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傷害事件は裁判になる?|裁判の流れは?裁判費用・裁判期間について知る!

  • 傷害事件,裁判

傷害事件は裁判になる?|裁判の流れは?裁判費用・裁判期間について知る!

ついカッとなって相手を殴り、ケガをさせてしまった…

傷害事件は日常でも起こりやすい事件といえます。

ある日突然、ご自身やご家族が傷害事件の加害者になってしまったら…

  • 傷害事件を起こすと裁判になる?
  • 傷害事件の裁判の流れは?
  • 裁判費用や裁判期間がきになる…

など、様々な疑問が浮かびますよね。

今回は、「傷害事件の裁判」について知っていきましょう。

法律的な部分の解説は弁護士の先生にお願いします。

傷害事件で裁判を受けることになった加害者やご家族の方は、さまざまな疑問や不安をお持ちです。

これから行われる裁判に適切に対応するためには、傷害事件の裁判の流れについて把握しておくことも大切です。

傷害事件の裁判についてくわしく解説していくのでよろしくお願いします。

【傷害事件】裁判になる?傷害事件の裁判の流れを知る

傷害事件を起こすと裁判になってしまう?

傷害事件は身近にも起こりやすい犯罪です。

他人事ではありません。

日常の些細なことが発展し、傷害事件を引き起こしてしまうこともあります。

大切なご家族が傷害事件で逮捕されてしまったら…

傷害事件で裁判になって刑務所行き?

と危惧するかもしれません。

傷害事件を起こすと問答無用で刑事裁判が開かれてしまうのでしょうか。

まずは、裁判に至るまでの事件の流れを簡単に図で確認してみましょう。

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出典:https://atomfirm.com/wp-content/uploads/keijinonagare_1.png

傷害事件が進み、検察官に起訴されると刑事裁判になることがわかります。

どのような基準で起訴が決まるのでしょうか。

検察官は、必要な捜査を遂げた段階で、傷害事件を起訴するか、起訴しないかの判断をします。

基準となるのは、今回の傷害事件について被疑者を処罰する必要があるかどうかです。

この判断においては、

  • 傷害の軽重などの犯罪行為に関する情状
  • 被疑者の性格や同種前科の有無
  • 年齢や境遇
  • 犯罪後の情況などの犯罪行為とは直接関係しない情状

など、様々な事情を考慮して決定されます。

色んな要素を考慮して起訴されるかが決まるのですね。

ちなみに不起訴になった場合は、裁判にならず、前科もつきません。

起訴される場合は、検察官により「罰金刑」か「懲役刑」が求められます。

傷害事件で「懲役刑」が選択されるのは、

  • 傷害の手口が悪質である
  • 重大なケガが生じている
  • 同種前科が複数ある

などの場合です。

このようなケースでは、罰金では済まず、公判請求の上、懲役刑を求刑されることが多いです。

次は、傷害事件が起訴された場合の刑事裁判の流れをみていきましょう。

【完全版】傷害事件の裁判の流れ

傷害事件の裁判がどのように進行するのか、どんな判決になる可能性があるのか非常に不安になると思います。

こちらで、傷害事件の裁判の流れや、どんな判決がくだされるのかみていきましょう。

刑事裁判の大まかな流れは以下の通りです。

▼第一回公判

① 冒頭手続

人定質問、起訴状朗読、黙秘権告知、罪状認否

② 証拠調べ手続

検察官の立証、弁護人の立証、被告人質問

③ 弁論手続

検察官の論告求刑、弁護人の最終弁論、被告人の意見陳述

▼第二回公判(約10日後 )

