逮捕歴は検索可能?逮捕者の名前は検索で発覚してしまうの?
このページは、ご自身やご家族が傷害・窃盗・痴漢・薬物といった刑事事件を起こして警察に逮捕された方向けのページです。
逮捕は人生の一大事です。
逮捕後の流れや、逮捕と仕事・生活との関係をしっかり押さえて、この困難を乗り切っていきましょう。
法律的な部分の解説は、テレビでお馴染みのアトム法律事務所の弁護士にお願いしています。
よろしくお願いします。
逮捕歴の検索や、逮捕と就職や前科との関係を、実例を織り交ぜながら、しっかりと解説していきたいと思います。
目次
逮捕歴とはなにか。前科との違い。
そもそもの話になってしまうのですが、、、
逮捕歴と前科は一緒ですか?違いますか?
インターネット上では、人によって言うことが違っていて、、、
法律的な正解が知りたいです!
逮捕歴と前科の違いについて、教えてください。
逮捕歴と前科は、まったく違います。
逮捕歴とは、文字どおり、警察によって逮捕された経歴をいいます。
これに対して、前科とは、刑事裁判によって有罪判決を受けた経歴をいいます。
逮捕されても、刑事裁判で有罪判決を受けなければ、前科はつきません。
これに対して、逮捕はされなくても、刑事裁判で罰金や懲役などの有罪判決を受ければ、前科がつきます。
逮捕歴だけであれば、誤認逮捕の可能性もあるので、無罪推定の原則のもと、公に不利益を受けることはありません。
そこで、ご家族としては、仮に逮捕されたとしても、何とかして不起訴処分を得て、前科がつかないように対策を立てていくことが重要になってきます。
逮捕歴だけであれば、前科がついた場合と比べると、まだ社会復帰が容易です。
逮捕歴と前科は違う!
これがファイナルアンサーになります。
なお、前科と逮捕歴との違いは『【前科とは】前歴・逮捕歴との違いや意味|就職できない?消えることはある?』でも詳しく解説しているので、興味がある方はご覧ください!
逮捕歴の検索や調べ方。削除や消す方法はどうする?
逮捕歴は検索したり調べたりすることはできますか?
今の会社に逮捕されたことがばれるのではないかと心配です、、、という相談が、このサイトにも多く寄せられます。
弁護士に依頼すれば、逮捕歴を削除したり消すことは可能ですか?
基本的に、逮捕歴を調べることができるのは、捜査機関だけです。
市役所などは、逮捕歴のデータベースにアクセスできないので、逮捕歴が拡散することは考え難いです。
もっとも、実名報道やネット上の噂話で逮捕歴が拡散するリスクはあります。
この点、弁護士に依頼しても、捜査機関のデータベースに登録された逮捕歴を削除したり消したりすることはできません。
弁護士としては、逮捕歴自体は消すことはできませんが、その後のより悪い事態である「前科」がつかないように、弁護活動をしていくことになります。
先ほども述べたとおり、逮捕歴と前科は別物です。
逮捕歴しかない場合は、前科がついた場合と比べて社会復帰が容易なので、その後の「前科をつけないための活動」が勝負になります。
なるほど。
逮捕歴自体はそれほど気にしなくても大丈夫、ということですね。
それよりも、問題は前科。
前科さえつかなかったら何とかなる、というイメージですね。
実名報道で逮捕歴がバレる?報道されない方法は?
逮捕されたら実名報道されるんですか?
実名報道されたら、不起訴になっても意味ないような気がして、、、
弁護士に依頼すれば、実名報道されないものでしょうか?
