暴行罪のすべて|初犯で逮捕、示談できないと懲役に?時効は何年?

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よくある犯罪に焦点をあて、弁護士の監修のもと徹底調査したレポートを公開中の罪名ナビ。

今回は、暴行罪についての調査結果をお届けします。

暴行罪の意味刑期時効逮捕の流れ慰謝料、そして示談まで、徹底的に見ていきましょう。

暴行罪とは、暴行罪の構成要件

暴行罪とは、暴行罪の構成要件

暴行罪の定義とは

暴行罪とは、人の身体に暴行を加えることによって成立する犯罪をいいます。

刑法208条は「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」と定めています。

暴行罪の構成要件とは

暴行罪の構成要件とは、暴行罪が成立するための要件のことです。

暴行罪の構成要件が認められれば、正当防衛などで違法性が認められない、精神障害などで責任が認められないなどの特別の事情がない限り、暴行罪が成立します。

暴行罪の構成要件の判断方法は?

暴行罪の構成要件の該当性は、

  1. ①暴行罪の暴行を加えたか、
  2. ②暴行罪の故意が認められるか、

によって判断されます。

暴行罪の構成要件のポイント

暴行罪の保護法益は?

保護法益とは、法律が守ろうとしている利益のことです。

暴行罪の保護法益は人の身体の安全です。

暴行罪の実行行為は?

暴行罪の実行行為は人の身体に暴行を加えることです。

暴行罪における「暴行」の意義は、「人の身体に対する不法な有形力の行使」であると言われています。

典型的なものは、殴る、蹴る、突く、押すなど、身体へ直接、物理的に働きかけることです。

過去の裁判例の中には、人の顔や胸に塩を振り掛ける行為や、人の衣服を引っ張って電車に乗らせまいとする行為も、暴行にあたるとしたものがあります。

暴行罪の故意は?

暴行の故意は、人の身体に暴行を加えることの認識です。

これは、未必の故意(みひつのこい)でも足りるとされています。

未必の故意とは、積極的に暴行をしようと思っているわけではなくても、「自分のしていることは暴行になってしまうのかもしれないが、それでも構わない」と考えることです。

この考えさえあれば、暴行の故意ありとされるのです。

暴行罪が未遂の場合はどうなる?

暴行罪の未遂を処罰する規定はありません。

ですから暴行行為をすると直ちに暴行罪が成立します。

暴行罪と刑期

暴行罪と刑期

暴行罪の刑罰

暴行罪を犯した者は、刑法で「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められています。

懲役とは、懲役刑のことで、暴行罪で有罪判決を受けた人物を刑務所に収監し、刑務作業を行わせる刑罰をいいます。

もっとも、刑事裁判で懲役刑が言い渡されても、加害者側に有利な事情も考慮され執行猶予になれば、直ちには刑務所に収監されないことになります。

執行猶予とは、直ちに刑務所に収監されるのではなく、執行猶予期間中は社会で日常生活を送り、執行猶予期間内に再び犯罪を犯さなければ刑務所への収監を免除されることをいいます。

執行猶予期間中に再び犯罪を犯した場合、執行猶予が取り消されて、その取消しの時から懲役刑の刑期分刑務所に収監されます。

これに対して、罰金とは、罰金刑のことで、暴行罪で有罪判決を受けた人物から一定の金銭を強制的に取り立てる刑罰をいいます。

暴行罪の場合は、30万円以上の罰金を科すことができないため、悪質な暴行事件に対しては、罰金刑ではなく懲役刑が言い渡されることになります。

次に、拘留とは、暴行罪で有罪判決を受けた人物を1日以上30日未満の間、刑事施設に拘置する刑罰のことをいいます。

逮捕後、取調べのために身柄を拘束される「勾留」と読み方は同じですが、全くの別物ですので注意しましょう。

そして最後に、科料とは、暴行罪で有罪判決を受けた人物から1000円以上1万円未満の金銭を取り立てる刑罰です。

罰金は1万円以上の金銭を取り立てる刑罰なので、科料は、罰金の軽い版と考えて良いでしょう。

暴行罪の刑期に関するQA

暴行罪の初犯の刑期は何年?