判決言い渡し

通常の事件であれば、2回の公判で判決がでるのですね。

聞き馴染みのない言葉がたくさんでてきたかもしれません。

以下で各項目をくわしくみていきましょう。

①冒頭手続

まずはじめに冒頭手続きを行います。

冒頭手続きでは以下の手続きを行います。

冒頭手続きの内容
✔人定質問
✔起訴状の朗読
✔黙秘権などの被告人が有する権利の告知
✔起訴された公訴事実に対する罪状認否

まず、「人定質問」で被告人が人違いでないかを確かめます。

人違いで無いことが確認できたら、検察官が被告人が傷害事件を起こしたと考える事実を記載した起訴状の朗読をします。

「起訴状」には何が記載されているのでしょうか。

起訴状は、

  • どのような事実を立証しようとしているのか
  • 犯罪名

などを明らかにします。

傷害事件では、加害者が傷害事件に至った事実を立証されるということです。

また、裁判官は被告人に不利益を与えないため、「黙秘権」があることの説明をします。

その後、被告人と弁護人が、起訴状記載の罪を認めるか否か、また、こちら側の言い分を主張する機会があります。

この場での発言は後で覆すことがほぼ不可能です。

この刑事裁判の手続きが始まってから証拠調べに入るまでの手続きを「冒頭手続」といいます。

まとめると、

  • どんな傷害事件について裁判をするか
  • 傷害事件の罪を認めるかどうか

が冒頭手続きの内容ということですね。

②証拠調べ手続

冒頭手続きが終わると、次は「証拠調べ手続」です。

証拠調べ手続とは、検察官と弁護人が裁判官に対して、各証拠を示す手続きのことです。

証拠として取り扱われるものは大きく分けて以下の3種類あります。

  • 証拠書類
  • 証拠物
  • 人証(目撃者など、公判廷に出廷してもらう証人のこと)

各証拠をくわしく見ていきましょう。

証拠として取り扱われるもの
《証拠書類》
事件の関係者が作った書類(証拠物と扱われる場合もあります)
捜査機関が捜査結果を報告するため作った書類
供述調書など
《証拠物》
犯行に使用された凶器
犯行現場に落ちていた遺留品
家宅捜索によって押収された物など
《人証》
証人(目撃者、鑑定人など)

