盗撮の弁護士費用の相場|示談金とあわせた盗撮事件の費用総額を解説
2023年7月13日以降の事件は「撮影罪」に問われます。
ご自身やご家族が盗撮事件事件を起こしてしまった場合、今後の流れとともに、お金の面も心配ですよね。
弁護士に依頼したいけれども
- 弁護士費用の相場がわからない
- 弁護士費用の内訳がわからない
- 示談金の相場も気になる
といった不安やお悩みを抱えているかと思います・
本記事では、盗撮事件の解決までにかかる費用総額を、具体的な事例も交えながら丁寧に解説していきたいと思います。
専門的な部分については数多くの刑事弁護を手がけ、示談の事案についても詳しいアトム法律事務所の弁護士に解説をお願いしています。
よろしくお願いします。
実際に成立した示談の実例を踏まえつつ、
- 示談金や弁護士費用の相場がおよそいくらになるのか
- 示談書や謝罪文の書き方
などを解説していきます。
また、示談が成立した場合は逮捕を回避したり不起訴になる可能性も上がるのかなど、示談成立後の流れにも触れていく予定です。
示談の流れや方法を知っていれば、もしものときでも的確かつスピーディに行動し、すぐに不安を払拭できる可能性が高まります。
このページで盗撮事件を犯した際の示談の方法をしっかりと学び、万が一に備えていきましょう。
なお、示談に関する細かな質問についてはこちらをご覧ください。
目次
盗撮事件における弁護士費用はいくらになるか
弁護士費用の内訳
まず、実際に弁護士に依頼する場合の弁護士費用はいくらになるのでしょうか。
これからその金額についてお話していきたいと思いますが、その前に、弁護士費用の内訳がどのようになっているのかをご説明します。
弁護士費用の内訳一覧
- ① 相談料:示談を頼む前に助言をもらう費用。初回無料の事務所や初回30分無料の事務所がある。
- ② 着手金:弁護活動を始める時に払う費用、結果に関わらず支払う必要がある。
- ③ 成功報酬:弁護活動の成果に応じて払う費用、最終的な成果の程度によって金額は変わる。
- ④ 日当:弁護士が面会・公判出廷などの出張をすることに対する報酬。
- ⑤ 実費:書面交付・郵送費用などの必要経費。
弁護士費用は上記5つの費目で構成されているんですね。
それでは、各費目の内容を詳しく検討していきましょう。
相談料
示談で解決する見込み、想定される示談の金額、逮捕の可能性などについて、アドバイスをもらうための費用です。
被害者の示談や警察・裁判所などとの交渉を弁護士に頼むにあたって、最初に事務所で法律相談をする必要があることが多いです。
相談料金は30分5000円が標準的で、初回相談料が無料の事務所もあります。
盗撮事件を対象に無料相談を行っている弁護士も多いので、まずは確認してみましょう。
着手金
示談や弁護活動がうまくいったかどうかにかかわらず生じる費用です。
盗撮行為を否認しているか、逮捕されているかなど、状況に応じて金額が変動することが多いようです。
20万円~80万円という金額に収まるようです。
具体的な金額は、弁護士事務所で相談して確認してみるのがよいでしょう。
報酬
示談が成立したり、不起訴を獲得したり、弁護活動の成果が出た場合に生じる費用です。
成功報酬や報酬金と書かれている場合もあります。
何を目的とするかによって金額が変わるようです。
これも最大でいくらかかるか、相談時に確認してみるとよいでしょう。
日当
警察署、裁判所、示談交渉場所などに弁護士が出張する場合の費用です。
着手金に含めている弁護士事務所もあるので、各事務所に確認が必要です。
弁護士費用の決まり方
上記5つの合計が弁護士費用になるわけですが、それぞれの金額はどのように決まるのでしょうか。
各事務所で料金は自由に設定することができるのですが、事務所によっては着手金の中に日当を含めているところもあります。
また、
- 盗撮で逮捕されている場合は着手金が高くなる
- 起訴された場合は着手金が高くなる
- 逮捕後の釈放で成功報酬を上乗せする
という料金設定をしているところもあり、逮捕後や起訴された後は弁護士費用が高くなるという傾向にあるようです。
加害者が置かれている状況によって弁護士費用は変動するため、一概には言えないようですね。
しかし、盗撮事件の弁護士費用の総額はいくらほどが相場なのでしょうか。
ある事務所の実例を二つ見てみましょう。
逮捕されている場合 | 逮捕されていない場合 | |
---|---|---|
着手金 | 5万円 | 20万円 |
示談交渉の着手金 | 15万円 | 発生しない* |
不起訴の報酬金 | 20万円 | 20万円 |
実費・日当 | 0円 | 0円 |
弁護士費用総額 | 40万円 | 40万円 |
逮捕されている場合で40万円、逮捕されていない場合でも40万円ですね。
事務所によりますが、逮捕されている場合のほうが弁護士費用が高くなるケースもあるのでご注意ください。
また、事務所や事件の内容によっては費用総額が50万円~150万円ほどになることもあるため、上記はあくまでも一例として捉えておくと良いでしょう。
盗撮の示談金相場はいくら?