暴行罪を犯した者は、刑法で「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」と定められています。

初犯の場合の刑期も、この法律の範囲内で言い渡されることになります。

実際に言い渡される刑期は、暴行罪の行為の悪質性の程度によって異なってきます。

暴行事件の行為が極めて悪質な場合は、初犯でも実刑になることがあります。

これに対して、理論的には暴行罪が成立する場合でも、暴行罪の行為の悪質性がないケースでは、不起訴として前科がつかないこともあります。

初犯であれば、書面審査のみの略式裁判による罰金刑で終わることも多いです。

暴行罪でも執行猶予になる?執行猶予になるためには?

暴行罪で起訴された場合、初犯であれば書面審査のみの略式裁判による罰金刑で終わることが多いです。

罰金刑で終わった場合、まず罰金刑が執行猶予になることはないです。

暴行罪の行為が悪質な場合は、刑事裁判で罰金刑よりも重い懲役刑になることがあります。懲役刑になった場合、執行猶予になることがあります。

刑事裁判で懲役刑が言い渡されても、執行猶予になれば、直ちには刑務所に収監されないです。

執行猶予中は、社会で日常生活を送り、再び犯罪をした場合に限り、執行猶予が取り消されて刑務所に収監されることになります。

執行猶予になるためには、暴行事件の被害者に謝罪賠償が尽くされ、示談が成立していることが大切です。

暴行罪と時効

暴行罪と時効

暴行罪と時効の関係

暴行罪の時効は、刑事の時効と民事の時効に分けることができます。

暴行罪の刑事の時効とは、公訴時効のことです。

公訴時効とは、検察官の起訴する権限を消滅させる時効のことです。公訴時効が成立すれば、検察官は事件を起訴することができなくなります。

また人によっては、告訴期間のことをさして「刑事の時効」と表現される方もいます。

告訴期間とは、親告罪の告訴をできる期間のことです。刑事訴訟法235条は「親告罪の告訴は、犯人を知った日から6か月を経過したときは、これをすることができない」と定めています。

しかし、暴行罪は親告罪ではありませんから、「告訴期間」のことを指して時効というのは、正確な表現とはいえません。

暴行罪の民事の時効とは、いわゆる損害賠償請求権の消滅時効のことです。

民法724条の規定により、事件から20年間、「損害および加害者を知った時」から3年間権利を行使しないときには、その権利は消滅するとされています。

暴行罪の時効に関するQA

暴行罪の公訴時効の時効期間は何年?いつから進行する?

暴行罪の公訴時効は3年です。公訴時効は犯罪行為が終わった時から進行します。

暴行罪が終わった時から3年が経過した後は、検察官は暴行事件を起訴することができないということになります。

暴行罪の告訴期間は何年?いつから進行する?

親告罪の告訴期間は犯人を知った日から進行し、告訴ができる期間は6か月と定められています。

しかし、暴行罪は親告罪ではないので、6か月の告訴期間の規定は適用されません。

暴行罪の被害者は、犯人を知った日から6か月が経過した後も、暴行罪の加害者を告訴することができます

暴行罪の民事の時効期間は何年?いつから進行する?

暴行罪の民事の損害賠償請求権の時効期間は3年です。

損害賠償請求権の消滅時効は損害および加害者を知った時から進行します。

暴行罪の被害者は、事件から20年以内で、損害および加害者を知った時から3年以内であれば、暴行罪の加害者に対して損害賠償を請求できるということになります。

これに対して、暴行罪の加害者は、事件から20年が経過するか、暴行罪の被害者が損害および加害者を知ったのち3年が経過すれば、損害賠償の請求を受けないということになります。

暴行罪の慰謝料の時効期間は何年?いつから進行する?

