警察署(留置場・留置所)の面会ガイド|面会時間は?差し入れできる?面会方法は?
「家族が逮捕され警察署にいる…面会できる?」
身近な方が逮捕され、留置場に身柄を拘束されてしまったら…
今すぐにでも面会に行ってあげたいですよね。
とはいえ、経験のない方は分からないことだらけだと思います。
- 警察署(留置場)で面会する方法は?
- 面会時間の決まりは?
- 差し入れは可能?
など、警察署に面会へ行く際に知っておくべき情報をお伝えします!
専門的な部分は弁護士の先生に解説をお願いします。
目次
警察署(留置場)ってなに?|面会方法は?面会できる時間は?
警察署(留置場・留置所)と拘置所の違いとは…
俗称として、留置場を「留置所」と呼ぶ方も多いですが、この記事では正式な「留置場」と記載していきます。
留置場も拘置所も、身柄が拘束される場所という点では同じです。
しかし、留置場と拘置所は管轄が異なるため、運用面で違いが生じます。
留置場は都道府県警察が管轄であり、警察署の中に設置されています。
逮捕・勾留された事件のうち98%以上は、留置所に送られます。
一方、法務省の管轄になっているのが拘置所です。
同じ施設内に捜査担当の警察官はいません。
逮捕・拘留中のほとんどの方が留置場で収容されることになります。
起訴されて刑事裁判が開始された場合には拘置所に移されることもあります。
とはいえ拘置所の容量の問題から、起訴された後も留置場で収容される場合もあるようです。
逮捕された家族との面会方法は?いつから面会できる?
逮捕・勾留中の家族との面会方法は…
留置場で面会をするには、逮捕された方が留置場に現在いることを確認する必要があります。
逮捕された方が、検察庁や裁判所の手続に出かけていたり、実況見分のため事件現場に行ってしまうことがあるためです。
そこで、事前に警察署に電話をして、逮捕された方が警察署の留置場にいることをご確認ください。
面会可能であることが確認できた場合は、留置されている警察署の留置管理課に向かいましょう。
警察署の総合案内で面会に来た旨を伝えれば、留置管理課の場所を教えてもらえます。
留置管理課に着いたら、申込書を書いた上で面会することができます。
面会室に入室する際、身分証明書の提示や押印(印鑑がない場合は指印)を求められます。
免許証や印鑑などを持参の上、身分確認と申込書の記載を行って下さい。
また、面会室には録音機、携帯電話、パソコンなどの電子機器やたばこなどを持ち込むことができないので、所持品の確認を求められることもあります。
入室手続が終わると、面会室に通され、逮捕された方との面会ができます。
面会室へ入室する前に色々な手続きがあるのですね。
逮捕後、いつから面会できる?
逮捕による身柄拘束は、最大で72時間(3日間)に及びます。
その後も継続して身柄を拘束する必要がある場合には、勾留が請求されます。
家族は、勾留決定がされた翌日以降であれば、基本的に留置場面会ができるようになります。
とはいえ、面会を禁じる「接見禁止処分」が付いている場合は許されません。
身体拘束が長期間続く場合でも、逮捕の日から数えて最長で4日目には留置場面会ができるようになります。
一方、弁護士による面会は、逮捕当日でも可能です。
- 「一般の人」は勾留決定がされた翌日以降面会可能
- 「弁護士」による面会は、逮捕当日でも可能
警察署(留置場)の面会時間は?
