暴行罪の刑法的な意味・定義と構成要件とは?暴行罪のポイント大公開
暴行の容疑をかけられてしまった…
でもそもそも、暴行罪ってどんな犯罪なの?
ここでは、暴行罪の意味や定義、構成要件について、徹底調査しました。
法律的な部分の解説は、テレビや雑誌でおなじみのアトム法律事務所の弁護士にお願いします。
目次
暴行罪の定義とは
暴行罪って、どんな犯罪かわかりますか?
ケンカとか、酔っ払いのトラブルとかのイメージですかね。
傷害罪とどう違うのかわからないけど、とりあえず弁護士の先生に聞いてみよう!
暴行罪とは、人の身体に暴行を加えることによって成立する犯罪をいいます。
刑法208条は「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」と定めています。
へえ!
暴行罪っていうのは、傷害に至らなかったときなんだ。
じゃあ傷害の手前段階が、暴行罪で処罰されるってことですね。
まとめ
暴行罪の定義とは
暴行罪 | |
---|---|
被害者 | 暴行されたがケガはしていない |
定義 | 人の身体に暴行を加えること |
刑罰 | 下記のいずれか
|
※2 科料とは、1000円以上1万円未満の金銭を取り上げる刑罰です。
暴行罪の構成要件とは
え、これは何??
こうせいようけん??
先生、何のことか全然わからないんですけど。。
暴行罪の構成要件とは、暴行罪が成立するための要件のことです。
暴行罪の構成要件が認められれば、正当防衛などで違法性が認められない、精神障害などで責任が認められないなどの特別の事情がない限り、暴行罪が成立します。
ふーん、構成要件っていうのは、犯罪成立の条件かあ。
でも構成要件がそろっていても、それが正当防衛だったり、精神に障害がある場合は、暴行罪が成立しないんだね。
暴行罪の構成要件の判断方法は?
暴行罪の構成要件とやら・・・
具体的にはどんな内容なんでしょうね?
先生、もっとわかりやすくお願いしますよ。
ああ。
わざと暴行を加えたら、暴行罪の構成要件該当なんだね。
暴行罪の構成要件のポイント
暴行罪の保護法益は?
今度はなんですか?
保護法益?一体なんのこと?!
へえ~!
じゃあ暴行罪の規定があることで、人の身体の安全が守られてるんだね。
暴行罪の実行行為は?
次々と難しい言葉が出てきてあっぷあっぷですが・・・
暴行罪の実行行為。
次はこれを教えてもらいましょう。
暴行罪の実行行為は人の身体に暴行を加えることです。
暴行罪における「暴行」の意義は、「人の身体に対する不法な有形力の行使」であると言われています。
典型的なものは、殴る、蹴る、突く、押すなど、身体へ直接、物理的に働きかけることです。
過去の裁判例の中には、人の顔や胸に塩を振り掛ける行為や、人の衣服を引っ張って電車に乗らせまいとする行為も、暴行にあたるとしたものがあります。
なるほど。
つまりこういう行為を「わざと」やるのが、暴行なんですね。
暴行罪の故意は?
犯罪の多くは「わざと」やって初めて有罪になるって、知ってました?
この暴行罪も、そういう犯罪の一つ。
暴行罪でいう「故意」とはどんなものか、先生に聞いてみましょう。
暴行の故意は、人の身体に暴行を加えることの認識です。
これは、未必の故意(みひつのこい)でも足りるとされています。
未必の故意とは、積極的に暴行をしようと思っているわけではなくても、「自分のしていることは暴行になってしまうのかもしれないが、それでも構わない」と考えることです。
この考えさえあれば、暴行の故意ありとされるのです。
なるほど!
「私が今この人を殴ったら傷害まではいかなくて、きっと暴行になるな」・・・
ってところまで具体的に認識してなくても、暴力を振るうことさえわかってれば、故意ありなんだね。
暴行罪が未遂の場合はどうなる?
殺人未遂とか、詐欺未遂とか聞くけど・・・
あれって、暴行にもあると思う?
暴行未遂も、犯罪なんだろうか。
暴行罪に未遂の考えはないんだね。
まとめ
暴行罪の構成要件のポイント
暴行罪 | |
---|---|
保護法益 | 人の身体の安全 |
実行行為 | 人の身体に暴行を加えること |
故意 | 人の身体に暴行を加えることの認識 |
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ここまで、暴行について、弁護士の解説と共にお送りしました。
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まとめ
暴行罪という犯罪について、弁護士の先生に聞いてきました。
傷害、つまり相手にケガをさせるところまではいかないけど、暴力を振るいました。
こういうのを、暴行罪と呼ぶんだね。
これで暴行罪の概要がわかった。
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総まとめ
暴行罪 | |
---|---|
被害者 | 暴行されたがケガはしていない |
定義 | 人の身体に暴行を加えること |
刑罰 | 下記のいずれか
|
保護法益 | 人の身体の安全 |
実行行為 | 人の身体に暴行を加えること |
故意 | 人の身体に暴行を加えることの認識 |
※2 科料とは、1000円以上1万円未満の金銭を取り上げる刑罰です。
暴行罪の刑法的な意味・定義と構成要件とは?暴行罪のポイント大公開
暴行罪の刑罰は?
暴行罪とは、人の身体に暴行を加えることによって成立する犯罪をいいます。刑法208条で「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」と定めています。 暴行罪の定義とは
暴行罪の判断方法は?
暴行罪の該当性は、①暴行罪の暴行を加えたか②暴行罪の故意が認められるかによって判断されます。これら構成要件が認められれば、正当防衛などで違法性が認められない、精神障害などで責任が認められないなどの特別の事情がない限り、暴行罪が成立します。 暴行罪の構成要件とは
暴行罪の実行行為とは何?
暴行罪の実行行為は、人の身体に暴行を加えることです。暴行罪における「暴行」の意義は、「人の身体に対する不法な有形力の行使」であると言われています。故意に身体へ直接、物理的に働きかけることが暴行にあたると言われています。 暴行罪の構成要件のポイント
暴行の故意の定義は?
暴行の故意は、人の身体に暴行を加えることの認識です。たとえ積極的に暴行をしようと思っているわけではなくても、「自分のしていることは暴行になってしまうのかもしれないが、それでも構わない」という考えさえあれば、暴行の故意はあると認められるのです。 暴行罪の故意は?
暴行未遂は犯行になる?
暴行罪の未遂を処罰する規定はありません。そのため暴行行為をすると直ちに暴行罪が成立します。 暴行罪が未遂の場合はどうなる?