「慰謝料」は、厳密には「民事の損害賠償請求権」のうち精神的苦痛に関する部分をいいます。

ただ、「慰謝料」が「民事の損害賠償請求権」と同じ意味で使われているケースも多いようです。

暴行罪の慰謝料請求権の時効期間は3年です。

慰謝料請求権の消滅時効は、被害者が損害および加害者を知った時から進行します。

暴行罪と逮捕

暴行罪と逮捕

暴行罪と逮捕の関係

現行犯逮捕と後日逮捕(通常逮捕)の違いは?

暴行罪の逮捕には、大きく、①暴行罪の事件当日に逮捕される現行犯逮捕と、②暴行罪からしばらくした後に逮捕される後日逮捕(法律的には「通常逮捕」といいます)の二つのパターンがあります。

暴行罪の現行犯逮捕とは、暴行罪の当日に暴行事件の現場で逮捕されることをいいます。暴行事件が起こったその時その場所で被害者や目撃者によって逮捕されるのが一般的です。

現行犯逮捕された後は、暴行罪の加害者はそのまま警察署に連行されることになります。

これに対して、暴行罪の後日逮捕とは、暴行罪の逮捕状にもとづいて逮捕されることをいいます。暴行事件が起こった翌日以降に逮捕状をもった警察官によって逮捕されるのが一般的です。

暴行罪の逮捕状がいつ発行されるかは、暴行事件に対する捜査の進み具合によって異なります。

現行犯逮捕と後日逮捕の違い

暴行罪で現行犯逮捕されるケースは?

暴行罪で現行犯逮捕されるケースは、暴行罪の内容が悪質なケースで多く見られます。

暴行罪の内容が悪質な場合は、目撃者や被害者側の関係者の通報によって現場に駆けつけた警察官によって現行犯逮捕されることが少なくありません。

また、暴行罪の内容が悪質な例としては凶器を用いるなど手段が悪質なケースや、くり返し長時間に渡って暴行するなど態様が悪質なケースなどがあります。

具体例その1

加害者Aは、路上で被害者Bの顔面をげんこつで何度も殴る暴行を加えたうえで逃げるBを執拗に追い掛け回したことで、現行犯逮捕された。

具体例その2

加害者Aは、デパート店内で被害者Bの頭部や顔面付近に商品の日本刀を突き付けたことで、現行犯逮捕された。

暴行罪で後日逮捕(通常逮捕)されるケースは?

暴行罪で後日逮捕されるケースは、暴行罪の加害者が暴行事件に関する証拠を隠滅したり逃亡したりする可能性が高い点に特徴があります。

警察としても、軽微な暴行事件で、証拠隠滅や逃亡の可能性が低いケースでは、わざわざ裁判所に対して逮捕状を請求しないのが一般的です。

この点、暴行罪の容疑を不合理に否認している場合、暴行事件の共犯者が多数存在する場合や暴行の現場から逃走した場合などは、「証拠を隠滅する可能性が高い」として後日逮捕されるリスクが高まります。

具体例その1

加害者Aは被害者Bを暴行した。しかしその後、多数の目撃者防犯カメラ映像といった明確な証拠があるにも関わらず、容疑を不合理に否認したため後日逮捕された。

具体例その2

加害者ABCは被害者Dを暴行した。ABCは暴行の現場にDを残して逃走したため後日逮捕された。

暴行罪の逮捕に関するQA

逮捕されない暴行罪はある?

あります。すべての暴行罪の加害者が逮捕されるわけではありません。

暴行罪を犯してしまっても、暴行罪の内容が悪質でない場合は、逮捕されないケースも多いです。

もっとも、逮捕されない暴行罪の場合でも、被害届が受理されれば、在宅(ざいたく)のまま捜査や取り調べが行われることになります。

在宅事件の場合は、警察署の留置場で生活する必要はありません。自宅で生活することができます。

しかし、警察から呼び出しがあった場合は、その呼び出しに応じて自宅から警察署に出向き、暴行事件の捜査や取り調べに協力することが求められます。

暴行罪の逮捕条件は?