検察官と弁護人が以上の証拠を示していきます。

示される証拠は予め裁判官は把握しているのでしょうか。

裁判官は証拠調べ手続までは証拠を一切見ません。

証拠調べ手続きにおいて初めて証拠を目にします。

これは裁判官の予断を排除するためです。

このことを起訴状一本主義と呼びます。

さて、証拠を利用した証拠調べの中身をくわしくみてみましょう。

まずは検察官の冒頭陳述があります。

検察官による冒頭陳述

証拠調べ手続に入る前に、検察官がどのような傷害事件の犯罪事実を立証しようとしているのかをくわしく説明します。

先ほど説明した「起訴状」だけでは犯罪を構成する事実しか記載されていません・

冒頭陳述で具体的な傷害事件の事実を明らかにします。

通常の刑事裁判では、冒頭陳述は、検察官のみが行ないます。

ただし、弁護人も、裁判長の許可を受ければ、冒頭陳述を行なうことができます。

その場合、弁護側が立証を予定している、被告人に有利な事情を説明します。

つづいて証拠調べ請求をみてみましょう。

証拠調べ請求

検察官と弁護人が裁判官に対し、立証活動の予定を説明します。

証拠を調べるには、一方がそれを証拠とすることを裁判所に求めなければなりません。

そして、もう一方の意見を聞いた上で、裁判所が証拠とすることに問題がないと判断されたものについて、その内容を調べます。

刑事事件では、検察官が事件について証明する責任を負っています。

よって、まずは検察官側の証拠から調べます。

検察官の立証が終わった後、弁護側の証拠を調べます。

弁護人は、嘘が書かれてる被害者や関係者の調書や、内容が不正確な書面が請求された場合、その証拠に対して不同意の意見を述べることができます。

認められた証拠で、検察官の立証、被告人・弁護人の立証が行われます。

検察官の立証、弁護人の立証

裁判官が証拠調べ請求により、取り調べる必要があると決定した証拠については、証拠の取調べが行われます。

検察官は、採用された証拠によって立証を進めていきます。

証拠の提示の方法は証拠により様々です。

「書類」を調べるときは法廷で読み上げる方法

「証拠物」についてはその場にいる人たちに見てもらう方法

「証人」の場合には証人尋問を行う方法

と、証拠の種類に応じたそれぞれの方法で証拠を調べます。

立証活動は弁護人の弁護活動の中でも極めて重要な手続きといえます。

立証活動によって裁判官の心証が形成されるからです。

③被告人質問

証人尋問などの後に、被告人質問の手続きがあります。

被告人本人に話をする機会を与える被告人質問はどの裁判でも行われます。

被告人はこの手続きで、事実に争いのある傷害事件においては、

裁判官に直接自分の言い分を述べる

事実に争いが無い場合は、

今回の傷害事件についての謝罪や反省の気持ち

などを話します。

被告人質問は裁判の中でも極めて大切な手続きといえます。

④弁論手続

被告人質問が終わると「弁論手続き」に入ります。

弁論手続は、

論告・求刑

弁論

最終陳述

といった流れで進んで行きます。

こちらも内容をくわしくみてみましょう。

まずは論告・求刑です。

論告・求刑

論告とは証拠調べが全て終わり、検察官が今回の事件についての意見を述べる手続き

検察官は、

  • 検察官の提出した証拠で事実が認められること
  • どのような刑罰を与えるべきか

などについての意見を述べます。

どのような刑罰をあたえるべきかについての意見を述べた部分を「求刑(きゅうけい)」といいます。

例えば、「懲役〇年」「罰金〇円」などです。

最後に弁護人が最終弁論を行います。

最終弁論

弁護人が事実に争いがある場合、検察官の論告・求刑に対して反論を述べる手続き

無罪(一部無罪)であることの主張や、被告人に斟酌すべき情状があることなどの情状を主張します。

事実に争いのない場合は、被告人に出来る限り軽い刑が言い渡されるように被告人に有利な意見を述べます。

論告と最終弁論が終わると、最後に最終陳述の手続きがあります。

最終陳述

被告人が意見・反省を述べる手続き

弁護人が被告人に有利な意見を述べられる最後の機会が「最終弁論」です。

被告人の最終陳述が終わるとすべての審理が終了したことになります。

これを「結審」といいます。

通常の裁判では、その日のうちに判決は出されません。

最後に裁判官が判決宣告期日を指定して、閉廷となります。

⑤判決言い渡し

判決言い渡し」は裁判官が証拠を検討し、後日行われます。

判決の言い渡しがされることで裁判が終わります。

判決の言い渡しでは「有罪か無罪か」がまず言い渡されます。

判決言い渡しでは裁判長が結論となる「主文」を朗読し、その結論に至った理由を詳しく述べます。

主文では、無罪の場合は無罪と、有罪の場合は刑罰の内容が言い渡されます。

そもそも、傷害罪の結果が軽微な場合は、略式裁判で罰金刑になる可能性があります。

略式裁判とは、裁判所での裁判を開かない簡易な手続きのことです。

略式手続は簡易裁判所の管轄に属する事件のうち

  • 100万円以下の罰金、または科料を科す場合
  • 被疑者に異議がないとき

は検察官の請求によって行われます。

それに対し、傷害事件の結果が重大、または傷害罪の行為が凶器を使うなど悪質な場合は、正式裁判になる可能性が高いです。

以上が傷害事件の裁判の流れです。

実際はこんな風に裁判が流れているとは知らなかったかもしれませんね。

裁判の流れを知っていれば、もしご自身やご家族が刑事裁判を受けることになったときも心構えができます。

傷害事件はどんな判決になる可能性がある?

