セクハラの示談を100%特集！示談金、示談書、示談交渉も早わかり

セクハラとは、セクシャルハラスメント（性的な嫌がらせ）の略語です。

セクハラの全てが刑事事件になるわけではありませんが、強制わいせつや迷惑防止条例違反にあたることがあります。

強制わいせつとは、法律的には、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をすることをいいます。

無理やりキスをしたり抱きついたりするセクハラは、強制わいせつに該当するとされています。

迷惑防止条例違反とは、法律的には、公共の場所などにおいて服の上からや直接人の身体に触れることをいいます。

公共の場所で服の上から身体に触れるセクハラは、迷惑防止条例違反に該当するとされています。

セクハラは、強制わいせつ罪や迷惑防止条例違反に該当する可能性があります。

刑罰

強制わいせつ罪で有罪になると、懲役の刑が科せられます。

強制わいせつ罪の懲役刑は、原則6か月以上10年以下と定められています。

迷惑防止条例違反で有罪になると、都道府県にもよりますが、懲役又は罰金の刑が科せられます。

たとえば東京都の場合、懲役刑は原則6か月以下、罰金刑は原則50万円以下と定められています。

刑が重くなる場合

• 前科がある場合
• 常習性がある場合
• 被害者が複数の場合

など、例外的に刑が重くなることもあります。

初犯の場合

強制わいせつ罪の初犯の場合は、よほど悪質な態様でなければ執行猶予が付くことが多いです。

迷惑防止条例違反の初犯の場合は、よほど悪質な態様でなければ罰金刑となることが多いです。

示談とは、事件を当事者間の話合いで解決することです。

示談で話し合われる内容は、主に、事件の慰謝料・損害賠償金や加害者を許すかどうかについてですが、それ以外のことについて話し合うこともできます。

例えば、私が過去に取り扱った事例では、継続的な謝罪文の送付や、被害者と加害者の接触禁止などについて話し合い、当事者間で合意し、示談書に記載されたケースなどがあります。

セクハラは、強制わいせつや迷惑防止条例違反に該当する可能性があります。

セクハラで示談をするときは、具体的にどの行為に関する示談なのか、ということを明白にする必要があるでしょう。

というのも、セクハラは、ある程度の長期間に渡って継続的に行われることが多いためです。

示談が成立した場合、

• 強制わいせつ罪であれば不起訴になる可能性が高くなり、
• 迷惑防止条例違反であれば、必ずではないですが不起訴となることが多いです。

示談をすることで、事件のお金に関する争いが解決します。

示談が成立すると、被害者は加害者にそれ以上の賠償金を請求できなくなります。

また、刑事事件はその途中で示談が成立しても進行し続けますが、処分の決定の段階で示談の成立が考慮されます。

セクハラが

• 強制わいせつ罪に当たる場合、示談によって告訴が取り消されると不起訴になる可能性が高くなります。
• 迷惑防止条例違反に当たる場合も、初犯であれば示談が成立することで高確率で不起訴になっています。