暴行罪の逮捕条件は、現行犯逮捕の場合と、後日逮捕(通常逮捕)の場合とで異なります。

現行犯逮捕の要件

暴行罪の現行犯逮捕は、基本的に、暴行事件を現に確認した者によってその現場で行われる必要があります。

現行犯逮捕できるのは、基本的にその時その場限りです。

暴行事件の現行犯逮捕は、目撃者や被害者側の関係者、現場に駆けつけた警察官によって行われることが多いです。

後日逮捕の要件

暴行罪の後日逮捕は、裁判官が発行する逮捕状にもとづいて行われる必要があります。

逮捕状の発行を請求するのは、一般的に警察官です。

逮捕状の発行は、逮捕の理由逮捕の必要性が認められる場合に限られます。

逮捕の理由とは、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」のことです。

逮捕の必要性とは、「被疑者が逃亡するおそれ」や「被疑者が罪証を隠滅するおそれ」があることです。

暴行罪の逮捕の流れは?逮捕までの流れは?

暴行罪の逮捕の流れは、大きく現行犯逮捕の場合と後日逮捕(通常逮捕)の場合に分けられます。

現行犯逮捕の流れ

暴行罪の現行犯逮捕の流れは、暴行事件の現場で暴行事件の直後に逮捕される点に特徴があります。

暴行事件の被害者目撃者が加害者を直接逮捕するのが、暴行罪の現行犯逮捕です。

現行犯逮捕された後は、その場に通報を受けた警察官がやって来て、そのまま警察署に連行されることになります。

①暴行事件の発生
  ↓
②被害者や第三者による現行犯逮捕
  ↓
③警察署への連行

後日逮捕の流れ

暴行罪の後日逮捕の流れは、逮捕状をもった警察官に逮捕される点に特徴があります。

暴行事件の加害者を後日逮捕するためには、裁判所が発行する逮捕状にもとづく必要があります。

実際の義実逮捕の現場では、警察官が暴行事件の加害者に逮捕状の内容を読み上げて、逮捕が執行されることになります。

①暴行事件の発生
  ↓
②警察官による逮捕状の請求
  ↓
③裁判官による逮捕状の発行
  ↓
④警察官による後日逮捕
  ↓
⑤警察署への連行

暴行罪から後日逮捕されるまでの期間は?

後日逮捕されるまでの期間に、法律上の決まりはありません。

暴行罪を犯してから後日逮捕されるまでの期間は、捜査の進み具合によるところが大きいです。

単純な暴行事件の場合

単純な暴行事件で捜査がスムーズに進む場合は、暴行事件から一か月以内に後日逮捕されるケースが多いです。

複雑な暴行事件の場合

複雑な暴行事件で捜査が困難な場合は、後日逮捕までの期間が長引く傾向にあります。

特に、暴行事件の関係者が複数いるなどして捜査が難航しているケースでは、後日逮捕までの期間が長引くことになります。

複雑な暴行事件で捜査が難航している場合は、暴行事件から半年後一年後に後日逮捕されることもあります。

暴行罪で逮捕された後の勾留期間は?(「拘留」は誤りです)

逮捕の期間

暴行罪の逮捕の期間は、72時間です。

暴行罪で逮捕されてから48時間以内に送致され、24時間以内に勾留が請求されなければ、基本的に釈放されます。

暴行罪での勾留が認められない限り、留置場で一、二泊して釈放されるというイメージになります。

勾留(拘留ではありません)の期間

暴行罪での勾留の期間は、最初は10日間、さらに10日間延長される可能性があり、暴行事件が起訴されればさらに長引くことになります。

一度勾留が決定されれば、弁護士が介入し途中で示談が成立するなどの特段の事情がない限り、最低でも10日間は警察署の留置場で生活しなければなりません。

その後、さらに10日間ほど勾留が延長される可能性があります。

さらに、暴行罪で起訴された場合は、その後に保釈が認められるか執行猶予判決が言い渡されるまで、ずっと留置場または拘置所で生活しなければなりません。

もし早期の釈放が必要な場合は、弁護士に積極的に動いてもらった方がよいでしょう。

弁護士が示談を成立させたり、保釈を請求することで、比較的早く留置場から釈放されるケースも多いからです。

暴行罪と懲役

暴行罪と懲役

暴行罪と懲役の関係

暴行罪には、懲役刑罰金刑拘留そして科料が定められています。

暴行罪の行為があまり悪質でない場合は、書面審査で終わる略式裁判で罰金刑になるケースが多いです。

これに対して、暴行罪の行為が悪質なケースでは、正式裁判で懲役刑が下されることもあります。

そもそも懲役刑とは?