面会に訪れた際に時間外で会えなかった…という事態は避けたいですよね。
面会可能な時間は定められているのでしょうか。
留置場面会の受付時間は、一般的に8:30~17:15で、12:00~13:00は昼休みとされています。
実際には午後4時頃に受付が終了してしまう場合もあるので注意が必要です。
留置場面会は午後5時15分に終了しますので、午後4時ごろには枠が埋まってしまうためです。
意外と早く受付が終了してしまう場合もあるのですね。
受付の終了時間は、それぞれの留置施設や混雑具合によって異なる可能性があります。
面会に行く前に留置場に直接問い合わせて確認するのがいいでしょう。
面会室が混雑していなければ、面会受付を済ませたら、すぐに面会できます。
逮捕中・勾留中の人とは何分面会できるのか大変気になりますよね。
弁護士以外の面会時間は、15分程度と定められていることが多いです。
実際に各警察署の中でも問い合わせが多い、渋谷警察署と大阪府曽根崎警察署の面会情報を確認してみましょう。
例①)渋谷警察署での面会時間は…
まずは、渋谷警察署から見ていきましょう。
面会時間は朝の部・昼の部のみとなっています。
通常は9時すぎから16時ころまでのようです。
他の面会に関する情報も見てみましょう。
まとめ
渋谷警察署での面会まとめ
対象者 | 家族・友人 |
---|---|
受付日 | 平日のみ |
受付時間 | 朝の部・昼の部のみ (通常は9時すぎから16時ころまで) |
面会時間 | 15分程度 |
電話番号 | 03–3498–0110 |
例②)大阪府曽根崎警察署での面会時間は…
続いて、大阪府曽根崎警察署での面会時間をみてみましょう。
曽根崎警察署も朝の部・昼の部のみとなっています。
具体的な時間は、通常9時すぎから16時ころまでのようです。
他の面会に関する情報も見てみましょう。
まとめ
大阪府曽根崎警察署での面会まとめ
対象者 | 家族・友人 |
---|---|
受付日 | 平日のみ |
受付時間 | 朝の部・昼の部のみ (通常は9時すぎから16時ころまで) |
面会時間 | 15分程度 |
電話番号 | 06–6315–1234 |
以上の情報は調査時のものになります。
実際に面会に行く際は、確認の上、面会に行きましょう。
また、受付日・受付時間外の面会は弁護士に面会を依頼しましょう。
弁護士なら休日などでも接見をすることができ、ご家族との連絡を取り持つことができます。
警察署(留置場)の面会での差し入れは可能?
警察署(留置場)に差し入れすることはできる?
面会で差し入れをすることにつき、疑問点や不安点がある方もいらっしゃると思います。
留置場では必要なものがすべて揃っているわけではありません。
家族や友人が留置場にいる場合、何か差し入れをしてあげたいですよね。
では、留置場にいる家族へ差し入れをすることは可能なのでしょうか。
可能です。
留置場の外にいるご家族やご友人などから、書籍や物などを差し入れることが一定の範囲内で許可されています。
各警察署の執務時間内であれば差し入れの申し込みが可能なようです。
一般的に差し入れ可能な時間帯は、平日の8時30分~17時ころまでのようです。
ただし、各警察署によって異なる場合もあります。
差し入れを考えている際は、各留置場に確認してみましょう。
とはいえ、経験が無いとそもそも何を差し入れていいのかわからないですよね。
留置場への差し入れの具体例を見ていきましょう!
差し入れに制限はある?差し入れの具体例を公開!
留置場にいる家族に何か差し入れをしてあげたい…
と考えた時、差し入れに制限があるのかどうか非常に気になりますよね。
留置場は「犯罪者が刑に服する」施設ではないので、ある程度の便宜は認められます。
とはいえ、本人の安全や施設内の風紀といった観点から、差し入れできるものの種類や量に一定の制約は課されます。
やはり、何でもかんでも差し入れできるわけではなさそうです。
差し入れが可能なもの・不可能なものの表をご用意したのでご覧ください。
まとめ
留置場へ差し入れできるもの
差し入れ可 | 差し入れ不可 |
---|---|
服、衣類(紐やベルトのないもの) メガネ コンタクト(液体保管でないもの) 本 手紙 写真 便箋 現金(3万円まで) | 靴(釈放時用に認められる場合あり) タオル シャンプー 歯ブラシ(歯磨き粉が無ければ認められる場合あり) 食べ物・お菓子 タバコ ゲーム |
こちらの表はあくまで目安です。
実際に差し入れ可能な品かどうかについては細かい基準があります。
例を挙げると、衣類を差し入れるさいに
- 寸法の規制
- ロゴがあるものは認められない
などがあります。
実際に差し入れができるかどうか、留置場の警察官に確認してもらうことが確実です。
弁護士に差し入れ代行してもらえる?
前述のように、一般の人がする差し入れの受付時間は、面会と同様に限られています。
平日の日中にしか差し入れをすることができません。
働いている方にとってこれは困りますよね…
そんな時も、弁護士であれば、土日や祝日、夜間、早朝の場合でも、差し入れをすることが可能です。
さらに、1日の中でも面会の回数は制限されていません。
仕事で面会に行けない…という方は弁護士に差し入れを代行してもらってもよいかもしれません。
手紙のやり取りはできる?
