傷害事件で損害賠償請求されたら|相場や示談の有効性を解説
傷害事件を起こして被害者の方にケガを負わせたにもかかわらず、なにも対応をしなかったとしたら…
ある日突然、損害賠償請求の通知書が送られてきた?
いきなりのことだと不安で仕方ないと思います。
そこで、本日は「傷害事件と損害賠償請求」について解説していきたいと思います。
- 損害賠償請求とは?
- 傷害事件の損害賠償請求権に時効はある?
- 傷害事件を示談するなら…示談金・慰謝料の相場は?
傷害事件における損害賠償請求について、しっかりレポートしていきたいと思います。
アトム法律事務所の弁護士に、法律部分の解説をお願いしています。
目次
傷害事件における損害賠償請求について解説
傷害事件というと、どのような事件を想像するでしょうか。
傷害事件とは…?
・顔をこぶしで殴って、相手のあごの骨を折った ・バットを振り回して頭部に当たり、数針ぬうケガをおわせた ・ナイフで腹をさした |
傷害事件は、傷害行為によって人を傷つけてしまうことです。
このような傷害事件の加害者は、被害者から治療費を支払うなどの責任をとるように損害賠償請求を受ける可能性があります。
傷害事件における損害賠償について考えていきたいと思います。
損害賠償請求とは?
そもそも、損害賠償請求とは何なのでしょうか。
損害賠償請求
他人に与えてしまった損害に対して金銭により賠償を請求されること
傷害事件では損害賠償請求をうける可能性があることが分かりました。
損害賠償についてくわしくはこちら
傷害事件の損害賠償は民事上の責任を負うこと
傷害事件は、「民事事件としての側面」と「刑事事件としての側面」を持ちあわせています。
刑事事件/民事事件それぞれの側面で、負うべき責任が発生します。
傷害事件
刑事事件/民事事件で負うべき責任
刑事事件 | 刑法などの法律違反に対して国家から責任追及される |
---|---|
民事事件 | 被害者から金銭による賠償を求められる |
このように被害者に怪我を負わせるような傷害事件をおこした場合、刑事・民事の両面で責任を負うことになります。
傷害事件の損害賠償とは、民事上の責任を果たすことということが分かりました。
傷害事件の損害賠償請求権に時効はあるのか?
傷害事件の損害賠償請求権は被害者の方がもっています。
この請求権には、時効があるのでしょうか。
- 損害賠償請求権に時効はあるのか?ないのか?
- 時効があったら何年なのか?
時効について解説をすすめていきたいと思います。
傷害事件の損害賠償請求権…時効は3年?20年?
傷害事件における損害賠償請求権に時効はあるのでしょうか。
消滅時効は、
- 3年のケース
- 20年のケース
に分けられます。
被害者などが損害・加害者を知った時から | 3年 |
---|---|
不法行為の時から | 20年 |
損害賠償は、消滅時効が成立すれば請求されなくなることになります。
傷害罪の時効については『傷害罪の時効|公訴時効、告訴・民事・慰謝料の時効は何年?』で詳しく解説しているので、是非ご覧ください。
傷害事件で損害賠償請求される前に示談を検討…示談金・慰謝料相場は?
傷害事件で損害賠償請求された…
このような事態におちいる前に、検討していただきたいことがあります。
ポイント
損害賠償請求される前に示談を検討する
傷害事件をはじめとした刑事事件がおきると、しばしばこの「示談」という言葉を耳にする機会が多いと思います。
ここからは、傷害事件における示談について確認していきたいと思います。
示談とは?傷害事件の損害を示談金・慰謝料で償う
そもそも示談とはいったいどのようなものなのでしょうか。
示談
裁判手続きによらず「当事者双方の合意」によって、民事上の紛争を解決すること
民事上の紛争を、話し合いで解決することが示談では可能です。
傷害事件における示談は、「傷害行為によって負わせた被害を回復すること」です。
被害回復のために、示談金が支払われることになります。
では、示談金とあわせて耳にすることが多い慰謝料とはどのような違いがあるのでしょうか。
慰謝料
被害者の精神的苦痛に対して支払う金銭
あくまで、慰謝料は示談金の構成要素の一つです。
示談は、口約束でも成立します。
しかし、のちのち言った言わないの争いごとが懸念されます。
法律的なリスクを回避することのできる示談を成立させるには、弁護士の存在が心強いと思います。
示談の流れについてくわしくはこちらの動画をご覧ください。
傷害事件における示談についてくわしくはこちら
傷害事件の示談金・慰謝料相場を知る
傷害事件における示談の重要性について認識することができました。
では、示談金や慰謝料はどのくらいなのでしょうか。
相場があるのかどうか気になります。
そこで、本日は実際にあった事件の示談金例を紹介していきたいと思います。
示談金の一例
- 示談金「10万円」のケース
- 示談金「14万円」のケース
- 示談金「75万円」のケース
かなり金額に幅があるようです。
まずは、示談金「10万円」のケースからみていきたいと思います。
事件の概要 |
---|
交通トラブルからいさかいとなり、被害者の肩や首を強く押したり殴ったりして傷害を負わせた |
示談金・慰謝料 |
10万円 |
結果 |
不起訴 |
示談が成立して、「不起訴」となったケースです。
つづいて、示談金「14万円」のケースを見ていきたいと思います。
事件の概要 |
---|
職場の同僚の顔面を拳で殴るなどして、全治2週間を要する傷害を負わせた |
示談金・慰謝料 |
14万円 |
結果 |
罰金30万円 |
こちらは示談が成立していますが、「罰金刑」が言い渡されたようです。
示談成立となっても、有罪判決が言い渡される可能性はあるようです。
さいごに、示談金「75万円」のケースを見ていきたいと思います。
事件の概要 |
---|
交際相手である被害者と口論になり、被害者の顔面などを殴打するなどして全治約3週間の傷害を負わせた |
示談金・慰謝料 |
75万円 |
結果 |
不起訴 |
こちらも示談が成立し、「不起訴」となったケースです。
他のケースと比べて示談金が高額なように感じますが…
示談金は事件によって金額がさまざまです。
ここまでに、3つのケースを紹介してきました。
傷害事件と一口にいっても、事件の内容ごとに示談金・慰謝料の金額は変わってきます。
とはいえ、どのような事件でどのくらいの示談金が支払われることになったのか知っておくことは大切です。
そこで、こちらをご活用いただきたいと思います。
傷害事件だけでなく、さまざまな刑事事件で支払われた実際の示談金の金額を知ることができます。
気になる方は、こちらもあわせてチェックしてみてください。
傷害事件における示談金についてくわしくはこちら
傷害事件で損害賠償請求される前に弁護士に相談
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傷害事件で損害賠償請求を受ける前に、弁護士に相談することが大切です。
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最後に一言アドバイス
最後に一言、弁護士からアドバイスをいただきます。
と不安をお持ちの方は、今すぐ弁護士にご相談ください。
示談によって、傷害事件の被害回復に努めることは、刑事処分によい影響を与えることになります。
不起訴となれば、前科がつくこともありません。
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