【判例6選】警察の任意同行を拒否・断る方法はこれだ。弁護士が教える必勝法とは?

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【判例6選】警察の任意同行を拒否・断る方法はこれだ。弁護士が教える必勝法とは?

警察の任意同行拒否し、上手に断る方法についてお調べでしょうか?

忙しい時に無理やり同行を求められたら、困ってしまいますよね。

任意同行を断るにあたって、実際の判例などが分かれば助かると思います。

今回は、警察の任意同行を拒否・断る方法について、しっかりとリサーチしてまとめました。

具体的には、

Q. 任意同行を無視して歩いて帰ったらどうなる?

Q. 建物に引きこもって任意同行を拒否するのはアリ?

…といった質問や、

Q. トイレ食事は任意同行を断る理由になる?

Q. 弁護士を呼べば任意同行を拒否できる?

…といった疑問に回答しています。

合計6件の判例にも言及しているので、参考にしてください!

専門的な部分の解説は、岡野弁護士にお願いしました。

弁護士の岡野です。よろしくお願いします。

2008年に刑事事件専門の弁護士事務所を立ち上げ、これまで数多くの任意同行に関する相談を受けてきました。

今日は、過去の経験実際の判例にもとづいて、警察の不当な任意同行を拒否・断る方法を解説できればと思います。

警察の任意同行の意味と根拠、その限界は?

警察の任意同行の意味と根拠、その限界は?

任意同行の意味と根拠

任意同行には、

犯罪捜査に際しての任意同行(刑事訴訟法上の任意同行)

職務質問に際しての任意同行(警察官職務執行法上の任意同行)

の二種類があります。

それぞれ、意味や根拠が異なるので、詳しく見てみましょう。

①犯罪捜査に際しての任意同行

犯罪捜査に際しての任意同行(刑事訴訟法上の任意同行)とは、

捜査官が被疑者の居宅等に赴き、被疑者の同意を得て警察署等まで同行させること

をいいます。

このタイプの任意同行の根拠は、刑事訴訟法198条に書かれています。

検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。

「犯罪の捜査をするについて必要があるとき」に行なわれるんですね。

②職務質問に際しての任意同行

職務質問に際しての任意同行(警察官職務執行法上の任意同行)とは、

警察官が職務質問のために人を停止させた場合において、その場で質問することが本人に対して不利であり、若しくは交通の妨害になると認められるときに、質問のためその者を付近の警察署等まで同行させること

をいいます。

この任意同行の根拠は、警察官職務執行法2条に書かれています。

その場で前項の質問(※「職務質問」)をすることが本人に対して不利であり、又は交通の妨害になると認められる場合においては、質問するため、その者に附近の警察署、派出所又は駐在所に同行することを求めることができる。

このタイプの任意同行は、職務質問を円滑に行うために行なわれるんですね。

まとめ
2つのタイプの任意同行
捜査のための任意同行 質問のための任意同行
根拠 刑事訴訟法198条 警察官職務執行法2条
目的 犯罪捜査のため 職務質問のため
対象 被疑者 一般人

任意同行の限界は?

任意同行に応じるかは、あくまで任意同行を求められた本人の任意です。

警察官は強制的に本人を警察署まで連行することはできません

任意とは、

応じるか応じないかは自由

嫌な時はいつでも拒否することができる

という意味です。

例えば、犯罪捜査に際しての任意同行の根拠条文である刑事訴訟法198条には、次のように書かれています。

但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。

これは、被疑者は任意同行を求められても、

出頭を拒否することができる

もし出頭しても、その後に帰りたくなったら、いつでも警察署から帰ることができる

という意味です。

また、職務質問に際しての任意同行の根拠条文である警察官職務執行法2条にも、次のような規定があります。

前二項に規定する者は、刑事訴訟に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して警察署、派出所若しくは駐在所に連行され、若しくは答弁を強要されることはない。

これは、職務質問を受けている人は、任意同行を求められても、

警察署、派出所、駐在所に行くことを拒否することができる

質問に対する回答を拒否することができる

という意味です。

このように、法律上も、任意同行を拒否する権利が強く保障されています。

では、なぜ、

「任意同行を拒否したのに、警察署に連れて行かれた」

「任意同行の求めを断る方法を知りたい」

「強引な任意同行を受けた」

という悩みが存在するのでしょう。

任意同行を拒否する権利は、日本国憲法で保障された人権です。

刑事訴訟法などの条文にも具体的に明記されています。

他方で、警察官も「日本の治安を守る」という使命をもって働いています。

任意同行は、「自由を求める市民の権利」と「治安を守る警察官の職責」がぶつかり合う一場面といえます。

どちらが悪い、どちらが正しいという問題では無いですが、不当で不合理な任意同行に対しては、毅然と拒否したいところですね。

それでは、実際の判例にもとづいて、警察の任意同行を拒否・断る方法について見ていきましょう。

犯罪捜査のための任意同行も、職務質問のための任意同行も、どちらもそれに応じるかは「任意」。

応じたくなければ法律上「拒否できる」。

一度応じても、その後に気が変わったら「自由に帰宅できる」。

まずは、この大前提を覚えておこう!