留置場にいる逮捕・勾留中の本人と手紙のやりとりをすることは可能でしょうか。
面会に行くことも難しい場合は手紙のやりとりをしたいですよね。
被疑者が留置場にいる間の手紙の差し入れに関しては、「逮捕中」と「勾留中」で扱いが違います。
なお、「逮捕」とは簡単にいうと拘束されてから最大3日間までの拘束をいい、「勾留」とは3日目以降に続く身体拘束をいいます。
逮捕中
「逮捕」中の手紙のやりとりは、担当刑事の許可が必要。 接見禁止になるか分からない段階で自由に認めれば、証拠隠滅や口裏合わせが図られる可能性があるため。 |
勾留中
「勾留」中は、接見禁止の処分が付いていない限り、面会時に手紙を差し入れることが可能。 手紙を送付することもできる。 手紙の送付の回数に制限はない。 |
手紙の内容は、留置担当官によってチェックされます。
不適切な内容が書かれている場合は、差入れ・送付できないこともあります。
担当官にチェックされたくないプライベートな内容は、手紙ではなく、弁護士を通じて本人に伝言しましょう。
弁護士面会時には、警察官の立ち会いは禁止されています。
伝言の中身を知られることはありません。
ただし、弁護士でも罪証隠滅等の不正な内容を伝えることはできません。
勾留が決定された後、接見禁止の処分が付かなければ、外部に手紙を送ることができます。
留置場においては、手紙の内容は検査されるので、場合によっては送れないこともあります。
送れる手紙の本数については、1日につき1通(便箋7枚まで)までとされているところが多いようです。
一方、弁護士に対して出す手紙にも枚数制限はあるのでしょうか。
とはいえ、中にいる本人が留置場で切手・封筒・便箋を買う現金を持っていなければ、手紙を送ることは難しいです。
手紙での意思疎通をスムーズにしたい場合は、現金や切手・封筒・便箋を差し入れてあげるとよいですね!
勾留中は接見禁止がついていない限り、手紙のやりとりができる。
【面会Q&A6選】家族と面会したい…祝日でも面会可能?子供も面会できる?
ここからは、実際にみなさんが気になっている留置場面会の疑問についてお答えしていきます!
①土曜日や日曜日、祝日でも面会できる?
職種にもよりますが、平日は仕事があって面会に行けない方もいます。
土曜日や日曜日、祝日でも面会することはできるのでしょうか。
土日、祝日は留置場面会することはできません。
土曜日、日曜日は行政機関の休日として法律で定められているためです。
しかし、弁護士であれば土日、祝日であっても逮捕・勾留中の本人と面会することが可能です。
土日、祝日で緊急の用件がある場合は、弁護士に面会代行を依頼してみましょう。
弁護士は、
- 面会時間の制限がない
- 警察官の立ち合いなしで面会可能
ですので、逮捕・勾留中の本人と十分にコミュニケーションをとることが可能です。
なにか、伝えたいことがあれば弁護士にお願いするとよいですね。
また、面会後、弁護士から面会の結果を聞くこともできます。
中で逮捕・勾留中の本人がどうなっているか気になる場合はたいへんありがたいですね。
留置場の一般面会は土日祝は不可
(※弁護士は面会可能)
②未成年の子供でも面会できる?
未成年の子供は留置場へ面会に行くことはできるのでしょうか。
○歳以下は来所できない、など規則があるのでしょうか。
もし、家族が留置場に逮捕・勾留されていたら面会したいですよね。
実際に未成年の子供が留置場面会しているケースも多くあります。
例えば、友人が逮捕された場合や、両親が逮捕された場合などが該当しますね。
未成年者自身でも留置場面会に行くことができますし、保護者の方が未成年者を留置場に連れて行くことも可能です。
小学生や幼稚園児でも面会は可能ですが、逮捕・勾留されている本人と相談してからの方がよいかもしれません。
未成年の子供でも留置場面会は可能
③一度に面会できる人数は?
一度に面会できる人数は決まっているのでしょうか。
家族が逮捕・勾留されているときは残された家族全員で面会したい場合もありますよね。
テレビやドラマでは数人で面会している様子も見たことがありますが…
1回の面会につき、面会室に入室できる人数は3名までとされることが一般的です。
ただし、警察署によるので一概には言えません。
なお、逮捕・勾留中の人が一般の方と面会できるのは、1日に1回だけです。
3名を超える人数で面会に来所した場合、同じ日に複数回に分けて面会することできません。
つまり、午前中に家族が本人と面会した場合、午後に友人が来ても面会できないということですね。
家族と友人に面識があれば、一緒に面会室に入って本人と面会することもあるようです。
その際も、面会室に入れるのは3名までとなります。
④接見禁止がついています…弁護士なら面会可能?
