう。

過失運転致死と危険運転致死の刑罰はつぎのとおりです。

過失運転致死

7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金

危険運転致死
  • 1年以上の有期懲役
  • 15年以下の懲役(アルコール・薬物・一定の病気などが原因の場合)

死亡事故を起こしたら、このような範囲で判決がくだされることになります。

アルコール・薬物・一定の病気などによって引き起こされるおそれがあった場合での死亡事故は、別途、規定されているのですね。

まとめ

死亡事故の刑罰

過失運転致死危険運転致死危険運転致死(アルコール・薬物・病気)
懲役7年以下1年以上15年以下
禁錮7年以下規定なし規定なし
罰金100万円以下規定なし規定なし

交通死亡事故の刑罰は『交通死亡事故の刑罰|加害者はどんな刑事処分を受けるのか?』でも特集しているので、是非ご覧ください。

死亡事故で執行猶予はつく?

ここまでは執行猶予や死亡事故(交通事故)に関しての法律についてみてきました。

では、死亡事故を起こしたら執行猶予がつく可能性はあるのでしょうか。

執行猶予がつく条件のひとつとして、言い渡される刑が「懲役3年以下」の範囲という点がありました。

懲役3年を超える判決なら執行猶予はつきません。

つまり、懲役実刑となり刑務所にすぐさま入ることになります。

一般的な交通事故では、不注意による事故で、被害者に対しての謝罪や賠償がきちんとなされていれば執行猶予がつく可能性が高いです。

仮に、それが死亡事故でも執行猶予の可能性は残ります。

一方で、飲酒による死亡事故の場合は、執行猶予になることはほぼありません。

飲酒運転のほかにも、悪質な運転で人を死傷させた場合は執行猶予がつかないことがあります。

  • 猛スピードで無謀な運転をした
  • 覚醒剤を使用したあとに運転をした
  • 飲酒して意識朦朧な状態で運転をした

など、このような運転は悪質であると判断されることになります。

ほかにも…

  • 交通事故の前科がある
  • 普段から交通違反をたくさんしている

このような場合も、執行猶予にはならないことがあるようです。

ちなみに理論上は、罰金刑でも執行猶予とすることができます。

ですが、実際には罰金刑には執行猶予がつくことはほぼないでしょう。

死亡事故を起こしたら免許はどうなる?

死亡事故を起こした場合、執行猶予つきの判決も可能性としてあることが分かりました。

では、死亡事故を起こしたら免許はどうなってしまうのでしょうか?

たとえば、執行猶予がついて普段通りの生活がおくれるようになったとしましょう。

もしも、交通の便が悪い地域にお住いなら、車に乗ることを余儀なくされてしまう環境かもしれません。

運転免許がなければ、普段の生活に支障が出てしまいます。

運転免許の取消は、刑事処分ではなく行政処分です。

刑事罰ではないので、起訴や不起訴のいずれになったかは問われません。

運転免許を発行しているのは、各都道府県ごとにおかれた公安委員会です。

東京都の場合

東京都公安委員会が、交付されている免許を取り消す処分を行います。

このような行政処分が行われる場合は、かならず事前に免許を取り消される人の言い分を聞く機会がもうけられます。

かりに、一度免許が取り消されてしまっても、行政訴訟を提起して免許の取消しに対する不服申立てを行うことができます。

裁判で認められれば、免許が取り消されないことになります。

死亡事故(交通事故)における実刑判決の事例3選

ここからは、実際にあった死亡事故の判決結果についてケース別に紹介していきます。

各事件の内容や事情によって、結果はちがいます。

ですが、参考としてどのような判決があったのか知っておくことも大切です。

死亡事故を起こしたらどうなるのか、しっかりと確認していきましょう。

①飲酒・酒気帯び運転…裁判の判決は実刑?

まずは、飲酒酒気帯び運転での死亡事故についての判決をみてみましょう。

裁判では実刑の判決がでたのでしょうか?

判決

酒気帯び運転の死亡事故

事件の概要
酒気を帯び、アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態で自動車を運転し、仮眠状態におちいり、歩行者4人に衝突し死亡させた。
判決
懲役15

こちらのケースでは、懲役15年なので執行猶予はつかず、懲役実刑となっています。

②居眠り運転…裁判の判決は罰金?

つぎに、居眠り運転での死亡事故についての判決をみてみましょう。

どのような判決がくだされたのでしょうか?

判決

居眠り運転の死亡事故

事件の概要
居眠り運転により被害者が乗った自動車に衝突させ、同乗していた1人を死亡させた。ほか3人の同乗者にも傷害を負わせた。
判決
懲役2年、執行猶予4

こちらのケースでは、懲役2年に執行猶予4年となっています。

③横断歩道で自動車と自転車が激突…執行猶予は?

さいごに、自転車と衝突した死亡事故についての判決をみてみましょう。

執行猶予はついたのでしょうか?