傷害事件の裁判の流れはよくわかりました。

「結局、どんな判決になるの?」

という点が気になると思います。

傷害事件の裁判ではどんな刑罰を受ける可能性があるのでしょうか。

傷害罪に定められている刑罰は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。

最終的に以上の範囲で判決が言い渡されます。

事件ごとに被害の程度や状況が異なります。

懲役刑と罰金刑の意味はご存じでしょうか。

なんとなく想像はつきますが、もう一度確認しておきましょう。

懲役刑:刑務所で刑務作業を負う刑罰

罰金刑:有罪判決を受けた人物から一定の金銭を強制的に取り立てる刑罰

傷害罪で懲役実刑となった場合は、刑務所に収監されて刑務作業を行わなければなりません。

判決で執行猶予がついた場合は、直ちには刑務所に収監されないので、刑務作業を行う必要もありません。

なお、傷害罪の刑期・刑罰については『傷害罪の判決|罰金・懲役実刑・執行猶予付判決の相場感を解説』をご覧ください。

弁護士が回答!傷害事件の裁判期間や裁判費用って?

傷害事件の裁判期間は?いつから始まる?

事件が起訴されて、判決がでるまでの期間はどれくらいなのでしょうか。

判決日まで時間が空くと、被告人自身も被告人の家族も不安で仕方ありませんよね。

傷害事件が起訴され、裁判で判決が出るまではどのくらいの期間かかるのでしょうか。

傷害事件が起訴されると、裁判所から被告人に起訴状の写しが送られてきます。

裁判は起訴状が送られてきてから約1ヶ月後に開廷されます。

争いのない事件であれば、1回の公判で終了します。

判決の言い渡しは第1回公判の約10日後に行われることが多いです。

比較的簡単な事件なら最短で1ヶ月半程で全行程が終了します。

事実に争いがあるなど複雑な事件の場合は、公判の時間や回数が増えます。

なので、判決までに長い時間がかかることがあるようです。

起訴れてから判決がでるまでの裁判期間を簡単な図でも確認しておきましょう。

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出典:https://atomfirm.com/wp-content/uploads/keijinonagare_5.png

傷害事件の裁判の裁判費用は?

刑事裁判は無料で開かれているわけではありません。

傷害事件について裁判をするには、費用がかかっています。

傷害事件で裁判を受けることになった方は裁判費用がいくらかかるのかと心配になっているかもしれません。

裁判の費用に関しては、「裁判費用」と「訴訟費用」という言葉が登場します。

実は、裁判費用とは主に民事裁判で登場する言葉です。

裁判費用は、民事裁判において訴訟を追行する際に当事者が裁判所に納める費用をいいます。

傷害事件のような刑事事件に関係してくるのは訴訟費用です。

傷害事件においての「訴訟費用」とはどのようなものを指すのでしょうか。

具体的には、次の3つが訴訟費用となります。

  1. ① 証人などに支給する旅費・日当・宿泊料
  2. ② 鑑定、通訳、翻訳をさせたときの鑑定人、通訳人、翻訳人に支給する鑑定料、通訳料、翻訳料など
  3. ③ 国選弁護人に支給する旅費・日当・宿泊料・報酬

刑訴訟法では、訴訟費用は原則として被告人に負担させることとなっています。

しかし、実際は、傷害事件などの刑事事件で、訴訟費用を被告人に負担させるケースはほとんどありません。

刑事裁判における訴訟費用については、「刑事訴訟費用等に関する法律」に定められています。

実際に、訴訟費用を払わせることは少ないようなのでその点は心配いらないようです。

【傷害事件Q&A】被害者との示談で裁判回避?慰謝料はいくら?

Q1.被害者と示談すれば裁判にならない?

傷害事件においての示談とは、傷害によって生じた賠償金をめぐるトラブルを、傷害罪の加害者と被害者の合意をもって解決することをいいます。

被害者側と示談すれば、裁判にならず事件が解決するのでしょうか。

被害者側との示談が成立しても必ずしも裁判を回避できるわけではありません。

しかし、示談が成立することは双方にとってメリットがあります。

示談を成立させることのメリットを確認しておきましょう。

加害者側のメリット
その後の刑事手続きにおいて、示談が成立しなかった場合と比べて有利に取り扱われます。
具体的には、刑事裁判にならない可能性や、不起訴で前科がつかない可能性が高まります。
軽微な傷害事件であれば不起訴になることも多いです。
前科がつかないというメリットは非常に大きいです。

