拘置所の面会|面会時間は?土日でも面会可能?友人も面会できる?
今回は、「拘置所の面会」をテーマにお送りします。
拘置所の面会には様々な決まりがあります。
- 拘置所の面会時間は?
- 土日でも面会できる?
- 家族以外の友人なども面会できる?
など、拘置所の面会についての疑問を解消していきましょう。
くわしい解説は弁護士の先生にお願いします。
拘置所に拘束されている本人にとって、近親者やご友人の面会は非常に励みになります。
拘置所の面会には様々な規則があります。
ご家族やご友人の面会へ行く前に基本的な情報を確認しておきましょう。
目次
拘置所の面会方法は?面会時間・差し入れ・手続きなど
拘置所とは、罪証隠滅や逃亡の防止を目的に、罪を疑われている人(被疑者、被告人)を刑事裁判が終わるまで身柄拘束する刑事施設です。
同じく、被疑者・被告人を身柄拘束する刑事施設として、他に留置場があります。
さらに、刑が確定した後は刑務所に収容されます。
今回は、その中でも「拘置所」の面会について解説していきます!
①拘置所の面会時間その1|土日でも可能?祝日・お盆・年末年始は?
拘置所の面会は土日でも可能なのでしょうか。
普段、会社員をしている方は土日が休みの方も多いですよね。
一般面会では、土曜日、日曜日の面会はできません。
平日に面会に行けない場合、平日に他の人に面会に行ってもらうといった方法になります。
誰かに面会に行ってもらい、その後、間接的に話を聞きましょう。
留置場と異なり、拘置所では弁護士でも原則的には平日日中しか面会が認められていません。
もっとも、緊急性と必要性が認められる場合には、土日でも面会できる場合があります。
基本的に、土日は拘置所の面会は行えないのですね。
年末年始やお盆など、世間がお休みのときは拘置所もお休みになるのでしょうか。
一般的な会社のように、お盆や年末年始休みはあるのでしょうか。
お盆や年末年始で仕事が休みの時こそ、家族に会いたいですよね。
例に東京拘置所を挙げると、お盆休みはありません。
通常の場合と同じく、面会することが可能です。
ちなみに、官公庁は一般的にお盆休みがありません。
一方、年末年始は一般的な会社と同様に休庁日になるため、原則面会できません。
心配な場合は訪れる拘置所に一度問い合わせるとよいですね
年末年始については法務省のホームページにも記載があります。
平日(土・日・祝日,12月29日から翌年1月3日までの休庁日は一般に面会できません。一部の施設では異なる場合があります。)
出典:法務省ホームページ http://www.moj.go.jp/
②拘置所の面会時間その2|面会できる時間は何分?
拘置所での面会時間は決められているのでしょうか。
30分?1時間?それとも、もっと短いのでしょうか。
せっかく、面会に行ったのですからゆっくりと面会したいですよね。
面会時間は原則的に30分を下回らない範囲で各施設が定める時間となります。
しかし、刑事施設では職員配置や面会室数など制約があります。
多くの面会に来られた人に平等に面会してもらうため、5分以上30分未満の時間になる場合もあるようです。
面会を希望する人が集中して来所した場合は必ずしも30分以上とはならないようです。
事前に問い合わせることは難しいので面会当日にならないとわからないですね。
法務省のホームページにも時間についての決まりが記載されていたので確認しておきましょう。
(3)面会時間
30分を下回らない範囲で各施設が定める時間となります。
※面会を希望する方が集中した場合には、5分以上30分未満の時間で面会を制限されることもあります。
出典:法務省HP http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_kyouse37.html
②拘置所の面会で差入れすることは可能?