懲役刑とは、刑務所で刑務作業を負う刑罰をいいます。

暴行罪で懲役実刑となった場合は、刑務所に収監されて刑務作業を行わなければなりません。

これに対して、暴行罪で懲役刑になっても、判決で執行猶予がついた場合は、直ちには刑務所に収監されないので、刑務作業を行う必要もありません。

暴行罪の懲役に関するQA

暴行罪の懲役の相場は?

暴行罪の懲役刑の相場は、事件によってさまざまです。

暴行罪の懲役の法定刑は、刑法によって懲役2年以下と定められているため、暴行罪の懲役刑が暴行事件単体で懲役2年を超えることないと言えます。

暴行罪の行為があまり悪質でない場合は、懲役刑にはならず罰金刑や拘留、科料、あるいは不起訴で終わることも多いです。

これに対して、暴行罪の結果が重大だったり、行為が悪質な場合は、初犯であっても懲役実刑になることがあります。

暴行罪の懲役の年数は?懲役は何年?

暴行罪の懲役の年数は、刑法によって2年以下と定められています。

暴行罪で懲役実刑になるとしても、暴行罪単独であれば、刑務所に収監されるのは2年以下です。

初犯の暴行罪でも懲役実刑になる?

初犯でも懲役実刑になる可能性があります。

暴行罪で危険な方法を用いるなど行為が悪質な場合は、初犯でも懲役実刑になる可能性が高いです。

特に、暴行罪の加害者と被害者の間で示談が成立していない場合は、初犯でも懲役実刑になる可能性がより高まります。

懲役実刑を避ける方法は?

暴行事件は被害者がいる刑事事件なので、被害者と示談を成立させることがもっとも大切です。

暴行罪の被害者と示談が成立し、相手から許してもらうことができれば、初犯である点が考慮され、懲役実刑になる可能性が低くなります。

初犯の暴行罪だと執行猶予になる?

まず、懲役刑よりも軽い罰金刑になった場合、ほぼ執行猶予になることはないといえます。

罰金刑よりも重い懲役刑になって初めて、執行猶予にするかどうかの判断が行われます。

初犯の暴行罪だからといって、必ずしも執行猶予になるとは限りません

暴行罪の初犯であることは、刑事裁判において有利に考慮されますが、暴行事件の行為が悪質な場合は、初犯でも懲役実刑になる可能性があります、

暴行罪で刑事裁判になった場合、執行猶予の可能性を高めたければ、被害者と示談を成立させることが大切です。

暴行罪の懲役と罰金の量刑判断は?

暴行罪の懲役と罰金の量刑判断では、①暴行事件の行為の悪質性、②暴行事件の動機、③暴行事件の加害者と被害者との間で示談が成立しているかなどが考慮されます。

行為の悪質性

暴行事件の行為が悪質な場合は、拘留・科料や罰金ではなく懲役になる可能性が高まります。

例えば、凶器を使って暴行を加えたり、何度も執拗に暴行を加えたりするような暴行行為は、悪質と判断されることになります。

示談の有無

暴行事件の示談が不成立の場合は、拘留・科料や罰金ではなく懲役になる可能性が高まります。

示談が成立しているか否かは、被害者が存在する暴行事件の刑事裁判において、重要な量刑事情となるからです。

略式裁判と正式裁判の違い

暴行罪で罰金刑が言い渡される場合は、書面審査のみの略式裁判が行われ法廷には出ずに終わるケースが多いです。

これに対して、暴行罪で懲役刑が言い渡される場合は、必ず裁判所の法廷で正式裁判が行われることになります。

暴行罪と慰謝料

暴行罪と慰謝料

暴行罪の慰謝料とは

暴行罪の慰謝料とは、暴行罪によって生じた精神的損害に対する賠償金のことをいいます。

暴行罪の慰謝料の金額は、暴行罪によって引き起こされた損害の程度によって異なってきます。

基本的には、損害が大きいほど慰謝料の金額が高額になります。

暴行罪の慰謝料に関するQA

暴行罪の慰謝料の相場は?