留置場にいる家族の面会にいったら接見禁止で会えなかった…
なんてことがあるかもしれません。
接見禁止とは「弁護士でない一般人との面会を禁止する裁判所の命令のこと」です。
接見禁止処分が出されていると、家族が面会に行っても会えない場合があるかもしれません。
一方で、弁護士は接見禁止でも本人と面会できるとされています。
弁護士なら、接見禁止がついても逮捕・勾留されている人と面会できます。
家族と面会できなくても、弁護士を通じて伝言を頼んだり、逮捕・勾留されている人からの伝言も聞けます。
また、弁護士が事件関係者以外の人とは面会ができるように接見禁止の一部解除を申立てることも可能です。
逮捕・勾留中の家族の様子を弁護士を通じて知れると安心ですね。
とはいえ、内容によっては弁護士の判断で伝言を受けられない場合もあるようです。
⑤電話で面会の予約はできる?
一般の方が留置場面会できるのは1日1回までとされています。
面会に行った日に、他の人がすでに面会に来ていたら無駄足になってしまいますね。
事前に面会の予約をすることはできるのでしょうか。
一般的には面会の予約をすることはできません。
基本的には、留置管理課で直接受付をして面会します。
その受付順に面会を行うことになるのです。
留置場の担当者によっては稀に予約を受け付けてくれるケースもあるようです。
どうしても予約したい方は、事前に留置場に予約可能か問い合わせてみましょう。
しかし、基本的に予約はできないものと考えていた方がよさそうです。
一方、弁護士が面会する場合は予約が可能なので、ほぼ待ち時間が無く面会することが可能です。
基本的に一般の方は面会予約不可。
弁護士は予約することができる。
まとめ
一般の面会者と弁護士の比較
一般の面会者 | 弁護士 | |
---|---|---|
予約の可否 | 不可 | 可 |
1日の面会回数 | 1回 | 何度でも |
⑥受付するのに身分証などは必要?
面会の際、身分証は必要になるのでしょうか。
留置場はそのようなチェックが厳格な気がしますよね。
留置場の面会では、受付で身分証を提示する必要があります。
身分証の種類については、幅広く対応しています。
提示する身分証の種類に不安があれば、事前に警察署の留置管理課に確認しましょう。
留置場面会では、特に顔写真付きの身分証が必要といった制限はないようです。
提示する身分証については、
- 免許証
- パスポート
- 住基カード
- 保険証
- 学生証
- 在留カード
- 特別永住者証明書
などが認められます。
一般的な身分証で問題ないということですね。
留置場へ面会に行く際は身分証を忘れずに!
【弁護士窓口】留置場面会について相談・依頼したい方はコチラ
【スマホ可】留置場面会について弁護士に今すぐ相談する
留置場面会についてくわしく見てきましたが、まだ疑問がある方もいると思います。
「こんなとき弁護士に気軽に質問できたらなあ…」
と考えている方も多いのではないでしょうか。
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こちらの記事でわからなかったことを弁護士に質問してみてくださいね。
【全国弁護士検索】留置場面会を弁護士に依頼したい…
こちらの記事の中でも紹介しましたが、接見禁止の場合は、一般面会はできません。
さらに、面会が出来る場合も平日の夕方まででしたね。
弁護士なら、接見禁止の場合も、平日休日関係なく面会することが可能です。
ご自身で面会できない際は、弁護士に面会をお願いすると良いかもしれません。
さっそく、以下から自分の地域を選択して弁護士を探してみましょう!
こちらに掲載している弁護士は
- ① 刑事事件に注力してる
- ② 弁護士費用が明瞭である
弁護士ばかりです。
さらに、地元の弁護士を選任すれば綿密に連絡をとることも可能です。
こちらからご自身にぴったりの弁護士を探してみてください。
最後に一言アドバイス
警察署(留置場・留置所)の面会ガイドをお送りしました。
最後に一言お願いします。
家族の逮捕中・勾留中は非常に不安になると思います。
さらに、接見禁止がついて面会できなければ、なおさら不安ですよね。
弁護士なら、接見禁止が付いても逮捕・勾留されている人と面会できます。
ご自身の伝言を逮捕中・勾留中の本人に伝えることもできるでしょう。
また、弁護士なら事件関係者以外の人とは面会ができるよう、接見禁止の一部解除を申立てることも可能です。
大切な家族が逮捕されてしまったらまずは弁護士にご相談ください。