拘置所にいる友人に何か差し入れをしてあげたいと考えるかもしれません。
差し入れは誰でもできるのでしょうか。
受刑者に差し入れをすることは原則的に誰でも可能です。
しかし、面会室で直接受刑者に差し入れを手渡すことはできません。
また、差し入れは原則的に差し入れ業者から購入したもののみです。
面会室で手渡したい気持ちもあると思いますが、不可能なようです。
留置場と違い、差し入れの規則も厳しく定められているようです。
差し入れをしたいときは、各施設の差し入れ窓口で申し込みます。
差し入れ可能・不可能なもの一覧
拘置所の場合、窓口での受付時間は平日8時30分~12時、13時~15時30分までです。
土日や祝日は窓口での差し入れを受け付けていません。
拘置所は留置場と管轄が異なり、運用も異なります。
各拘置所によっても規則が異なる場合があります。
差し入れをする前に施設に問い合わせてみましょう。
一体何が差し入れOKで何がNGなのか…
差し入れたくて持って行ったものが差し入れ不可だと悲しいですよね。
差し入れできるものとできないものを一覧で見てみましょう。
早見表
拘置所への差し入れ
差し入れOK | 差し入れNG |
---|---|
服・衣類 メガネ コンタクト 本 手紙 写真 便箋 現金 歯ブラシ | 靴 食べ物・飲み物・お菓子 タバコ ゲーム |
色々なものを差し入れることができるのですね。
では、差入れOKなものとNGなものを細かく見ていきましょう。
拘置所へ差し入れOKなもの
差し入れができるものも、いくつか種類がありましたね。
しかし、その品物であればすべてが差し入れられるわけではありません。
それぞれに細かい規定があります。
認められなかった差し入れは渡すことができません。
上記の表でご紹介した品物を細かく見ていきましょう。
服や衣類は基本的に差し入れ可能です。 ただし、現物を見て差し入れが許されない場合もあるようです。 フード付きのもの、紐付きのもの、チャックのつなぎが3.5センチ以上のもの、金属のついたもの、大きいロゴの入ったものなどは認められません。 |
メガネの差し入れは、通常使用する範囲であれば可能です。 ただし、色付きのメガネの場合は現物を見て差し入れができない場合もあるようです。 |
ワンデータイプのコンタクトも差し入れ可能のようです。 ただし、保存液は差し入れができず、拘置所で購入することになるようです。 |
小説・雑誌・漫画など一般の売店で売っている本であれば、1人3冊まで差し入れ可能のようです。 ただし、薬物関係の本や性風俗に関する本は差し入れできない場合もあるようです。 |
郵送でのみ可能です。 |
10枚まで差し入れ可能のようです。 |
弁護士を通して、理由が認められれば差し入れ可能のようです。 |
拘置所内で生活する上で、常識の範囲内の金額であれば上限はないようです。 |
一般的な歯ブラシであれば差入れ可能です。 ただし、電動歯ブラシや舌磨きがついた歯ブラシは差入れができないこともあるようです。 |
拘置所へ差し入れNGなもの
続いて差し入れNGなものを各項目ごとに詳しくみていきましょう。
拘置所内ではサンダルで過ごすようです。 出所に必要な場合は1足だけ差し入れが可能のようです。 |
外部で購入したものは不可能ですが、拘置所内の売店で購入した物を差し入れすることは可能です。 また、現金を差し入れてもらって、拘置所の指定業者から購入することができます。 |
火災防止の観点から差し入れできないようです。 |
一切差し入れ不可能なようです。 |
食べ物・飲み物・お菓子などは気軽に差し入れしてしまいそうですね。
しかし、食べ物などは所定の売店で購入したもののみ差し入れ可能です。
実際に、収容されている人にとって何を差し入れられるのがうれしいか気になりますね。
拘置所の中で使う物の一部につき、被告人や受刑者自身が自分の費用で購入することを「自弁(じべん)」といいます。
自分で好きなものを選べるとうれしいですよね。
何を差入れするか迷ったら現金を差し入れるのもよいかもしれません。
いずれにせよ、
- 差し入れることで拘置所内のルールが守れなくなるような物
- 差出人が分からない物、食料品など
は差入れできませんので、要注意です。
③拘置所での面会の手続き方法
拘置所での面会の手続き方法を見ていきましょう。
まず、各施設の面会窓口に直接行き、所定の申込用紙により申し込みます。
申込みの際に、
- 身分証明書(運転免許証など)の提示
- 受刑者との関係や面会の目的などを質問される
- 関係資料の提示を求められる
などの手続きを行うことがあります。
場合によっては、様々な手続きがあるのですね。
申込み後の面会手続については、施設の職員の案内に従ってください。
一般面会の流れのわかりやすい動画がありますのでこちらもご覧ください。
【拘置所面会Q&A】1日の面会可能な回数は?予約は必要?など
Q1.1日の面会可能な回数は?
