過去の逮捕記事は削除可能?逮捕歴・犯罪歴・前科などを削除する方法は…
「逮捕され、事件が実名報道されてしまった…」
刑事事件で逮捕されると、テレビや新聞、ネットのニュースで実名報道される可能性があります。
もし、逮捕され実名報道されてしまった記事は削除することができるのでしょうか。
刑事事件の加害者もこれから人生は続きます。
いつまでもネットに実名で記事が残っていては大変困りますよね。
今回は「過去の逮捕記事は削除可能?」というテーマでお送りします!
専門的な部分は弁護士の先生に解説をお願いします。
ご自身の事件を実名報道された場合、当該記事を削除できるか否かは非常に気になると思います。
逮捕記事と削除の関係について解説します。
よろしくお願いします。
目次
逮捕記事が削除されないとどんな影響がある?
「過去に逮捕された記事が今でも検索結果上位に表示される…」
罪を犯したことはもちろんいけないことです。
しかし、刑罰も受け、心から反省し、更生に向けて取り組んでいる場合。
実名報道された記事がいつまでも残ってしまうのは非常に困ります。
過去の逮捕記事を削除したい…
と思ったとき、削除することは可能なのでしょうか。
まずは逮捕記事がいつまでも残ることでどのような弊害があるかみていきましょう。
刑事事件で実名報道記事を書かれた!社会復帰は厳しい?就職は?
もし、事件を実名報道されてしまうと社会復帰は厳しいのでしょうか。
実名報道されてしまい、事件を会社に知られたらクビになってしまうのでしょうか。
刑事事件で逮捕されても、人生は続きます。
会社から解雇されてしまうと今後が心配ですよね。
テレビや新聞で事件が実名報道されてしまうと、会社に事件が知られる可能性が高まります。
また被疑者の実名に加え、会社名も報道されると、会社の社会的信用が損なわれます。
そのため、実名報道されると、解雇される可能性が高くなるといえます。
やはり、実名報道されてしまうと解雇される可能性は高まるのですね。
解雇されてしまえば、その後の社会復帰が困難になってしまいます。
また、再就職でも事実上不利益を負う可能性があるでしょう。
これから就職活動をする方も、影響を危惧されると思います。
ネットニュースなどに実名が載ってしまうと、影響が無いとは言い切れませんね。
それ以外に、実名報道のデメリットは?
事件が実名報道されるのか、漠然とした恐怖を覚えると思います。
実名報道された場合、解雇以外にどんなデメリットが待っているのでしょうか。
前科は刑事裁判で有罪が確定しなければつきません。
ですが、世間やマスコミ・ネット上では「逮捕=犯罪者」という認識を持たれてしまうことが多いです。
たとえその後、不起訴や無罪を獲得しても、世間やネットに広まったイメージを拭うのは困難です。
実名報道される具体的なデメリットについては、
職場や学校、結婚など社会生活上の様々な場面で、事実上の不利益を被る。
という点が一番大きいでしょう。
さらに、一度、実名報道されるとインターネットに残り続けます。
実名報道をされないことは今後の社会復帰の観点から、非常に重要といえますね。
では、実名報道を回避するためにはどのような対処をすればよいのでしょうか。
実名報道を回避するためには、弁護士を立てて事件を穏便に解決することが一番です。
逮捕前に被害者側と示談が成立し、刑事事件化しなければ、実名報道されることもありません。
警察が関与したあとでも、弁護士なら、捜査機関のマスコミ担当者に情報リークを控えるよう意見書を提出することができます。
弁護士に提出してもらう意見書は、直ちに法的な効果が発生するものではありません。
しかし、リークや実名報道のリスクを下げる「事実上の効果」は期待できるでしょう。
逮捕歴・犯罪歴の記事は削除可能?
過去の逮捕記事は削除依頼を出せば削除できる?