続いて、被害者側のメリットです。

被害者側のメリット
民事裁判などの面倒な手続きを経ることなく、賠償金を受け取ることができます。
もっとも、示談の成立と同時に賠償金を受け取らなければ、その後に加害者に逃げられてしまうリスクもあるため、注意が必要です。
加害者に逃げられてしまった場合は、賠償金を受け取るためには、示談書を証拠として民事裁判などの手続きを取る必要が出てきます。

傷害事件において示談を成立させることは、双方にとってメリットがあります。

場合によっては、裁判を回避できるケースもあるようです。

傷害事件の示談については以下の記事もご覧ください。

Q2.傷害事件の慰謝料はいくら?

「被害者側にいったいいくらの慰謝料を払うことになるのか…」

家族が傷害事件の加害者になってしまった時、不安になる点の一つですよね。

そもそも、慰謝料とはどんな意味を持つものなのでしょうか。

慰謝料:苦しさなどの精神的苦痛を金銭的に評価したもの。

傷害事件を受けたことによる精神的苦痛に対し、支払われる金銭ということですね。

傷害事件の慰謝料の相場は一体いくらになるのでしょうか…

傷害罪の慰謝料の相場は、傷害罪によって生じた被害の程度によってさまざまです。

傷害罪による被害の程度が小さければ、慰謝料の金額は数万円程度でしょう。

これに対して、後遺障害が残るような重たい被害を受けた場合は、慰謝料の金額が数千万円を超えるケースもあります。

数千万円!今後の生活がどうなるか心配になります…

被害の重度によって、慰謝料の金額が異なることがあるのですね。

傷害事件で被害者側には、「慰謝料」だけを支払うことはありません。

通常、傷害事件の慰謝料は示談金の中に含まれることになります。

示談金とは、示談によって当事者が合意した金額をいいます。

では、傷害事件の示談金の具体例を参考にみてみましょう。

まずは、被害の程度が比較的軽微な傷害事件の示談金です。

比較的軽微な傷害事件の示談金(慰謝料)相場

事件概要示談金刑事処分
深夜、ナイトクラブで、客として来ていた被害者と体が接触して揉めた時に、被害者が首に掛けていたネックレスを破壊し、その際に被害者の首に擦り傷を負わせた事件。10万円送致無し
ハローワーク内で、被害者夫婦に対し、顔面をこぶしで数回殴るなどの暴行を加え、全治1週間の怪我を負わせた事件。32万円罰金50万円
駅のホーム先頭付近で50代男性と口論になり、その男性のマフラーをつかんで下に叩きつけた上、後方の線路に落とすなどの暴行を加え、全治約1週間の頭部挫創の傷害を負わせた事件。100万円不起訴

続いて、比較的重症な傷害事件の示談金の具体例です。

比較的深刻な傷害事件の示談金(慰謝料)相場

事件概要示談金刑事処分
交通トラブルを起こし、被害者に対して、顔面を3発殴るなどの暴行を加え、全治約3週間の傷害を負わせた事件。75万円不起訴
飲食店の客である被害者Aと口論の末、こぶしで殴るなどの暴行を加え、それを制止しようとした被害者Bにも暴行を加え、被害者Aには全治1ヶ月の鼻骨骨折、被害者Bには全治3日の左顎打撲の傷害を負わせた事件。75万円不起訴
新幹線内で前の座席に座っていた被害者に対し、座席を数回蹴るなどの暴行を加え、休業約3週間を要する頚部挫傷、頭部打撲傷などの傷害を負わせた事件。179万円不起訴

怪我の程度や状況によって示談金が大きくことなることがわかりました。

重傷な傷害事件の場合も示談が成立していると、不起訴処分になるケースもあるとわかりましたね。

傷害事件の示談金の相場は一概には言えませんが上記の例を参考にすると何となく金額がわかりそうです。

Q3.傷害事件は裁判員裁判にならない?