弁護活動によって、逮捕の実名報道を法律的に阻止することは困難です。
逮捕の報道には、公益目的が認められるからです。
もっとも、実名報道されるか否かは、捜査機関の裁量によることが多いです。
そこで、弁護士としては、捜査機関の担当官に実名報道を控えるべき旨の意見書を提出して、実名報道の抑止を求めていくことになります。
家族からの嘆願書や、逮捕された人を取り巻く一連の環境を記載し、十分な証拠を添付して意見書を提出することで、一定の理解を得られるケースもあります。
実名報道されなければ、逮捕されたこともばれないことが多いので、この点のメリットは非常に大きいです。
実名報道との関係では、書面の法律的な効果が弱かったとしても、万全を尽くすことが大切だと考えています。
実名報道が一番コワいです、、、
万が一のことを考えたら、ぜひ意見書を提出して欲しいと思いました。
逮捕歴のある人が就職や前科でデメリットを受けない方法は?
逮捕されてしまったら逮捕歴が残るので、とにかく実名報道を避けることができればいいのですね。
ここからは、逮捕歴があっても就職や前科でデメリットを受けない方法を探求していきます!
そんな方法あるの!?
気になりますよね。
まずは逮捕の流れをしっかり押さえておくことが大切
逮捕されても、就職や前科でデメリットを受けない方法を教えてください。
まずはパニックにならないために、逮捕の流れについて正しく理解しておくことが大切です。
逮捕後の流れが分かっていると、気持ちの面でも余裕をもって対応できることが多いです。
それでは、逮捕の流れについて、順にみていきましょう。
警察による逮捕の流れは?
まずは、警察による逮捕の流れについて教えてください。
逮捕っていつも突然なんですか?
警察による逮捕の流れは、大きく、①現行犯逮捕と②通常逮捕とに分けられます。
事件の当日に逮捕されるのが現行犯逮捕です。
これに対して、事件の当日ではなく、後日に逮捕されるのが通常逮捕です。
現行犯逮捕の場合は、事件のその場で目撃者によって逮捕され、そのまま警察に引き渡されます。
後日逮捕の場合は、一定の捜査が進み、逮捕のための証拠が固まった段階で、裁判所から逮捕状が発行され、逮捕が執行されます。
警察から電話があった時に、警察官から「あなたのご主人ですが、駅で喧嘩してたからそのまま逮捕したよ。」というふうに告げられたら、それは現行犯逮捕ということですね。
一方で、家に警察が逮捕しに来た場合は、通常逮捕ということで、逮捕状が出ていた!ということになります。
逮捕から勾留の流れは?
それでは、逮捕から勾留までの流れについて教えてください。
逮捕後すぐに釈放されるケースもあるんですよね?
逮捕の制限時間は、48時間〜72時間です。
この制限時間の間に、検察官が裁判官に対して勾留を請求しなかったり、勾留請求を受けた裁判官が勾留を決定しなかったりすれば、留置場から釈放されることになります。
これに対して、勾留が決定された場合は、最短で10日間の勾留生活となり、さらに10日間延長される可能性があります。
勾留の最終日、これを「満期日」というのですが、この日に事件が起訴された場合は、さらに勾留が続き、保釈が認められない限り、裁判の終了まで勾留生活が続くことになります。
※刑事裁判の場合は、裁判の終了まで2か月前後かかることが多いです。
長い!
思ってたよりも、長いですね。
アメリカの映画のように、保釈金を払ってすぐ釈放とはならないのか、、、
逮捕から起訴・裁判の流れは?
では、逮捕から起訴・裁判の流れについて教えてください。
逮捕が長引いた場合、逮捕された人はどうなるのでしょうか、、、
逮捕のあとに10日間の勾留が決定されても、勾留が決定されずに釈放されても、警察の捜査はそのまま続くことになります。
事件が刑事裁判になるのは、検察官が事件を起訴した場合に限られます。
※逆に言えば、検察官から事件を起訴されなければ、刑事裁判になることはなく、有罪判決を受けることもありません。
起訴までの期間は、勾留が決定されたケースでは10日〜20日程度、釈放されたケースでは数か月程度のことが多いです。
起訴されたあとは、刑事裁判が終わるまで2か月程度かかることが多いです。
釈放されたケースでは、自宅から裁判所に出向いて行き、刑事裁判に出廷することになります。
これに対して、勾留されたままのケースでは、保釈が認められない限り、留置場や拘置所から刑事裁判に出廷することになります。
なるほど。
逮捕された後はこういう流れになっているんですね。
逮捕後に就職や仕事をスムーズにする方法は?