弁護士費用がわかったところで、続いては示談について検討していきましょう。
そもそも、示談とは何なのでしょうか。
なんとなく「加害者が被害者にお金を払って事を荒立てないようにしてもらうこと?」というイメージはあるかと思われます。
まずここで示談に関する知識を学んでいきましょう。
示談とは
- 示談とは、民事上のトラブルを当事者間の裁判外の合意で解決することをいう。
- 示談の取り決めを記載した書面を示談書と言い、一般的に示談金の金額や支払い方法、その他の示談の条件が記載される。
- 示談の取り決めの話し合いをすることを示談交渉と言い、被害者の連絡先を知らない場合でも弁護士に依頼すれば交渉できる場合がある。
以上が示談の概要です。
示談について基本的なことを学んだところで、次に示談金の相場について解説していきます。
示談金は50万円が相場?
さて、盗撮事件を犯した際の示談金の相場についてですが、一体いくらになるのでしょうか。
一概には言えないのですが、盗撮事件を犯した加害者が被害者に支払う示談金の相場は10〜50万円ほどに収まる場合が多いです。
初犯の場合だとまた少し異なってくるのですが、それに関しては後述します。
実例で言うと、
- 電車内で携帯電話の撮影機能を用いてスカート内を盗撮した。
- 駅のホームで女性のスカート内を盗撮した。
という場合だと30〜50万円ほどの示談金で解決したケースがあります。
ただ、場合によっては100万円を超える示談金を支払った実例もあります。
100万円を超すようなケースもあるものの、比較的多いのは30〜50万円ほどのようですね。
「盗撮の示談金相場|10万円から210万円のケースまで網羅」に14種類の実例が紹介されていますので、良ければご覧になってみてください。
実際の盗撮事件における示談例を、上記ページの中からいくつか紹介してみます。
場所 | 概要 | 示談金 | 刑事処分 |
---|---|---|---|
電車内 | 携帯電話の録画機能で撮影 | 10万円 | 不起訴 |
コンビニエンスストア | スマホの動画機能で撮影 | 30万円 | 不起訴 |
駅ホーム | 小型デジタルカメラで撮影 | 50万円 | 不起訴 |
温泉施設 | ビデオカメラで動画撮影 | 80万円 | 不起訴 |
風俗店内 | 鞄に仕込んだipodで動画撮影 | 210万円 | 送致なし |
示談金の幅は10万円〜210万円と非常に広いですね。
一般的には30〜50万円ほどに収まるケースが多いものの、
- 被害者や加害者の立場
- 盗撮の手段や目的
によって示談金が上下する傾向があるようです。
初犯の示談金相場
次に、盗撮初犯の場合の示談金相場について解説していきたいと思います。
初犯だと示談金が安くなる、というようなことはあるのでしょうか。
実は、初犯の盗撮だからといって示談金が安くなるようなことはあまりありません。
事案の内容にもよるのですが、30万円前後になる場合が多いです。
初犯ということを鑑みて大きく減額される、というようなことはあまり無いようです。
そのため、弁護士が不要と考えてしまう人もいるようです。
しかし、後ほど詳しく説明するのですが、弁護士をつけていれば示談交渉がスムーズに進み、前科がつく可能性を抑えられることがあります。
そのため、初犯であっても弁護士に依頼する意味は充分にあると言えます。
なお、盗撮事件の示談金相場や示談の流れについて詳しく知りたい方は『盗撮の示談金額の相場2020!50万円って本当?示談拒否だと…』で詳しく解説しているので、興味がある方はご覧ください。
盗撮事件を起こしたら総額でいくらかかるのか
ここまで、弁護士費用と示談金相場についてまとめてきました。
この記事を読まれている方としては、弁護士費用+示談金でトータルいくらかかるかが一番気になると思われます。
盗撮事件の内容によって弁護士費用は違いがありますし、示談金も被害者によって違いがあるようです。
そのため、ハッキリ言いがたいですが、雑感として、トータル100~200万円あれば、足りるように感じました。
いかがでしょうか?
ありがとうございました!
100~200万というのはけっして安くありませんね。
しかし、示談の成立のメリットとその後の人生への影響を考えると高くないとも言えます。
最終的に、弁護士に頼まなくても無料相談をやっている事務所は多いので、ひとまず相談して損はないですね。
盗撮事件の示談交渉なら弁護士に相談!
ここまで、盗撮事件の弁護士費用や示談金相場を紹介しました。
盗撮事件を起こしてしまった場合にかかる費用総額が明確になったのではないでしょうか。
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盗撮の示談に詳しい弁護士事務所もあるはずです。
不安な気持ちを払拭するためにも、じっくり探してみてくださいね。
最後に一言アドバイス
いかがでしたでしょうか。
最後にアトム法律事務所の弁護士からひと言アドバイスをお願いします。
盗撮の示談交渉をしたいけれども、被害者と連絡が取れなくて交渉できないなどと不安に思っている方もいるでしょう。
もし盗撮をしてしまった場合は、示談書で双方の合意を取ったり、謝罪文で謝罪の意思を示すことによって前科がつく可能性を下げられる場合があります。
弁護士に依頼すれば、
- 被害者との示談交渉をスムーズに進めてくれる可能性がある
- 示談書や謝罪文の書き方にアドバイスをくれる
などのメリットがありますので、お悩みの方は今すぐ弁護士にご連絡ください。
まとめ
このページを最後までご覧になってくださった方は、
- 盗撮の弁護士費用はおよそ50~150万円前後が目安
- 盗撮の示談金の相場はおよそ30〜50万円が目安
- 盗撮事件では100〜200万円の支払いが見込まれる
ということについて、理解が深まったのではないでしょうか。
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また関連記事をご用意しましたので、他の事例にもご興味あればぜひご覧になってみてください。
このページが、盗撮での示談に関心を寄せられている方のお役に立てれば何よりです。