【刑事事件の示談のタイミング】示談交渉の適切なタイミングとは?
刑事事件の示談とは、加害者と被害者が話し合い、事件を解決する合意のことです。示談はできるだけ早いタイミングですることが大切です。示談には、被害弁償、事件を謝罪する示談、被害者が事件を許す宥恕付示談があり効果は様々です。示談は1回しかできないので、最善の示談をして示談書にすることが重要です。
刑事事件の示談のメリットは、将来的な損害賠償請求を防げること、不起訴処分を獲得して前科を阻止したり、罰金や執行猶予を獲得して刑務所行きを阻止できることがあります。被害者がいる類型では、早期に示談することで、逮捕されても早期釈放され、早い社会復帰につなげられる可能性も高まります。
刑事事件の示談金の相場は、事件により異なります。弁護士に示談を相談依頼するメリットは、示談金の目安に基づいて適法で最善の示談ができること、被害者の連絡先を教えてもらえること、示談を検察や裁判所に伝え有利な事情として交渉してもらえることです。当事者で示談すると脅迫と捉えられたり紛争が再燃することもあります。
こんなニュースを見つけたので、ちょっとご覧ください。
息子を装って現金をだまし取ろうとしたとして、大阪府警岸和田署は11日、詐欺未遂容疑で、滋賀県大津市鏡が浜に住む無職の男(20)と住所不定、無職の男(34)を逮捕したと発表した。逮捕容疑は、共謀し10日、大阪府岸和田市の70代の無職男性方に息子を装って「女性を妊娠させてトラブルになった。解決金の800万円はサラ金から借りたが返済できそうにない」などと電話し、現金800万円をだまし取ろうとしたとしている。 (略) 10日夜、現金の受取場所に指定されたJR堺市駅(堺市堺区)に弁護士を装って現れた男を張り込んでいた捜査員が現行犯逮捕。 (略)
出典:産経WEST(2017.7.11 12:29)
この事件は、オレオレ詐欺のような事件ですね。
こんな事件を起こして、いざ示談!となったら…
不安になりませんか?
示談についての知識が全くないと、何をどうしていいのかわかりません。
そこで、今日は「示談についての疑問」に迫っていきたいと思います。
専門的なことについては、弁護士の先生をお呼びしています。
アトム法律事務所の弁護士に解説をしていただきます。
【示談QAトップ5】刑事事件の示談すべきタイミングはいつ?
Q1.刑事事件の示談をするのにベストなタイミングはいつですか?
一般論ですが、できる限り早い時期に示談を成立させた方が良いでしょう。
特に、起訴が予想されるような刑事事件であれば、なおさらです。
また、示談は、検察官の起訴までに成立させるのが重要です。
検察官が起訴・不起訴を判断するにあたって、示談の成立は重要な事情だからです。
逮捕されているならば起訴も予想されますので、示談成立によってすぐに釈放される可能性も高くなります。
一方で、警察の動き等を見て、示談の対応を考えた方が良いケースもあります。
たとえば、民事的なトラブルの場合です。
相手方が民事の交渉を有利に進ませるために、刑事事件化させようとする場合があります。
警察が動けば、加害者は焦り、簡単に被害者は高額な金額がとれると考えるからです。
弁護士に依頼したり、民事裁判をしなくても可能でしょう。
しかし、このようなケースでは通常、警察が動かない可能性が高いです。
警察には、民事不介入という考え方があるからです。
このようなケースでは、刑事事件化できないことが判明した後に、どう動くかが大切です。
相手からアクションをさせると、民事事件で良い結果につながることがあります。
ただし、この見極めはむずかしいところもありますので、弁護士に相談することをおすすめします。
刑事事件で厳罰が予想される案件を、素人判断で民事事件と考えてしまうと取り返しのつかないこともあります。
法律の専門家である弁護士に、できるだけ早くご相談ください。
示談のタイミングもですが、なにより弁護士への相談を早い段階ですることが大切です。
適切な初期対応はダメージを最小限におさえるカギです。
なお、そもそもの示談の流れについては、『刑事事件の示談・和解の流れ。示談・和解の方法やメリットとは?』で解説しているので、わからない方は見てみてくださいね。
Q2.被害届をまだ出されていません。様子見するより示談した方がいいですか?
一般論になりますが、できる限り早い時期に示談を成立させた方が良いです。
特に、起訴が予想される刑事事件であれば、なおさらです。
なお、被害者が被害届を出したり、弁護士に相談して慰謝料などを請求したりするのは大変なことです。
加害者側から、謝罪・被害弁償などをして、示談を成立させることは、被害者にとっては助かります。
逆に、被害者が、大変な思いをしながら被害届を提出し、警察などが動いた後では結果が変わるでしょう。
こちらから示談を申し出ても、対応してくれない可能性が出てきます。
被害者の感情的な問題で、円滑に示談が成立できないなど、支障が生じることがあります。
民事的なトラブルを有利に解決しようとして、刑事事件化を目的にした示談をする人もいます。
どう対応していくべきか、判断に迷うことが多いときには、早めに弁護士までご相談ください。
円滑に示談を進めるためには、弁護士の協力が重要になります。
どのような方針で進めていくか、専門家の意見を聞いてみましょう。
Q3.警察に呼び出されました。すぐに示談した方がいいですか?