逮捕された後に、就職や仕事をスムーズにしたい場合、何か気をつけるべき点はありますか?
職場復帰や再就職がうまくいかなければ、再犯の可能性も高まりそうですよね、、、
弁護士に依頼すれば、何か変わるんでしょうか?
職場復帰や再就職のためには、逮捕されても前科をつけないことが大切です。
逮捕されても不起訴処分になり前科がつかない場合は、そのまま職場復帰や再就職がスムーズにいくケースも多いです。
弁護士に依頼すれば、不起訴処分を得るための示談交渉の代理が可能になります。
また、容疑を否認しているようなケースでは、弁護士のアドバイスのもと、毅然とした態度で取り調べに対応することで、不起訴処分を得られるケースも多いです。
実際問題として、前科のある・なしで、会社や社会の対応は大きく変わります。
私たちの事務所では、逮捕案件で不起訴を獲得した場合は、検察官によって発行される不起訴を証明する書面を会社に提出して、不要な懲戒解雇を阻止する活動なども行っています。
※検察官により発行される不起訴処分告知書によって不起訴の証明(前科がつかなかった証明)を行うことができます。
スムーズな職場復帰は再犯防止の観点からも大切です。
再犯防止ですか、、、
確かに。
逮捕されたことで自暴自棄になって、悪循環に陥ってしまう人も多そうです。
そうならないためにも、不起訴で職場復帰できればベストですね。
逮捕後でも結婚できる?逮捕と結婚の関係は?
逮捕されても、無事に結婚できるケースはありますか?
相手の両親に逮捕がばれて、婚約破棄になってしまうケースも多そうな、、、
弁護士に依頼すれば、スムーズな結婚が可能ですか?
法律的には、逮捕と結婚は無関係です。
逮捕歴があっても、法律的に結婚が制限されることはありません。
ただ、相手の両親や家族のことを考えれば、逮捕歴も前科もないに越したことはありません。
一度、逮捕されてしまった以上、逮捕歴を消すことはできないですが、前科をつけないことは可能です。
※「逮捕歴=前科」ではなく、「有罪判決を受けた経歴=前科」です。
※前科がついた・つかなかったという結果次第で、その後の社会的な反応はかなり変わってきます。
弁護士に依頼すれば、前科をつけないための示談交渉の代理が可能になります。
最終的に前科がつかなかったことで、結婚や交際がうまくいったり、離婚を免れたりするケースも多いです。
実際、私たちの事務所にも「愛のキューピットになってくれてありがとうございました!」というご依頼者からの手紙が届いたこともあります^^;
将来の結婚のことを考えても、前科をつけない結果が得られればベストだと言えますね。
特に自分の子供のこととなると、この点は非常に重要です。
相手の親に自分の子供に前科があることがばれると、面目が丸潰れですから、、、
堂々と結婚するためにも、ぜひ不起訴になりたいところです。
総まとめ
起訴前の釈放 | 起訴後の釈放 | |
---|---|---|
弁護活動 | 勾留決定に対する準抗告など | 保釈請求 |
釈放の条件 | 裁判所の決定があれば釈放 | 裁判所の決定後、保釈金を納付して釈放 |
逮捕案件に注力対応する弁護士や無料相談を探してみよう
前科をつけない弁護活動をできる弁護士を検索
それでは、家族が逮捕されてお困りの方は、実際に弁護士検索を使って地元の弁護士を探してみましょう。
使い方は簡単。
お住まいの都道府県をタップするだけです!