慰謝料とは、被害者の精神的苦痛に対して支払われる金銭であり、暴行罪の慰謝料の相場は、暴行罪によって生じた被害の程度によってさまざまです。

とはいえ、暴行罪というのは、傷害(ケガ)の結果が発生しない場合に成立する犯罪ですから、その金額は後遺障害の残る傷害事件などに比べると高額にはなりません。

暴行罪の慰謝料請求権の時効は?

暴行罪の慰謝料請求権の時効は、暴行罪の損害および暴行罪の加害者を知った時から3年、事件の時から20年です。

慰謝料請求権は、3年間行使しない時は、時効によって消滅するので注意が必要です。

暴行罪の慰謝料請求権の時効の進行は、請求、差押え・仮差押え・仮処分、承認によって中断します。

暴行罪の慰謝料と示談の関係は?

慰謝料とは、精神的損害に対する損害賠償金のことをいいます。

実際のケースでは、慰謝料を支払うことで被害者に許してもらうことができ示談が成立するケースが多いです。

しかし、慰謝料の支払いはただの義務の履行なので、慰謝料を支払ったからといって必ず示談が成立するわけではない点を理解する必要があります。

暴行罪の被害者は、暴行罪の加害者から慰謝料を受け取る権利を有します。

慰謝料の受け取りは権利の行使なので、慰謝料を受け取る際に必ず示談を締結しなければならないというわけではないのです。

暴行罪慰謝料と未成年者の関係は?

未成年者であっても、暴行罪の慰謝料の支払い義務を負う場合があるというのが、法律の判断です。

慰謝料の支払い義務を負わない若年者は、民法上、自分の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えて自分の行為の善悪の区別をつけられない者に限られます。

一般論としては、12歳から13歳未満程度と言われています。

したがって、未成年者であっても、暴行罪の慰謝料を支払う義務を負う場合があることになります。

未成年者に弁済の資力がない場合でも、慰謝料の支払い義務自体は負うことになるのです。

暴行罪と示談

暴行罪と示談

暴行罪の示談とは

暴行罪の示談とは、暴行罪によって生じた賠償金をめぐるトラブルを、暴行罪の加害者と被害者の合意をもって解決することをいいます。

示談書の作成は、示談の成立の必要条件ではありません。

しかし、その後のトラブル(示談が成立した、しないの言い合い)を防ぐためにも、示談書を作成するが大切です。

示談成立の効果は?

暴行罪の示談が成立したということは、暴行罪によって生じた賠償金のトラブルが当事者間の合意によって解決したということを意味します。

示談が成立すれば、暴行罪の加害者は、被害者に対して、示談金を支払い、その他の示談の条件を履行する義務を負います

暴行罪の被害者は、加害者が示談の条件を履行しない場合は、成立した示談書を証拠として、その後の民事手続きを有利に進めることができます。

加害者側の示談のメリットは?

暴行罪の示談が成立すれば、暴行罪の加害者は、その後の刑事手続きにおいて、示談が成立しなかった場合と比べて有利に取り扱われます。

具体的には、不起訴となり刑事裁判にならないことで前科がつかない可能性が高まります。

示談が成立したことで、軽微な暴行事件であれば不起訴になることも多く、暴行罪の前科がつかないメリットは大きいです。

被害者側の示談のメリットは?