1日にできる面会の回数は決まっているのでしょうか。
可能なら1日に何度も面会したいという方もいるかもしれません。
一般の方の場合、面会の回数制限があります。
通常、身柄拘束を受けている本人は、1日に1回しか一般の方と面会をすることができません。
では、家族に会いに行っても先に依頼している弁護士さんが面会していたら会えないということでしょうか…
弁護士の面会は回数に含まれないようです。
しかし他の一般の方との兼ね合いもありますから、どうしてもその日に面会したい場合はなるべく早い時間に訪れた方が良いといえます。
Q2.面会は拘置所の面会室で行われる?
面会はどんな場所で行われるのでしょうか。
面会室はドラマや映画でみるような部屋なのでしょうか。
面会室は音声を通すための小穴が空いたアクリル板で、面会者と逮捕されている人が仕切られています。
会話をすることは可能です。
しかし、アクリル板で完全に隔たれているので相手の身体に触れることはできません。
また、法務省管轄の拘置所では、面会中の状況が録音・録画されています。
また、面会室へは録音機、カメラ、ビデオカメラ、携帯電話、パソコンなどの電子機器又は危険物やたばこなどを持ち込むことはできません。
Q3.面会する際は予約が必要?
来所して、面会ができなかったら無駄足になってしまいますよね。
事前に面会を予約できたらたいへん便利ですよね。
拘置所での面会を予約することはできるのでしょうか。
面会予約はできないということですね。
どうしても面会したい場合、できる限り早く面会に訪れた方が良いようです。
また当日面会できるか不安であれば、各拘置所に問い合わせてみましょう。
Q4.面会できるのはどんな人?友達・子供・内妻は?
拘置所で、面会できるのは家族だけなのでしょうか。
通常、未成年者でも面会はすることは可能で、特に年齢制限はありません。
ただし、身分証が必要な場合があります。
未成年者の場合、運転免許証がない場合が多いと思いますので、事前に問い合わせるとよいかもしれません。
また、未就学児(みしゅうがくじ)の場合、膝に乗せるなどすれば、一度に面会室に入ることができる人数にカウントされません。
面会に行きたいけど、どうしても子供を預けられない場合、一緒に面会することで何とかなりそうですね。
【全国拘置所ガイド】大阪・神戸・横浜・広島・立川などを紹介!
各拘置所の面会可能時間は?
各拘置所の面会時間を確認しておきましょう。
今回は、大阪拘置所、神戸拘置所、横浜拘置支所、広島拘置所、立川拘置所を抜粋してご紹介します。
拘置所名 | 面会可能時間 | 電話番号 | 住所 |
---|---|---|---|
大阪拘置所 | ・8:20~12:00 (11:00以降の申込みは午後から実施) ・13:00~16:00 | 06–6921–0371 | 〒534–8585 大阪市都島区友渕町1–2–5 |
神戸拘置所 | ・8:30~11:30 ・13:00~16:00 | 078–743–3663 | 〒651–1124 神戸市北区ひよどり北町2–1 |
横浜拘置支所 | ・8:30~11:30 ・12:30~16:00 | 045–842–0161 | 〒233–8502 横浜市港南区港南4–2–3 |
広島拘置所 | ・8:30~11:30 ・12:30~16:00 | 082–228–4851 | 〒730–0012 広島市中区上八丁堀2–6 |
立川拘置所 | ・8:30~11:30 ・12:30~16:00 | 042–540–4191 | 〒190–8552 立川市泉町1156–11 |
午前8時30分頃から午後4時までといった施設が多いようですね。
しかし、施設によって少し異なっている部分もあります。
不安な場合は、先に施設に確認してから面会に行きましょう。
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家族や友人が拘置所に拘束されている…
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拘置所面会には様々な決まりがあります。
また、拘束されている家族や友人がこの先どんな処分を受ける可能性があるのか気になりますよね。
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拘置所に拘束されている家族に会いたくても、
「仕事が忙しくてなかなか面会に行けない…」
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以下から弁護士を探したい地域を選択してください。
拘置所にいる本人は非常に不安な気持ちで毎日を過ごしています。
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また、依頼したご自身も安心することができますね。
まずは、ご自身に合いそうな弁護士を見つけ、相談してみましょう。
最後に一言アドバイス
今回は、「拘置所の面会」についてアトム法律事務所の弁護士に解説していただきました。
それでは、最後にひとことお願いします。
ご家族が拘置所に拘束されており非常に心配だと思います。
また、拘置所にいるご家族もたいへん不安なことでしょう。
一般面会が出来ない場合も、弁護士であればみなさんの代わりにご家族と面会することが可能です。
今すぐにでも面会したい場合は、まず弁護士にご相談ください。