そのため、セクハラでは示談をする効果が極めて大きいといえるでしょう。

示談金とは、事件を話合いで解決するにあたり当事者間で支払うと決めたお金のことです。

セクハラの場合は、セクハラ行為の内容や被害者の処罰感情を考慮して、当事者間で話し合い、示談金の金額が決められることになります。

セクハラの示談金は、基本的には被害者の精神的苦痛に対する対価の性質を有します。

そのため、セクハラの示談金の額は、被害者の精神的苦痛の大きさに比例して決まることが多いです。

セクハラが強制わいせつにあたる場合、被害者の精神的苦痛は大きく、示談金も高額になることが多いでしょう。

これに対し、セクハラが迷惑防止条例違反に当たる場合、被害者の精神的苦痛は強制わいせつ罪よりは小さく、示談金は比較的低額になることが多いでしょう。

示談金は、示談の際に支払われるお金の全体を指します。

これに対し慰謝料は、精神的苦痛に関して支払われるお金です。

慰謝料は、いくつかある示談金の構成要素のひとつ、ということができるでしょう。

セクハラの場合、相手が目に見える損害を被ることは少ないため、示談金に対する慰謝料の割合が高くなる傾向があります。

つまり、セクハラの示談金の額は、被害者の精神的苦痛の大きさに比例するといえるでしょう。

セクハラの示談金は、被害者の精神的苦痛の程度に応じて算定することが多いでしょう。

セクハラの態様が激しく、強制わいせつにあたるもので、被害者が感じた恐怖が大きい場合は、示談金は高額になるでしょう。

例えば、むりやり抱きついたりキスをしたりするセクハラでは、精神的苦痛が大きいとして示談金が高額になるでしょう。

これに対し、服の上から軽く触れる程度のセクハラでは、精神的苦痛は大きくないとして、示談金は低い金額となる傾向があるといえます。

また、セクハラがある程度の期間継続的に行われた場合、期間に応じて精神的苦痛が増加するため、示談金が高額になる傾向があるといえるでしょう。

示談書とは、示談をする際にその証明として作成する書面です。

示談書は、加害者と被害者がその書面にサインをすることで成立します。

示談書は手書きで作成されることもありますが、パソコンで作成したものを印刷したものが一般的です。

セクハラでは、セクハラの具体的内容も示談書に記載することが一般的です。

しかしセクハラでは、どの行為からがセクハラ行為かといった認識が当事者双方で異なるケースが多く、セクハラ行為をどこまで具体的に特定するか悩ましいことがあります。

例えば、「こちらの行為は確かにセクハラに当たるけれど、それ以外の行為はセクハラではない」といったケースです。

そのような場合には、法律的に重要かどうかで取捨選択して、示談書に適切なセクハラ行為の内容を記載する必要があります。

示談書の本来の効力は、示談書の内容通りの示談が行われたことを証明することです。

具体的には、被害者の側が後日賠償金を追加で請求してきたとしても、示談書を示すことで、被害者への支払いを拒むことができます。

またセクハラの示談書には、刑事事件において示談が成立したことを示し、刑事事件を不起訴とする効力があります。

セクハラでは、どの行為からがセクハラに当たるかに関する当事者間の主張の対立がよく見られます。

そのため、法律的に重要なセクハラ行為のみを選び出して示談書に記載しておくことで、当事者間で重要な暴行行為を特定することができ、それ以外の些細な争いを防止することができます。

セクハラの示談書には、示談に必要な事項を記入したうえで当事者が署名をします。

示談書には、当事者・日時・場所など事件の特定に必要な内容や、示談金の金額、支払い方法など諸々の示談の条件を記載するのが一般的です。

セクハラでは、示談によって被害者が加害者を許し、強制わいせつであれば告訴を取り消すという内容を示談書に盛り込むことも必須です。

セクハラでは、当事者間のどの行為がセクハラでどの行為はセクハラでないといった主張の対立が多くみられます。

事件の経過を最初から最後まで示談書に盛り込むのではあまりに長すぎますし、双方の認識が違っている場合はそれもできません。

そのため、法律的に重要な暴行行為のみを選び出し、端的に示談書に記載する必要があります。

示談交渉とは、一般に事件を当事者の話し合いで解決するための話し合いそれ自体や、その話し合いの申込みをいいます。

相手方の連絡先が分からない場合は、弁護士に示談を依頼し、捜査機関から相手方の連絡先の開示を受ける必要があります。

セクハラの場合、相手の連絡先が分かっているケースも多いです。

しかし、二次被害や再犯予防の観点からは、示談交渉を弁護士に依頼するのが無難でしょう。

セクハラでは被害者・加害者がともに感情的になりやすいですし、感情的になった結果、更に事態がややこしくなってしまうことが珍しくありません。

当事者同士で話し合いができそうな場合でも、第三者を交えた示談交渉を行うべきといえます。

セクハラの示談のポイントは、まず迷惑をかけてしまったことを反省して深く詫びることです。

そして、たとえ悪気がなくても、相手が不快に感じセクハラだと感じたということは受け入れる姿勢を持つべきでしょう。

そのうえで相手の要求を整理して示談書に盛り込み、示談の内容に納得してもらうことが必要でしょう。

強制わいせつに当たる場合、示談によって告訴を取り消すという交渉は必須です。

また、セクハラは行為の態様や回数、期間によって示談金額に幅がありますから、行為の態様を踏まえた示談金を提示することも重要です。

一度示談を拒否されてしまっても、相手に対する謝罪と反省の気持ちは持ち続けるべきでしょう。

相手が受け入れてくれるのであれば、謝罪を継続することで示談に応じてもらえるかもしれません。

セクハラで示談を拒否された場合、まずその理由を考えてみる必要があるでしょう。

示談金の額が不満なのであれば、可能な限りの金額を用意して再度提示してみることができるかもしれません。

セクハラで示談成立後の処遇に対する不安があるのであれば、具体的な内容を示談書に盛り込むことで応じてくれるかもしれません。

どうしても示談に応じてもらえない場合、供託という法律的な手続を採ることも考えられます。

セクハラの示談でお困りの皆さん。

刑事事件の解決は、スピードとタイミングがなにより重要です。

セクハラの示談に関する相談は、日頃から多くいただいています。

でも、もう一歩早い段階できてくれていたら…と思うものが少なくありません。

早い段階で弁護士にご相談いただくことで、事件のスピーディーな解決が可能になります。

• 前科がつかない
• スムーズに社会復帰できる
• 実名報道されない

…など、加害者の皆さんにとってのメリットにつながるのです。

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