暴行罪の示談が成立すれば、暴行罪の被害者は、民事裁判などの面倒な手続きを経ることなく、賠償金を受け取ることができます。

もっとも、示談の成立と同時に賠償金を受け取らなければ、その後に加害者に逃げられてしまうリスクもあるため、注意が必要です。

加害者に逃げられてしまった場合は、賠償金を受け取るためには、示談書を証拠として民事裁判などの手続きを取る必要が出てきます。

暴行罪の示談に関するQA

暴行罪の示談金の相場は?初犯の場合の相場は?

暴行罪の示談金の相場は、ケースによってさまざまです。

初犯の暴行罪だからといって示談金が安くなることはあまりなく、暴行罪行為の悪質性や、被害者の処罰感情によって金額が左右されます。

たとえば、被害者に対し暴行が日常的に繰り返されていた場合や、被害者の家族が見ている前で行われた場合、その程度が執拗だった場合などは、示談金が高くなる傾向にあります。

他方で、加害者の謝罪により被害者の精神的苦痛がある程度緩和されている場合や、ケンカの場合のように、暴行を負ったことに対して被害者側にも落ち度がある場合などは、示談金が低くなる傾向にあります。

したがって、悪質でない暴行罪の示談金の額は、最終的に10~20万円に収まるケースが多いです。

暴行罪は、傷害(ケガ)の結果が発生しない程度のものをいうため、被害者の側としても、一定の慰謝料を貰えれば、加害者の誠意を受け取ったとして満足するケースが多いです。

注意点として、刑事事件としての暴行罪の場合は、加害者が刑務所に入ってしまえば、いくら民事裁判で損害賠償が認められたとしても、実際に賠償金を回収するのは困難です。

賠償金の回収を重視する被害者は、加害者が現時点で用意した金額が民事裁判で認定される可能性がある賠償金の金額よりも安くても示談をしてしまうことも多いです。

示談であれば、「示談金を実際に受け取ってから示談書を作成する」という前払いの方式を取ることが可能で、お金が回収できないリスクを回避することができるからです。

示談拒否で、暴行罪の示談に応じない場合は?

暴行罪の加害者が示談に応じない場合、被害者としては、自らが暴行罪で被った損害を取り戻すためには、自らで法的な手段を取る必要があります。

加害者側からまだ連絡がない場合は、犯罪被害者事件を取り扱う弁護士に依頼して加害者と交渉してみるのが一つの方法でしょう。

もし加害者がそれでも示談を拒否する場合は、暴行罪で被害を被ったことを理由とした民事裁判民事調停を起こすことも可能です。

ただし、たとえ暴行罪で被害を被った場合であっても、民事の手続きで弁護士を立てる場合は、自ら弁護士費用の大半を負担する必要が出てきます。

これに対して、暴行罪の被害者が示談に応じない場合、加害者としては、刑事手続において刑罰が重くなるリスクを負います。

具体的には、示談が成立すれば不起訴が狙えたのに示談が不成立だったために刑事裁判で罰金刑や懲役刑になるリスクがあります。

また、示談が成立すれば執行猶予が狙えたのに示談が不成立だったために実刑になるリスクを負うことになります。

なお、暴行罪の被害者が示談に応じない場合、加害者は、刑事手続が終わった後も、暴行罪により損害を与えたことを理由とする民事の損害賠償責任を負い続けることになります。

弁護士は秘密を守る義務を負っているため、弁護士から連絡をすることで被害者が警戒を解いて交渉に応じてくれる可能性があります。

弁護士から連絡をしても示談を拒否されてしまった場合には、支払いたくても支払えない慰謝料を専門の施設に預ける「供託」という法的な手段をとることもあります。

暴行罪で示談しない場合は?

暴行罪の示談をしない場合、暴行罪の加害者は、その後の刑事手続において、示談が成立した場合と比べて重い処罰を受けるリスクを負います。

また、暴行罪の示談をせずに刑事処罰を受けたとしても、暴行罪の加害者は、暴行罪によって相手に与えた損害につき、引き続き損害賠償責任を負い続けることになります。

これに対して、暴行罪の被害者としては、暴行罪の示談をしないで刑事手続きが終わった場合でも、引き続き、加害者に対して損害賠償を請求し続けることができます。

示談金の金額や示談の条件に納得がいかない場合は、暴行罪によって被った損害につき、民事裁判や民事調停などの法的な手続きをとって、暴行罪の加害者に賠償を求めるのも一つです。

ただし、暴行罪の加害者が刑務所に入ってしまった場合は、賠償金の回収が困難なので注意が必要です。

暴行罪の示談書の書き方は?