判決

自転車に衝突した死亡事故

事件の概要
酒気を帯びた状態で自動車を運転し赤信号を無視したため、青信号で横断歩道を横断中の自転車に衝突し死亡させた。
判決
懲役56

こちらのケースでは、懲役5年6月なので執行猶予はつかず、懲役実刑となっています。

死亡事故(交通事故)を起こしたら?実刑回避のための対処法

死亡事故直後…加害者がとるべき対応

自動車を運転する人には、「救護義務」が課されます。

死亡事故を起こしたとき、被害者の救護をおこたると救護義務違反になります。

道路交通法の第72条で規定されています。

交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(略)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。

簡単にまとめると…

  • 救護活動
  • 危険回避活動

をしなければなりません。

もうすこし具体的にいうと、たとえばすぐに車を停止し、

  • 被害者を安全な場所に移動させる
  • 応急手当てをする
  • 救急車(119番)を呼ぶ

などをおこないます。

このような措置を怠り、その場から逃走すれば、救護義務違反を問われることになります。

救護義務違反は、いわゆる「ひき逃げ」とも言われます。

人身事故を起こしたら、必要な措置をとらなければなりません。

交通事故を起こしたらすべき対応をわかりやすくイラストにまとめたので確認しておきましょう。

交通事故の加害者になってしまった場合

ご遺族への対応、「謝罪」の重要性

死亡事故にいたってしまったなら、ご遺族への謝罪が重要になってきます。

「加害者の顔すらみたくない」という思いをお持ちのご遺族ももちろんいらっしゃいます。

謝罪しようとする姿勢すらなければ、ご遺族からお許しをいただくことは不可能でしょう。

ご遺族への謝罪が行われているかどうかは、刑事処分などに影響することがあります。

ですが、事故を起こしてしまった加害者ならば、謝罪は当然やるべきことといえます。

死亡事故に関しての謝罪対応は、慎重かつ繊細にすすめる必要があります。

経験が豊富な刑事事件に注力する弁護士に、依頼することを検討されるとよいでしょう。

ご遺族に対して、できるかぎり真摯に謝罪することが大切です。

死亡事故(交通事故)で「寛大な判決」を得るためには

死亡事故を起こしたとはいえ、すこしでも寛大な判決を望むことも理解できます。

刑事裁判では、常識的にすべき対応を尽くしたということを、裁判でも主張していくことが大切です。

ポイント
  • 遺族に謝罪を尽くした
  • 今後は、自動車を利用しないことなどを誓約する
  • どのように更生していくつもりなのか
  • 具体的に、再発防止に向けた計画をたてているのか

みずからの犯罪行為に対して、どれだけ真摯に向き合っているかという点を伝えましょう。

弁護人がついていれば、刑事裁判でどのような対応をすべきか、適切なアドバイスを受けられます。

法廷では、謝罪や具体的な更生再発防止の内容を明確に伝えることが大切です。

この際、弁護士から教えてもらった言葉を暗唱するのではなく、自分の言葉で述べることができればベストです。

弁護士に頼り切るのではなく、自らのことばで反省を表すことが大切です。

死亡事故(交通事故)を起こしたら弁護士に相談する

死亡事故で執行猶予がつくのかスマホで弁護士に聞く

死亡事故を起こしたらどんな判決が待ち受けているのか弁護士に相談したい…!

執行猶予がつく可能性はあるのか気になります。

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弁護士とつながることができれば、心強いです。

LINE相談は、弁護士が順次対応しているとのことです。

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死亡事故を起こしたらまず、お近くの弁護士を探すことからはじめてみましょう。

さいごに一言アドバイス

それでは、さいごに一言アドバイスをいただきます。

死亡事故を起こした場合、執行猶予つきの判決を獲得するには弁護士の存在が大切です。

  • 深く反省していること
  • ご遺族に対して謝罪を尽くしたこと
  • 更生や再発防止に向けた計画があること

このような内容を弁護士は裁判官に伝えます。

もちろん、ご本人の口からも真摯につたえることは必要です。

死亡事故では、ご遺族とのやり取りも繊細にすすめる必要があります。

裁判の準備ももちろんですが、被害者ご遺族様への謝罪は早急に行うべきものです。

具体的な謝罪方法を知るためにも、早めに弁護士までご相談ください。

死亡事故を起こしたら、今すぐ弁護士に相談することが大切です。

最近は無料相談を提供している弁護士も多いので、相談費用の点は心配しなくても大丈夫です。

まとめ

いかがでしたか?

本日は、死亡事故を起こしたら実刑判決となるのかという点を中心にレポートしてきました。

  • 死亡事故では執行猶予はつく?
  • 死亡事故の判決の実例をみる
  • 実刑を回避するためのポイント

死亡事故について基本をおさえることはできたと思います。

ですが、やはり専門家である弁護士に適切なアドバイスをうけながら対応していくことが大切です。

これらを活用して、死亡事故に注力する弁護士とつながりましょう。

死亡事故を起こしたらどうなるのかもっとくわしく知りたい方は、関連記事もあわせてチェックしてみてください。