※登録されている弁護士は、当サイトの編集方針にもとづき厳選された、頼りになる弁護士たちです。
逮捕案件を相談する際の弁護士選びで気をつけるポイントは何ですか?
私が依頼者なら、次の点に気をつけて弁護士を選びます。
①地元でスピーディーに動ける弁護士か?
刑事事件は即日対応が原則です。
遅いと手遅れになるという点では、やけどなどの緊急治療に似ています。
警察署から近い地元の弁護士に依頼すれば、スピーディーな動きが期待できます。
②実績や経験が豊富な弁護士か?
過去にあなたのケースと同じようなケースを取り扱ったことがある等、経験値が高い弁護士が望ましいです。
私なら、役職などの肩書きではなく、実務経験を重視して弁護士選びをします。
③依頼者からの評判が良い弁護士か?
刑事事件の弁護士は犯罪者を弁護することも多いので、社会的に悪口を言われていることも多いです。
ただ、過去の依頼者や相談者から評判や評価が高い弁護士であれば、弁護活動や相談対応の観点から期待ができます。
無料相談窓口
ご家族が逮捕された案件を無料相談したい人は、この無料相談窓口が便利かもしれません。
こちらの弁護士事務所は、刑事事件の無料相談を24時間365日受け付ける窓口を設置しています。
いつでも専属のスタッフから無料相談の案内を受けることができるので、緊急の時も安心です。
来所相談は、土日や祝日も可能とのことです。
急を要する刑事事件の相談ができるので、頼りになりますね。
刑事事件でお困りの方へ
ご希望される方はこちら
24時間365日いつでも全国対応
※無料相談の対象は警察が介入した刑事事件加害者側のみです。警察未介入のご相談は有料となります。
広告主:アトム法律事務所弁護士法人
代表岡野武志(第二東京弁護士会)
逮捕案件を相談する際の無料相談窓口選びで気をつけるポイントは何ですか?
無料相談であっても、逮捕案件の場合は緊急性が高いので、信頼のできる窓口を選ぶことが大切です。
私がもし依頼者なら、次の三点をチェックします。
①24時間対応している窓口か?
24時間対応なら、緊急の場合でも安心です。
継続して相談を続ける場合は、深夜や早朝に事件が動くかもしれません。
時間が命の刑事事件の相談窓口なのに、昼間しかやっていないというのは心細いです。
②土日対応している窓口か?
24時間対応を同じ理由で、土日対応も重要です。
「土日は休み」と決めている弁護士だと、その後の弁護活動にもあまり期待がもてません。
③連絡の取りやすさは大丈夫か?
私なら返信のスピードをチェックします。
初回相談のレスポンスが悪い弁護士は、弁護活動を依頼したあともレスポンスが遅そうで不安です。
最後に弁護士からアドバイス
それでは最後に何かアドバイスをお願いします。
一言だけ簡単に。
「家族が逮捕された」場合でも、就職や前科、その後の結婚などとの関係で、特に問題とならない結果を得ることは可能です。
というのも、逮捕歴と前科は異なるからです。
問題となるのは、相談のタイミングです。
前科がつく前にご相談いただけなければ、私たち弁護士としては動きようがありません。
相談のタイミングは、なるべく早めが好ましいです。
警察に逮捕されても、前科がつかなければ、法律的な不利益を受けることは基本的にありません。
職場復帰や再就職もスムーズなので、逮捕に伴う負のスパイラルからも逃れることができます。
逮捕された本人ができることは限られているので、ご家族からのサポートが大切になってきます。
なるべく早いタイミングでの弁護士相談をお勧めします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
逮捕されたことで生じる疑問は『逮捕されたくない人必見の正しい対処法|条件を知れば怖くない』にまとめているので、興味がある方はご覧ください。
このサイトの関連記事を読んで逮捕の流れをしっかり理解し、全国弁護士検索やスマホ無料相談を使って頼りになる弁護士さんを探してみてください!
それでは、悩めるあなたと専門家との間に良い出会いがありますように!