警察の任意同行を拒否・断る方法【判例6選】を紹介

警察の任意同行を拒否・断る方法【判例6選】を紹介

警察の任意同行は自由に拒否することができるとしても、普通の市民にはなかなか難しいですよね

かなりの勇気がいります。。。

専門家の意見や、根拠になる判例があれば、非常に心強いですよね。

任意同行を拒否しているにもかかわらず無理やり連行する行為は、もはや逮捕といえます。

逮捕は、①逮捕状がある場合と、②現行犯や緊急逮捕の場合しか認められていません。

つまり、任意同行にみせかけて無理やり連行する行為は、法律的に違法な行為ということができます。

現行犯や緊急逮捕に該当する場合でない限り、警察官に対しては、

「無理やり警察署に連れて行きたかったら、逮捕状をもってこい!

と主張することができる、ということですね。

逮捕状があれば仕方がないですが、逮捕状がない無理やりな任意同行は、違法な逮捕になるという答えを聞いて安心しました。

これで強引な警察官相手にも、しっかりと対応できそうです。

自分の意思で警察署まで同行する→任意同行

無理やり警察署に連れて行かれる→逮捕

※逮捕は「現行犯」の場合か「逮捕状」がある場合しか認められない!

前提として、任意同行と逮捕の関係がしっかりと整理できました。

①職務質問も任意同行も「完全無視」する方法

実際の場面として、「警察の任意同行を拒否・断る方法」としては、警察官の要求を完全無視する方法が考えられますよね。

警察官に何を聞かれても完全に無視する。

こういう方法は有効なんでしょうか。

市民には黙秘権が認められているので、警察官の質問や要求を無視することも、法律的には問題ありません。

ただ、「任意同行に応じたくない」という目的を達成したいなら、その拒否の理由を合理的に説明した方がスムーズなケースも多いです。

警察官としても、質問を完全に無視されたら「こいつは何か怪しいな」と勘ぐってしまいますからね。

「いま緊急の用事があって同行には応じられない」等と、拒否の理由を合理的に伝えれば、引き下がってくれる警察官もいます。

相手の質問や要求をどこまで拒否するかは、相手との関係性やタイミングをみて判断した方が良さそうです。

なるほどなあ。

一行まとめ

完全無視するのも一つだが、拒否の理由を説明した方がスムーズな場合もあり。

②周りの邪魔にならない場所で「閉じこもる」方法

警察から任意同行を求められた際、その場に閉じこもってしまうのはどうでしょうか?

のように閉じこもってしまえば、警察官もどうすることができないと思うのですが…

自分の自宅から警察署への任意同行を求められた場合は、亀のように閉じこもるのはアリといえます。

自分の自宅なので、閉じこもっても誰にも迷惑をかけないので。

後は、警察官が逮捕状なりを入手しない限り、強制的に警察署に連行されることはありません。

亀作戦!有効でした。

「自宅に閉じこもる」というのは、任意同行を拒否し、断る方法としては、アリなんですね。

ただ、公道に停めた車の中や、公共の場所や他人の家に閉じこもるのはナシです。

そもそも、職務質問や犯罪捜査の経緯にもよりますが、公共の場所に閉じこもるような不審者に対しては、薬物の使用が疑われ、強制採尿の令状が発行されることも多いです。

また、他人が管理する建物に閉じこもる行為には、不退去罪などの犯罪が成立するリスクがあります。

閉じこもるとしても、自分の自宅など、周りに迷惑をかけない場所に限ってください。

亀作戦を取るにしても、閉じこもる場所が大切ということですね。

一行まとめ

自宅に閉じこもる亀作戦は、任意同行を拒否する方法として有効。

③警察官に取り囲まれながら「歩いて帰る」方法

職務質問で警察官に取り囲まれて、警察署への同行を求められたらどうすればよいのでしょうか?