「裁判員制度」をご存じでしょうか。

この制度が導入された時には大きなニュースになりましたよね。

裁判員制度で選任される「裁判員」とは一体どんな人物なのか確認しておきましょう。

司法制度改革の一環として制定された「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」(平一六法六三)に基づき、くじで選定された国民の中から選任されて、裁判官と共に一定の刑事事件につき刑事訴訟手続に関与する者。(略)

簡単に言えば、裁判員とは刑事裁判に参加するくじで選任された国民ということですね。

衆議院議員の選挙権のある満20歳以上の日本国民であれば、原則として、誰もが裁判員になる資格を有しています。

「傷害罪」は対象の事件に含まれるのでしょうか。

では、どんな事件が裁判員制度の対象になるのでしょうかみてみましょう。

●人を殺した場合(殺人)

●強盗が,人にけがをさせ,あるいは,死亡させてしまった場合(強盗致死傷)

●人にけがをさせ,死亡させてしまった場合(傷害致死)

●泥酔した状態で,自動車を運転して人をひき,死亡させてしまった場合(危険運転致死)

●人の住む家に放火した場合(現住建造物等放火)

●身の代金を取る目的で,人を誘拐した場合(身の代金目的誘拐)

●子供に食事を与えず,放置したため死亡してしまった場合(保護責任者遺棄致死)

●財産上の利益を得る目的で覚せい剤を密輸入した場合(覚せい剤取締法違反)

「傷害罪」は、裁判員制度の対象の事件に含まれていませんね。

しかし、「人にけがをさせ、死亡させてしまった場合」の傷害致死罪は裁判員裁判になってしまうようです。

傷害致死罪は、刑事裁判になった場合、裁判員裁判で審理されることになります。

傷害致死罪は、裁判員裁判の要件である

「法定合議事件であって故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に関するもの」

に該当するからです。

もっとも、裁判員裁判が開かれるのは、第一審に限られます。

裁判員が関わった判決の内容に不服があり、控訴を申し立てた場合は、高等裁判所において、裁判官だけで審理される裁判を受けることができます。

Q4.少年が起こした傷害事件でも裁判になる?

未成年が起こした傷害事件が刑事裁判になることはあるのでしょうか。

自分の未成年の子供が傷害事件を起こした際、裁判になってしまうかは非常に心配です。

未成年者が起こした傷害事件の場合、通常は刑事裁判ではなく少年審判を受けることになります。

軽微な傷害事件の場合は、少年審判が開かれない場合もあります。

未成年の傷害事件の扱いは、成人の場合と異なることが多いのですね。

傷害事件以外で、殺人などの重大犯罪においては、未成年者でも刑事裁判を受けるケースがあります。

ちなみに、刑事裁判は公開の法廷で行われますが、少年審判は原則的には非公開です。

例外的に、「少年に係る一定の重大事件の被害者等は、一定の要件の下、家族裁判所の許可により、審判を傍聴できる」ことになっています。

少年の傷害事件についてくわしく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

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最後に一言アドバイス

今回は、「傷害事件の裁判」についてお送りしました。

最後に先生からひとことお願いします。

傷害事件の当事者になり、逮捕されてしまった方、またそのご家族の方。

傷害事件は被害者対応など、早急な対処が事件結果を左右します。

裁判になる前にできる様々な弁護活動があります。

事件の当事者になってしまったらまずは弁護士に相談することをオススメします。

まとめ

傷害事件の裁判の流れを知り、疑問も解決できましたね。

記事の中で被害者との示談や傷害事件の裁判においては弁護士のサポートが必須とわかりました。

傷害事件の当事者になってしまったら、ご紹介した

を利用し、弁護士に相談することをオススメします。

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本記事以外で、傷害事件に関して知っておきたい情報は『傷害事件で逮捕・前科を回避するための正しい対処法』にまとめているので、興味がある方はご覧ください。

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