暴行罪の示談書の書き方は、通常の示談書の書き方と同様に、示談の対象と内容が明確になるようにします。

示談書には次の事項を盛り込むことが一般的です。

  1. ①事件の内容(日時、場所、当事者など)
  2. ②示談金の金額、支払方法
  3. ③被害者が加害者を許すこと宥恕条項
  4. ④示談書に記載されたもの以外の賠償義務がないこと清算条項
  5. ⑤両当事者の署名

示談金の一括払いが難しい場合は、示談金の分割払いの合意を盛り込む結ぶことも可能です。

暴行罪の示談書に、「被害者は加害者のことを許す」旨の宥恕条項(ゆうじょじょうこう)を設けた場合は、その後の刑事手続きで、加害者に有利に考慮されます。

暴行罪の示談の流れや示談の方法は?

暴行罪の示談の流れは、通常の事件の示談の流れと同様に被害者側と加害者側との交渉によって進行するものです。

暴行罪の加害者が被害者の連絡先を知っている場合は、当事者同士で示談の話し合いを進めることができます。

示談成立の流れとしては、

①話し合い
  ↓
②示談条件の確定
  ↓
③示談書の作成
  ↓
④示談金の支払い
  ↓
⑤示談書にサイン

という流れを経ることが多いです。

これに対して、暴行罪の加害者が被害者の連絡先を知らない場合は、暴行罪の示談を進めるためには、弁護士を選任する必要があります。

弁護士を選任すれば、警察官や検察官から被害者の連絡先を聞くことができるケースが多いからです。

弁護士を選任した後の示談の流れとしては、弁護士が被害者と話し合って、示談が成立することになります。

暴行罪は示談すれば不起訴になる?示談しても起訴される?

暴行罪は親告罪ではないので、暴行罪の示談が成立したからといって、必ず不起訴になるわけではないという点をまず理解する必要があります。

もっとも、暴行罪の被害がそれほど重たくない場合は、暴行罪の被害者と示談が成立すれば、起訴猶予による不起訴の可能性が高まります

被害者と示談が成立すれば、加害者を処罰する必要性が低くなるからです。

これに対して、示談しても起訴されるケースというは、暴行罪の被害が重たい行為態様が悪質な場合や、凶器などを使っていて暴行罪の行為が悪質な場合などです。

暴行罪の示談が不成立だった場合はどうなる?

暴行罪の示談が不成立の場合は、暴行罪の加害者は、その後の刑事手続において、重い処罰に課されるリスクを負います。

示談が不成立だった場合は、示談が成立している場合と比べて、暴行罪の加害者側に有利な事情が少なくなるからです。

なお、示談が不成立だったとしても、暴行罪によって負わせた損害の賠償を完了している場合は、その限りにおいて、暴行罪の加害者側に有利な事情として取り扱われます。

これに対して、損害の賠償も完了していない場合、暴行罪の被害者は、刑事手続きが終わった後も引き続き、加害者側に対して、暴行罪によって負った損害の賠償を請求し続けることができます。

なお、その他の示談金の相場もこちらからかんたんに確認できるようにしておきました!

暴行の相談なら弁護士にお任せ!

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ここまで、暴行について、岡野弁護士の解説と共にお送りしました。

これで一般的なことはカバーできました。

でもできれば、自分の事件に即した具体的なアドバイスも欲しいですよね?

…ということで、以下では、弁護士に無料で相談できるサービスをご紹介します。

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早い段階でご相談いただくことで、弁護士としてもやれることが増えます。

まずはとにかく、弁護士に積極的にご相談ください。

まとめ

いかがでしたか?

ここでは暴行罪について、弁護士の監修のもと、キニナル全情報を徹底調査してきました。

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