あくまで一般論ですが、できる限り早い時期に示談を成立させた方が良いと思われます。
特に、起訴が予想される刑事事件であれば、なおさらです。
警察の呼び出しと言っても、さまざまなケースがあります。
比較的軽微な刑事事件であれば、警察が当事者間の示談で事件を終了するのが妥当と判断する場合があります。
その場合、警察が示談状況を確認するために、呼び出しを行なうことがあります。
このケースでは、すぐに示談というよりも、誠実に示談交渉しているかどうかがポイントです。
起訴相当の刑事事件でも、示談できれば不起訴が見込まれる場合があります。
この場合も、警察が示談状況を確認するために呼び出しを行なうことがあります。
このケースでも、できる限り早期に示談成立できる方が良いです。
もちろん、犯罪捜査のために、何か調べる必要があるから呼び出しを行なっているに過ぎない場合もあります。
いずれの場合にしても、早期に示談を行うべきですね。
誠実に対応しているかが最も重要だといえます。
Q4.起訴されました。このタイミングで示談する意味はありますか?
起訴後の示談成立であっても、大きな意味を持つことになります。
まず、示談の成立によって、判決で執行猶予がつく可能性が高くなります。
執行猶予が付けば、すぐに刑務所に行かないで済み、前科が末梢される期間も早くなります。
また、実刑の場合でも、刑が軽くなる可能性が高くなります。
さらに、示談の成立によって、保釈が認められる可能性も高くなります。
示談成立により執行猶予の見込みが出れば、逃亡や罪証隠滅の恐れは低くなり、保釈が認められやすくなります。
示談の成立は、何よりも被害者との関係改善につながります。
被害者との間では、示談の成立によって事件が解決したということになります。
のちのち、民事裁判で争うような負担も少なくなるでしょう。
起訴後であっても、示談は積極的に考えていくべきだといえます。
Q5.ケガをさせた被害者は入院中です。示談はどのタイミングでするべきですか?
後遺症等、被害が確定したタイミングで、示談すべきです。
具体的には…
- 治療期間が終了する症状固定
- 後遺障害の等級認定
これらのタイミングで示談を成立させる必要があります。
治療期間が終了したかどうかは、これ以上治療を行なっても回復・改善しないと医師が判断したときになります。
示談は、事件を解決する合意です。
したがって、支払う金額の全額が分かる時期に行なわなければ、適性金額で示談できません。
検察官の起訴・不起訴の判断や刑事裁判は、被害者の症状固定を待たずに行われることがあります。
刑事事件への影響を考えるならば、示談はできなくとも、謝罪や被害弁償に努めてください。
また、交通事故の場合で任意保険に入っているならば、いずれ示談できるであろう事情を検察官・裁判所ともに考慮してくれます。
被害者への誠実な対応は、「示談」に限らず、「謝罪」や「被害弁償」があります。
【示談金相場】刑事事件の実例から示談金相場を予想する!
刑事事件の示談金の相場とは?
示談のタイミングや、示談することの意味について解説してきました。
示談の重要性がお分かりいただけたと思います。
そこで、つぎに気になるのは示談金のことではないでしょうか?
刑事事件における示談金の相場が気になるところです。
実は、相場といっても、いつも決まった金額があるわけではありません。
- 万引きをしたから〇〇万円
- 傷害事件をおこしたから△△万円
このように、一概に定義できるものではありません。
「万引き」や「傷害」とひとくくりにしても、事件の内容や背景はそれぞれです。
しかしながら、過去の実例は参考になります。
どのような内容の事件で、どのくらいの示談金が支払われたのか、確認してみましょう。
ここで掲載されている事例は、すべて実例に基づいています。
是非参考にしてみてください。
【示談を弁護士に相談】刑事事件の示談を無料で相談!?
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こちらの弁護士事務所は、刑事事件の無料相談を24時間365日受け付ける窓口を設置しています。
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来所相談は、土日や祝日も可能とのことです。
急を要する刑事事件の相談ができるので、頼りになりますね。
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代表岡野武志(第二東京弁護士会)
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刑事事件はスピードが非常に重要です。
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まとめ
いかがでしたか?
刑事事件の示談を弁護士に相談するなら、早期に動き出すことが大切です。
スマホで無料相談なら、便利に使えそうですね。
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全国弁護士検索を使って、地元の弁護士を探すことも有効な手です。
なお、示談について知っておきたい情報は『示談で被害者にゆるしてほしい!刑事処分が軽くなるトラブル解決方法』にまとめているので、興味がある方はご覧ください。
また、関連記事も参考にしてみてくださいね。