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万引き未遂でも逮捕される?|未遂罪の意味や刑罰を解説

  • 万引き,未遂

万引き未遂でも逮捕される?|未遂罪の意味や刑罰を解説

万引き未遂でも犯罪…?

カバンに入れた商品を棚に戻しても、万引き未遂で逮捕されたりするのでしょうか。

本日は、万引き未遂についてくわしくみていきたいと思います。

  • 万引きは未遂でも犯罪
  • 万引き未遂の刑罰は?
  • 万引き未遂は現行犯以外では逮捕されない?

このような点から万引き未遂についてせまっていきたいと思います。

法律の専門家としての観点からアドバイスいただくのは、アトム法律事務所の弁護士です。

万引きは未遂でも犯罪が成立する?刑法を解く

万引きしようとしたけど、思いとどまってやめた…

このように未遂に終わった場合は、犯罪として成立するのでしょうか。

万引き未遂は犯罪として罪に問われることになるのか、解説していきたいと思います。

万引き未遂罪の意味

万引きは、お店の商品を会計せずに持ち去る行為です。

万引き行為の例
・スーパーで酒を万引きした
・コンビニでおにぎりを万引きした
・ドラックストアで目薬を万引きした

万引きというとこのような行為が思いつきます。

万引きは、他人のモノを同意なしに盗む「窃盗罪」という犯罪です。

万引きが窃盗罪であることが分かったところで…

窃盗罪の条文を確認しておきましょう。

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

窃盗罪には、未遂罪が規定されています。

第二百三十五条から第二百三十六条まで及び第二百三十八条から第二百四十一条までの罪の未遂は、罰する。

「未遂は、罰する。」とあります。

未遂罪は、窃盗罪とおなじように罰せられる可能性があるということです。

そもそも、未遂罪とはどういう意味なんでしょうか。

なんとなく使ってきた言葉ですが、法律的な定義をおさえておきましょう。

未遂罪とは

犯罪行為の実行に着手したものの、犯罪の結果が発生せず、犯罪が成立しなかったが処罰される

万引き行為に未遂罪を当てはめて考えてみると…

万引き「未遂」の例
1スーパーで酒を万引きしようとしてカバンに入れようとするそぶりを見せた
2CDショップで、万引きしようと商品についた防犯タグを外そうとしたが外れなかったので棚に戻した
3ドラックストアで目薬を服のポケットに入れようとしたが、警備員の目があって棚に戻した

このようなケースが万引き未遂にあたります。

未遂罪は、どの犯罪でも処罰されるわけではありません。

犯罪ごとに、未遂罪として罰するかどうかがそれぞれ定められています。

万引き未遂は、犯罪となることが分かりました。

ただ、このような万引き未遂とされるケースでは逮捕されるまでは至らないと考えられます。

店外に出たところで、逮捕されるのが一般的であるといえるでしょう。

万引きの「未遂」と「既遂」の分かれ目は?

万引きなど犯罪の「未遂」について語られるとき、対となる言葉がよく登場します。

既遂」です。

既遂は、未遂よりもあまり聞きなれない言葉だと思います。

それぞれの違いをおさえておきましょう。

未遂

犯罪行為の実行に着手したものの、犯罪の結果が発生しなかった

既遂

犯罪行為の実行に着手し、犯罪の結果が発生した

実行行為に着手したあと、結果が発生したかしなかったかで、「既遂」と「未遂」は分かれます。

刑法において、処罰される罪は既遂にいたったときが原則とされています。

未遂は例外的な規定です。

未遂罪という特別な規定がある場合にかぎって、処罰されることになります。

万引きの未遂と既遂の分かれ目を具体的にイメージすると…

一般的な未遂と既遂の分かれ目
商品をもって「店外」に出たかどうか

一般的にはこのような認識が多いのではないでしょうか。

このようなイメージが定着してしまったのは、スーパーなどで活躍する万引きGメンなどから由来していると考えられます。

万引きGメンは、店の外に出た段階で逮捕することが多いです。

これは、「商品を買うつもりであった」などと言い逃れることを避けるための策であると考えられます。

法律にのっとって正しくひも解くと、このような認識は万引き未遂には当たりません。

万引き事件でいうところの未遂と既遂の分かれ目は、いったいどこにあるのでしょうか。

万引きの未遂と既遂の分かれ道
時系列未遂/既遂
万引きを決意する
商品を物色する
万引き行為を実行する:商品を手に取る未遂
万引き行為を実行する:商品をカバンに入れる既遂
万引き行為を実行する:商品をカバンに入れたまま未精算で店を出る既遂