警察署に行かずに帰りたい場合は、パトカーには乗らない方がよいです。

判例でも、

警察官3名から挙動不審者として職務質問を受け、その後にやってきたパトカーに警察官と分乗して警察署まで同行したケースにつき、

自由意思に基づくものであったと認めることができる

としたものがあります。

パトカーに乗ってしまうと自由に身動きができないので、実質的には逮捕のような気もしますが、判例では「逮捕ではない」と判断されることもあるのですね。

この判例からも、任意同行を拒否したいなら、「パトカーには乗らない」方が無難といえます。

パトカーには乗らず、そのまま歩いて現場を離れるのが賢明です。

また、任意同行を拒否した者に対して、警察官二、三名両脇に付き添い派出所まで同行したケースについて、

逮捕と同一視することのできる程度の強制力を加えられて…連行されたものといわなければならない。

と判断した判例もあり、参考になります。

他にも、任意同行を拒否する者に対して、執拗に同行を求め、警察官2名で両脇を固め、服の袖をつかむなどして同行したケースについて、

同行行為は、警察官に許容された職務行為の範囲を逸脱したものと評価するほかない。

と判断した判例なども参考になります。

職務質問の現場から歩いて帰ろうとしても、警察官は令状がない限りこれを強制的に引き止めることはできません。

私が過去に対応したケースでも、職務質問の現場からそのまま歩いて自宅まで帰った事例があります。

ただ、警察官としても、帰ろうとする挙動不審者をそのまま放置すれば、治安を守る職務が果たせないので、一緒について来るケースが多いです。

警察官に囲まれても、そのまま歩いて帰ることができるものの、警察官が一緒について来るので、恥ずかしい思いをするということですね

自宅まで警察官がついて来たら、ご近所さんを驚かせてしまいますね…

ただ、最後の手段としては、「歩いて帰る」方法があるということを知れて安心しました。

一行まとめ

警察官に取り囲まれても、任意同行に応じずに、歩いて帰る方法がある。

④「食事」や「トイレ」を理由に取調室から出て帰る方法

一度、警察署まで任意同行し、その後に帰りたくなった場合はどうすればよいのでしょうか?

この場合も、任意同行はあくまで「任意」なので、自由に帰ることができそうです。

警察署の取調室から出るか否かは本人の自由です。

食事やトイレを理由に、いつでも取調室から出ることができます。

もちろん、そのまま家に帰るか否かも、理論的には自由です。

もし、警察官がこれを無理やり(身体を拘束するなどして)引き止めれば、違法な逮捕になります。

やはり、逮捕状が発行されるなど、逮捕の要件が備わっていない限り、取調室で強引に取り調べを続けることは、違法なのですね。

法律的にも、刑事訴訟法に、

但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。

と規定されているので、当然といえば当然ですね。

任意同行した被疑者を、強制的に取調室に閉じ込める行為を違法な逮捕と判断した判例としては、

広島地裁呉支部(昭和41年7月8日決定)

秋田地裁(昭和44年5月14日決定)

などがあります。

取調室での長時間の取り調べは、「任意同行の延長ではなく、事実上の逮捕」と判断されています。

食事時は、人の日常生活の一応の区切りの一つであり、その時は、他事から解放されるのを常としている。

そして、そのことは任意同行された者にとっても、決して例外ではない。

として、ランチの後にも取り調べを続行した点を実質的には逮捕と判断した判例もありました。

こういう判例があると、自信をもって取調室から出て、家に帰ることができるので、非常に助かりますよね。

取調室から出る理由として、「食事」や「トイレ」というのは使えそうですね。

一行まとめ

取調室から帰りたくなったら、食事やトイレを理由に自由に帰ろう。

⑤知り合いの「弁護士を呼ぶ」方法

それでは、弁護士を呼ぶという方法は有効なのでしょうか?

任意同行を求められて拒否しているところに、弁護士がやって来たら心強いですよね。

職務質問や任意同行の現場に、弁護士を呼ぶ方法は非常に有効です。

警察官としても、弁護士が立ち会っている現場で無茶な行為はできないので、任意同行を拒否しやすくなります。

やはりそうですか。

弁護士の目の前で違法な逮捕を行えば、国家賠償のリスクがあります。

警察としても慎重にならざるを得ませんね。

弁護士を呼ぶ際は、事前に、出張費用や弁護報酬について取り決めが交わされていることが大切です。

顧問弁護士などであれば、比較的スムーズに現場に駆けつけてくれると思います。

私たちの事務所でも、過去、違法な職務質問や任意同行からの身柄奪還を請け負ったことがあります。

何かお困りの場合は、お近くの弁護士事務所に相談してみてください。

あらかじめ弁護士に依頼しておけば、鬼に金棒ですね。

一行まとめ

弁護士を呼ぶことは、任意同行を拒否する方法として非常に有効。

任意同行の拒否で頼れる弁護士の無料相談窓口

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どうでしたか?

任意同行を拒否するための知識と心構えはこれでバッチリですね

とは言え、いざ警察官に声をかけられたり、取り囲まれたりしたら、頭で分かっていても上手く拒否できないかも…

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最後に一言アドバイス

最後に一言、岡野弁護士からアドバイスがあるようです。

任意同行を拒否する・断る、言葉で言えば簡単ですが、実際に行うのはハードルが高いと感じる方もいるでしょう。

重要なのは任意同行が本当に任意で行われたのか、という証拠を記録しておくことです。

警察側は当然、素直に証拠を出してくれませんから、自己防衛のために自身で証拠を確保しておくことが大事です。

後日警察の違法性を問うために必要ですし、証拠を記録することで違法な逮捕への抑止力にもなるのです。

まとめ

最後にざっくりまとめです。

任意同行に強制力はない

有効な拒否手段は、完全無視、自宅に閉じこもる、歩いて帰る

いったん任意同行に応じても、いつでも帰れる

弁護士を呼べればベスト

いかがでしょうか?

スマホで無料相談は、任意同行を拒否したい方だけでなく、違法な逮捕をされてしまった方にも有効な手段です。

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