ネットに実名でニュース記事が残ることの弊害についてよくわかりましたね。
もし、ネット上にいつまでも実名報道の記事が残ってしまえば今後の生活にも影響しそうです。
過去の逮捕歴・犯罪歴についての記事を削除することは可能なのでしょうか…
逮捕記事の削除の問題についてはこんな記事がありました。
インターネット検索サイト「グーグル」に対し、自身の逮捕歴に関する検索結果を削除するよう求め、さいたま地裁に提訴し係争中だった男性が請求を放棄したことが1日、分かった。訴訟に先行していた仮処分申請で最高裁が1月、削除には厳格な条件を満たす必要があるとする初の基準を示し、削除を認めない決定をしていた。(略)
訴状によると、男性は児童買春・ポルノ禁止法違反罪で罰金50万円の略式命令を受け、名前と住所を検索すると逮捕時の記事が表示される状態だとしていた。
仮処分申請では、地裁が2015年12月、「忘れられる権利」という言葉を使って削除を命じた。しかし東京高裁がこの決定を取り消し、男性が抗告。最高裁は「プライバシーの保護が情報を公表する価値より明らかに優越する場合に限って削除できる」とした上で、削除請求は退けた。
出典:日本経済新聞 2017/05/02 1:33:00
こちらは過去に児童買春・ポルノ禁止法違反罪で略式命令を受けた男性のニュースですね。
ネットに実名でニュースが載ってしまうと、訴えても削除要請が認められない場合があるようです。
やはり、一度拡散してしまったニュース記事を削除するのは困難なのでしょうか…
一度、事件が実名報道されてしまうとネットや新聞・週刊誌の記事を全て削除するのはほぼ不可能です。
また、もし記事を削除できても報道を目にした人々の記憶を消すことはできません。
事件の当事者になってしまったら、実名報道を回避するように対処しましょう。
やはり、実名報道されてしまった記事をネット上から完全に消すのは難しいのですね…
しかし、事件がもし、冤罪や不起訴、無罪だった場合、ネットにいつまでも事件のことで実名が残るのは不名誉です。
事件が実名報道された場合、削除依頼を出せば削除することは可能なのでしょうか。
この問題についてはこちらのニュースをご覧ください。
自分の名前をインターネットで検索すると犯罪行為に関わっているかのような結果が表示されるとして、東京都の男性がネット検索大手「ヤフー」(東京)に結果の削除を求めた仮処分申請で、東京高裁(斉木敏文裁判長)がヤフーによる名誉毀損(きそん)の成立を認めて十一件の削除を命じていたことが十九日、関係者への取材で分かった。
最高裁は昨年一月の決定で、検索で表示される逮捕歴の記事を巡り、公表の利益よりもプライバシー保護が明らかに優先される場合は削除が認められると判断。名誉毀損の問題には触れていなかった。(略)
出典:東京新聞 TOKYOWeb 2018年1月19日 夕刊
逮捕歴の削除要請を最高裁は厳格な要件が必要としていました。
しかし、名誉毀損になるような記事であれば削除要請が認められる余地を東京高裁が認めた例です。
とはいえ、記事の削除依頼が認められたとしても、掲載されているのはそのページだけではありません。
ネットすべての情報を消すのは大変困難です。
よって一度実名報道されてしまうと、実名がネット上に残り続ける可能性は非常に高いです。
まずは報道されないように働きかけるべきですね。
【弁護士無料相談】身近な方が事件の当事者になってしまったら…
今回の特集で判明したように、一度、報道された逮捕記事を完全に削除するのは相当困難です。
よって、逮捕後、まずは報道されないように対処しましょう。
事件が新聞やテレビで報道されなければ、スムーズな社会復帰が可能となります。
逮捕記事が新聞やネットに載らないためには、弁護士を通して捜査当局に意見書を提出するのが一つの方法です。
もしご自身やご家族が事件の当事者になってしまったら、一度弁護士に相談してはいかがでしょうか。
こちらでは弁護士無料相談ができる窓口と全国弁護士検索窓口をご紹介します。
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最後に一言アドバイス
今回は「過去の逮捕記事は削除可能?」というテーマでお送りしました。
みなさんの知りたい情報はありましたか?
一度、事件が実名報道されてしまうと完全に削除することは非常に困難です。
もし、ご自身やご家族が事件の当事者になった場合、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士であれば、逮捕記事が新聞やネットに載らないよう、捜査当局に意見書を提出することも可能です。