万引きをはじめとした窃盗罪は、「不法領得の意思」が犯罪成立の要件となっています。

不法領得の意思

権利者を排除し、他人の物を自己の所有物とし、それを経済的用法に従いこれを利用し又は処分する意思

もっと簡単にいうなら、「自分のものとして自由にあつかおうとする意思」のことです。

したがって…

店内であっても、不法領得の意思があって商品を手に取ると未遂とみなされることになります。

法律的に正しくは、「商品を自分の支配下に入れた」時点が既遂であると解釈されています。

万引き未遂は…罰金刑?刑法典を開いて刑罰について知る

万引き未遂も、窃盗罪に該当することが分かりました。

それでは、刑罰はどうなっているのでしょうか。

万引きの未遂・既遂の刑罰についてみていきたいと思います。

万引きの未遂も既遂も刑罰の範囲はおなじ

万引きの未遂既遂も、刑罰の範囲は同じです。

窃盗罪の法定刑はつぎのとおりです。

窃盗罪の法定刑

10年以下の懲役または50万円以下の罰金

万引き事件で、有罪判決が言い渡されることになると…

どんな万引き事件でも、「10年の懲役」または「50万円の罰金」が科されることになるという意味なのでしょうか。

法定刑は、刑罰の種類や程度・範囲を示しているにすぎません。

「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」について解説をくわえます。

懲役
  • 最短1ヶ月
  • 最長10年
罰金
  • 最低1万円
  • 最高50万円

窃盗罪の刑罰は、このような範囲となっています。

懲役や罰金など、刑罰には最低ラインが定められています。

窃盗罪の刑罰

その範囲は?

懲役罰金
下限1ヶ月1万円
上限1050万円

万引きは未遂でも既遂でも、このような範囲のなかから刑罰が決められることになります。

もっとも…

未遂罪の刑罰については、次のようにも定められています。

犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。

未遂罪に関しては、「減軽することができる。」とかかれています。

減軽

窃盗未遂罪における減軽は、懲役刑・罰金刑ともに「2分の1」に減じられる

窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」でしたよね。

これに当てはめて考えてみると…

窃盗罪の刑罰が減刑されると?
懲役罰金
下限半月5千円
上限525万円

万引きなど窃盗未遂罪の場合は、このように減軽される可能性があります。

万引き未遂は現行犯以外では逮捕されない?

万引き未遂は、犯行の瞬間を目撃されて現行犯逮捕されることが多いようです。

では、現行犯以外で逮捕されることはないのでしょうか。

万引き未遂事件を「逮捕」という側面からみていきたいと思います。

万引き未遂の逮捕について解説

万引きは、未遂でも既遂でも犯罪であることに変わりありません。

したがって、逮捕される可能性は十分にあります。

万引き未遂は、現行犯逮捕後日逮捕も可能性として存在しています。

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出典:https://atomfirm.com/wp-content/uploads/taihononagare-3.png

現行犯逮捕と後日逮捕はどのような違いがあるのでしょうか。

現行犯逮捕

事件発生の現場で、逮捕状なしに一般人でもおこなうことができる逮捕

後日逮捕(通常逮捕)

事件発生の後日、逮捕状にもとづいて警察官など捜査機関によっておこなわれる逮捕

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出典:https://atomfirm.com/wp-content/uploads/taihononagare-4.png

現行犯逮捕も後日逮捕も、逮捕の「理由」と「必要性」がそろって逮捕されることになります。

▼逮捕の要件
理由罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
必要性逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがある

逮捕の要件についてくわしくはこちらの記事をご覧ください。

万引きでおこなわれる逮捕は、現行犯逮捕のケースが多くなっています。

とはいえ、防犯カメラなどの証拠から万引きの瞬間が写っており、犯人が特定された場合は後日逮捕される可能性もあります。

万引き事件は、現行犯逮捕のケースが多いということが分かりました。

▼現行犯逮捕と後日逮捕
現行犯逮捕後日逮捕
逮捕のタイミング犯行現場、犯行直後事件発生から後日
逮捕状不要必要
逮捕する人誰でも逮捕状をもつ警察官・検察官など

現行犯逮捕と後日逮捕についてくわしくはこちらの動画をご覧ください。

また、万引きと逮捕の関係は『万引きでは後日逮捕されない?現行犯逮捕以外は難しいのか実例で検証』でも解説しています。

逮捕され勾留決定となれば、最大で23日間ものあいだ、起訴されるまで留置場などで生活することになりますが、詳しくは、『万引きで逮捕|警察に逮捕されるとどうなる?その後の流れを解説』をご覧ください。

さらに、逮捕を回避するためには、お店の方との示談がポイントとなってくるところ、示談は『万引きの示談金の相場は?示談書の書き方は?被害届は示談すれば取下?』で解説しています

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最後に一言アドバイス

最後に一言、弁護士からアドバイスをいただきます。

万引き未遂は、一見しただけでは見分けにくい犯罪かもしれません。

自分の行為が窃盗罪に該当し、逮捕されるのか…

不安に思われるときは、弁護士にご相談ください。

万引き未遂ではなく既遂罪に該当するような場合でも、示談などによって逮捕を回避できる可能性もあります。

万引き事件で困ったら、一人でなやまず弁護士に相談してください。

まとめ

万引き未遂は犯罪なのか?

という点についてくわしくせまってきました。

万引き未遂についての疑問は解消できたでしょうか。

総まとめ

▼万引き未遂は、犯罪に該当する

▼万引き未遂の刑罰は「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」

▼万引き未遂は、現行犯逮捕される可能性が高い

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